ビールと発泡酒の違い(麦芽使用率/使用原料)・
更新日:2020年08月28日
ビールと発泡酒の違い
仕事終わりのビールを楽しみにしている方は大勢いらっしゃるでしょう。スーパーやコンビニでも気軽に購入できるビールですが、近年ではビールの他にも、ビールに類似したお酒で「発泡酒」とよばれるお酒も見かけます。
この「ビール」と「発泡酒」の違いについて疑問に思ったことはないですか。ここでは「ビール」と「発泡酒」にどのような違いがあるのか解説しています。
麦芽使用率
ビールと発泡酒の違いを見分けるポイントの一つに「麦芽使用率」があります。その名の通り麦芽を使用している割合のことです。麦芽使用率に関する定義としては次のとおりです。
ビール
麦芽を3分の2以上(67%以上)使用している
発泡酒
麦芽を使用する量に規定はない
使用する原料
ビールと発泡酒では使用する原料の規定も異なっています。
ビール
使用する原料が規定されている
麦芽・ホップ・水・麦・米・とうもろこし・こうりゃん・ばれいしょ・でんぷん・糖質・カラメル以外は使用してはならない
発泡酒
麦芽・麦を使用していれば、他は何を使っても良い
酒税法の違い
まず酒税法上で言う「お酒」には、アルコール分1%以上が含まれる飲料のことを指します。ビールと発泡酒の酒税を円で表すと次のとおりです。
ビールの酒税
1缶(350ml)につき77円
発泡酒の酒税
1缶(350ml)につき47円
また他にもビールと発泡酒の他に「第3のビール」に分類されるお酒の酒税は、1缶(350ml)につき28円になります。
味
ビールと発泡酒の味の違いを大まかにまとめると、「味の濃さ」「苦さ」「コク」に違いが出てくるということです。
ビールは全体的に味も濃く、苦味が強い傾向にあります。キンキンに冷やしたビールはコクもあり喉ごしがスッキリしています。しかしビールがあまり冷えておらずぬるい状態だと、苦味がとても強くなってしまいます。
対して発泡酒はビールと比較して苦味が薄く感じるでしょう。あっさりした口当たりで飲みやすく、ビールを好まない人にも好評です。
値段
ビールと発泡酒の最も気になる違いは、はやり値段でしょう。皆さんは一般的にビールの方が高く、発泡酒の方が安いと感じるのではないでしょうか。それには先程出てきた酒税が関係しています。
一般的にビール以外のお酒はアルコール度数で税額が決まりますが、ビールだけはアルコール度数ではなく分類によって税額が決められています。「ビール」「発泡酒」「第3のビール」という分類ですが、これらの税率は平均して35%ほどです。
その中で、ビールの税率は42.2%、発泡酒の税率は36.1%となります。発泡酒の方がビールより6.1%税率が低くなりますので、発泡酒のほうが全体的に安価になることがわかります。
新ジャンル登場
先程、少しだけ「第3のビール」と言う種類が出てきました。ビールでも発泡酒でもないこの種類はいったいどのようなものなのでしょうか。見ていきましょう。
リキュール
結論から言うと「第3のビール」は「リキュール」という種類に分類されます。リキュールの定義は次のとおりです。
・麦芽以外の原料を使っている
・発泡酒に別のアルコール飲料(スピリッツや焼酎など)を混ぜる
第3のビールが存在するようになった理由も酒税にあります。このリキュールの酒税は1缶(350ml)につき42円です。先程見た発泡酒の酒税よりも1缶あたり5円安くなっています。よってお酒自体の値段も下がってくるわけです。より安くビールを飲みたいという思いからこの「第3のビール」は作られたのです。
リキュールには「第3のビール」の他にも「チューハイ」と呼ばれるものがあります。このチューハイは、発泡酒に焼酎を混ぜたもののことを指すのでリキュールに分類されます。
ビール・発泡酒:売れ筋
初回公開日:2017年09月22日
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