一人暮らしのガス代平均とは|プロパンと都市ガスの違い・節約方法
更新日:2020年08月28日
プロパンガスと都市ガスの料金には大きな差があります。一般的には都市ガスよりもプロパンガスのほうが1.5倍~3倍程高くなるといわれています。ガス代は毎月かかってくるものですし、一人暮らしへの打撃は大きいといえます。ここまで料金に差がある理由として、事業者の性質と供給方法が異なっている点があげられます。
プロパンガスは、多数の業者に販売権があり、価格が自由に決定できるため、販売店によって料金が様々になります。また、ガスボンベの運送料金や人件費といった諸経費がかかるため、都市ガスよりも高い料金設定になっていることが一般的です。
一人暮らしをする際の物件選びでは、できれば都市ガスを選んだほうが経済的な負担は少なくなるでしょう。
プロパンガスの料金
一人暮らしのほとんどが賃貸マンションかアパートに住んでいるでしょうが、賃貸物件に関してはガス管が届いていなかったり、届いていても初期設備資金が高く、大家さんや管理会社に負担がかかるため、導入していない場合が多くなっています。よって、一人暮らし用の物件にはプロパンガスの賃貸物件数のほうが多いことが実情です。
また、やむを得ずプロパンガスを契約せざるを得なくなった場合でも、どこの事業者と契約するかは大家さんや管理会社に決定権があるため、借主がプロパンガス業者を選ぶことができません。よって、平均よりもはるかに高い金額でガス契約を結ぶ可能性もでてくる訳です。ここで、エリアと契約プラン、使用料を前述の都市ガスと同様にした場合のプロパンガスの料金一例を以下で紹介します。
<プロパンガス料金>
東京エリアで1ヶ月のガス使用量が10m3の場合
①基本料金:1,570円
②従量料金:4,690円(単価469円×10m3)
①+②=6,260円
請求金額:6,260円
同じ東京でも都市ガスと比較すると、およそ3倍もの差が出ていることが分かります。これだけ差が出てくると、一人暮らしでプロパンガスの物件に住んでいる方は、うかつにガスを使うことはできなくなりそうです。
一人暮らしのプロパンガスは、従量単価に注意
一人暮らしでプロパンガスの物件に住んでいる方は、従量単価がいくらになっているかを調べたほうが良いでしょう。ガス代の請求書には、使用量と基本料金、そして合計金額が明示されていますが、従量単価がいくらになるのかは乗っていないため、自分で計算しなくてはなりません。ガス使用量が10m3、基本料金を1,700円、請求額を6,000円と仮定した場合で、従量単価を出す手順を説明します。
①請求額から消費税を除く
6,000円÷1.08=5,555円
②税抜請求額から基本料金を引く
5,555円-1,700円=3,855円
③②の金額を使用量で割る
3,855円÷10m3=385円/m3
上記計算式から、従量単価は385円であることが導き出されました。従量単価は使用量との掛け算で増えていくので、この単価が大きいとガス代が高くなります。高いところでは、この従量単価が600円~700円のガス会社もあるようです。
上の例だと、同じ使用量でも、従量料金は倍になるので、請求金額は8,000円前後まで上がります。一人暮らしでガス代が気になる方は参考にしてみてください。
節約方法
ガス代は日々の生活に欠かせないライフラインですので、日々の節約でどれだけ料金を抑えられるかが、一人暮らし家計負担を軽くするカギになるでしょう。特にプロパンガス代は、非常に大きな負担になるので、節約できるところは何とか節約したいところです。
ここでは、そんな一人暮らしのガス代の節約方法についての紹介をします。
お風呂
基本的に一人暮らしでは、毎日お風呂を貯めるのはやめて、シャワーで済ませるようにしましょう。一般的に、水はガスのエネルギーを使って温めるため、ガス代がかかります。特に、お風呂にお湯を張る場合は、量が多いため、そのエネルギー消費もその分大きいです。
一人暮らしの場合は、お風呂にお湯を張っても、一人しか入らないためガス代、水代が非常にもったいないのです。水は、洗濯用水に代用することもできますが、ガス代に関しては代えがきかないので、出来る限りシャワーで済ませられるとガス代は大きく下がるでしょう。
また、シャワーの使い方についても注意しましょう。お湯を出しっぱなしにしたり、温度を高く設定するとその分ガス代が高くなります。シャワーから流れるのは水だけではなく、お金も流れているという意識を持ちましょう。
スポーツジムなどに通っている場合は、お風呂やシャワーが備え付けてある場所も多くあります。ジムに払っている月額料金に、お風呂やシャワーの使用も入っていることがほとんどですので、施設内で利用できるものは利用してしまいましょう。
料理
一人暮らしで料理をする際は、ガスコンロではなく、IHヒーターや卓上ケトルなどの電化製品を活用しましょう。都市ガスの場合は、逆に電気代のほうがかかってきてしまう可能性があるため、状況に応じて使い分ける必要がありますが、プロパンガスの場合は、電気代のほうが安くなる可能性が高いです。
また、電子レンジやオーブントースターでできる料理を多くすることもお勧めです。最近では揚げ物でも電子レンジでできるものも増えたり、シリコンスチーマーを使って蒸し料理もできます。カレーやシチューなどの煮込み料理は、圧力鍋を活用すると、小さい火力で食材にしっかり火が通ります。揚げ物や炒め物、煮物といった特に火力が必要なものは、なるべくガスを使わないよう心がけましょう。
また、一人暮らしの場合はあえて自炊しないことも節約です。一人分の料理を作るのは、意外と手間と費用がかかります。もし作るのであれば、一気にたくさん作り、冷凍保存しておくと頻繁にガスを使わなくても済むので、ガス代の節約になります。
一人暮らしでガス代が高い場合の理由
一人暮らしについての話をしていると、自分だけ異様にガス代を多く払っているということはありませんか?ガスは目に見えにくいため、日常的につい無駄遣いをしてしまいがちです。また、思ってもいないところでガス代がかかってしまっている場合もあります。
一人暮らしのガス代が高くなる理由として考えられることを解説していきます。
プロパンガス
これまでも記載のとおり、都市ガスなのかプロパンガスなのかで一人暮らしのガス代は大きく変わります。プロパンガス世帯で、都市ガスよりも安くするのは基本的に不可能なので、できるだけ安くできるよう節約を心がけるしかないでしょう。
どうしても高い、プロパンガスの負担が大きいということであれば、プロパンガス業者の変更を検討しましょう。しかし、賃貸マンションやアパートのガス契約の権限は大家さんや管理会社にしかなく、説得はなかなか難しいのが実情のようです。そんな時は、思い切って都市ガスの賃貸物件への引っ越しを検討してもいいかもしれません。
エリア
住んでいるエリアによって、ガス代は変わります。これは都市ガスもプロパンガスも同様です。比較的関東エリアはガス料金が安い傾向にあります。業者の数や世帯の数も多いため、比較的低料金で供給できるためでしょう。対して、東北や九州は比較的ガス代金が高めに設定されています。
これは、業者の数が少なく、また都市ガスの普及も進んでいない田舎が多いことがあげられます。一人暮らしをする理由には、進学や単身赴任など様々な理由があるかもしれませんが、事前に住むエリアのガス事情を調べておくことをお勧めします。
初回公開日:2017年07月25日
記載されている内容は2017年07月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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