鏡餅の飾り方と飾る時期をご紹介|それぞれの飾りには意味がある
更新日:2022年04月11日
鏡餅とは、神様と人を仲介する食べ物で、神様にささげた餅をみんなで分け合っていただくことで、神様からの祝福を受けるといった、信仰や文化の名残となっています。
餅は丸く大小つくり、重ねてお供えするのが一般的ですが、最近では鏡餅の形をした入れ物の中に、真空パックされた切り餅が入った商品が売られているので、自分で餅をつく機会が少ない現代人にとっては便利ですし、カビの心配もありません。
5:橙
鏡餅のてっぺんには、葉っぱ付きのみかんが載っているとおもっている方が多いですが、実はみかんではなく橙という別の果物です。
橙とみかんの決定的な違いは、橙は、オレンジ色に熟した後も枝から落ちずに長いものだと2年から3年枝についたままです。
長く枝についていることから、代々家系が長く繁栄することを願って橙をてっぺんに載せます。
また、橙に葉がついている理由は、枝についていることを連想するためです。
鏡餅を飾る場所
鏡餅を飾る場所は、床の間に飾ったり、神棚や仏壇に飾るといった人も多いでしょう。
鏡餅は、飾る場所によって宿る神様が違うといわれています。例えば玄関は、とおり道なので、全ての神様をお迎えする松飾と同じ意味合いとなります。このほか台所、居間、水回り、トイレにも鏡餅を飾ります。
鏡餅は、1軒に1個飾るのではなく、それぞれの場所に飾るのが良いとされており、中でも一番大きい鏡餅は、床の間に飾るようにします。
トイレは地域差がある
トイレに鏡餅を飾ると聞いて驚く方も多いでしょう。というのも、トイレやお風呂場は不浄な場所なので鏡餅を置かない地域もあるからです。
しかし、神様はそれぞれの場所におられ、トイレには厠神と呼ばれる女性のお産を守る神様がいますから、小さくても鏡餅をトイレにお供えしましょう。
また、お風呂場のような水回りには水神さまがおられるので、水回りが発達した現代でも鏡餅をお供えして新しい年を迎えるとよいでしょう。
鏡餅を飾る時期
お正月を迎えるにあたり、鏡餅をいつから飾り始めて、いつ下げればよいのか迷う方も多いでしょう。
早すぎもへんに感じますし、下げる時期も間違った時期だとお正月をきちんと迎えられない気になる方も多いのではないでしょうか。
そのなかで、鏡開きという言葉は聞いたことがある方も多いはずで、何となく鏡餅を下げる時期は鏡開きに合わせればよいとおもっている方も多いでしょう。そこで鏡餅の期間についてみていきます。
12月28日
鏡餅を飾る日を12月28日からとしている地域がほとんどです。この理由には、28日の8が漢数字にすると八となり、末広がりになることから縁起の良い日と昔から言われており、12月28日から鏡餅を飾っています。
末広がりの意味には、その家が繁栄するといった意味や、子孫が繁栄するといった意味があり、28日は縁起の良い日になります。しかし、年末の忙しさから20日近辺から飾る方も最近は多くなっています。
12月29日
12月28日に鏡餅を飾るのを忘れた時に、翌日の12月29日に鏡餅を飾るのはあまり好ましくありません。
その理由としては、29日の9が「苦しむ」を連想させることから12月29日に鏡餅を飾るのは避けられています。
そこで、12月28日に鏡餅を飾り付けるのを忘れた場合は、12月30日に飾りつけをします。
また大晦日は一夜飾りといわれるので、12月31日に鏡餅などの正月飾りをするのは避けましょう。
1月11日
1月11日は、鏡開きの日にちとなります。特にこだわりがなければ、鏡餅をこの日まで飾っておいても問題はありません。
また、鏡開きは関東は1月11日ですが、関西では1月15日または20日となっていますし、どんど焼きに合わせて鏡餅を下げる地域もあります。このほか、鏡餅を1月7日に下げて1月11日に鏡開きをする地域などバラバラですから、住んでいる地域に合わせて鏡餅を下げると良いでしょう。
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初回公開日:2018年12月11日
記載されている内容は2018年12月11日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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