中国人のマナーはなぜ悪いといわれるのか・トイレ・食事のマナー
更新日:2020年08月28日
バブルが崩壊するって言ったの誰だ?
例年11月11日を「独身の日」と定め、インターネット通販の最大手「アリババ」などを中心に過激なセールが展開されている中国。ひと頃の日本でも社会現象になった「爆買い」が終息を迎えたと言われて久しいこの頃ですが、ネット通販の規模は年々増大する一方で、その威力たるや止まるところを知りません。
数年前までは多くのジャーナリストが中国のバブル崩壊も間近とコメントしていましたがしますが、あの噂はいったい何だったのでしょうか。
「独身の日」の恐るべき成長率
「成人の日」に話を戻すと、2016年の取扱高が1,207億元(2.05兆円)だったのに対し、2017年はセールに参加するブランドも40パーセント増の14万を数え、国内大手の物流業界では配送作業だけで300万人を動員すると告知されました。
1日(24時間)の取引額はアリババだけで前年の24パーセント増にあたる1,500億元(2.5兆円)と予想されていましたが、実際の最終取扱高は過去最高の1,682億元(2.85兆円)にのぼり、実に139パーセントという驚異的な成長率でした。
中国人のマナーは悪いのか
中国経済が右肩上がりの急成長を続ける中、多くの中国人が海外旅行を楽しむようになりました。2015年頃にはスーツケースを引きずりながら日本製の家電製品などを買い漁る「爆買い」の様子がメディアに取り上げられていたものですが、近年ではその内容も様変わりしています。
日本をはじめとするアジアの近場で買い物を楽しんでいた中国人観光客は、次第にヨーロッパやアメリカへとその行動範囲を広げ、世界中の観光名所でマナーの悪さが問題視されています。ざっと挙げてみると以下のとおりです。
・ところ構わずツバを吐く
・試供品を大量に持ち帰る
・お手洗いの使い方が異常に汚い
・泊まった部屋を出る時に敢えて汚す
・声が大きい
・列に割り込む
・注意しても聞こえないふりをする
・子どもにマナーを強要しないなど
海外の反応
同じアジア人と言うだけで中国人と比較されがちなのが、髪や目の色が同じ日本人です。海外旅行中に中国人と間違えられ、「ニーハオ」と声を掛けられた経験がある人は少なくないでしょう。日本人の多くがスペイン人とイタリア人を見分けられないように、欧米人から見ればアジア人も同じに見えると言われます。
「中国人に比べ」というあまり嬉しくない評価ではあるものの、あまり自己主張をしない日本人のマナーの良さには一定の評価があります。しかし、いかんせん人口の多い中国人のマナーが、海外におけるアジア人のイメージを決定づけていることは否めないでしょう。
中国人のマナーが悪すぎと言われるのはなぜか
もちろん、すべての中国人が当然のマナーを知らないというわけではありません。特に日本に長期滞在している中国人の場合、よく周りの環境に順応している様子が伺えます。しかし一方で、信じられないような愚行が目立つのも中国人です。
「シノフォビア(中国人恐怖症・中国人嫌悪:Sinophobia)」という言葉まで生まれるほど、世界的に見て中国人のマナーが悪い理由は何でしょうか。次に、中国人のマナーの悪さの原因について考察します。
世界での人口
中国人のマナーの悪さが目立つ理由のひとつは、何といってもその人口の多さでしょう。もし仮に、国全体の人口に占めるマナーの悪い人の割合が世界の平均からそれほどかけ離れていないと仮定しても、絶対数は莫大なものになります。
2016年の世界銀行の統計によれば、中華人民共和国の人口は13億7,900万人と記録されています。次にインドの13億2,400万人が続き、近いうちに追い越されると言われています。
旅行者
日本人旅行者は「郷に入れば郷に従え」の精神を大切に、客人として振る舞うことを美徳とする傾向にありますが、観光地のどこを見ても同じ中国人であれば、外国であっても自分たちがストレンジャーであるという認識を持ちにくいでしょう。
旅行者としての緊張感に欠けることがマナーの悪さに繋がり、世界の各地で中国人同士が揉め事を起こして大声で罵倒し合う場面が目撃されています。
中華思想
中国人のマナーが悪い理由として古くから言われていることの中に「中華思想」があります。これは黄河の中流域で農耕を営む漢民族の間に早くから根付いた価値観で、「自国が世界の真ん中」という自負と、他国を蔑む発想から生じた思想です。
ここから、自分たち以外は敬意を示すに値しない劣った存在であるから、マナーを気に掛ける必要ないと言う理屈が生まれます。日本はたまたま東の外れに位置したことで、こうした発想に至らなかったとも考えられますが、自国の文化を近隣国よりも優れたものと見做すのは、大方の人間の本性と言えるでしょう。
中国共産党
初回公開日:2017年12月01日
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