ネジの種類(形状やサイズ等)・100均で購入できるネジ
更新日:2020年02月11日
タップとはどんな工具?
タップとは、ダイスと逆に、ボルトの雄ネジ部分を切削刃にしたような工具で、ネジを切りたい穴にねじ込んでゆくことで雌ネジを形成します。通常は3本セットで販売されていて荒・中・仕上げとネジの切込み深さに差が付けてあります。
ネジのトラブルにはどんなものがある?
ネジの製作や仕様の場面で発生するトラブルの代表的なものを挙げます。
「カジル」とは?
前述の丸駒ダイスもタップも、使用時に特に注意しなければならないことは、加工はじめに母材と工具の垂直を正確に維持することです。
ネジはその性質上、いったんネジが形成されるとさらに加工範囲を広げる(ネジを切り進める)場合には、最初のネジ部分の向きにならってしか進めません。最初のネジ部分の向きが軸の方向または下穴の方向とわずかにズレていると、加工に伴う抵抗力が次第に強くなり、さらに悪い場合は加工をやめようにも逆へ回すことすらできなくなり母材や工具を破壊してしまうこともあります。
また、工具を外せたとしても同じ箇所に良好なネジを形成しなおすことはほとんど不可能です。ただし貫通穴の雌ネジは、穴の反対側から再度タップを立てて正確なネジを切れば、ある程度のリカバリーは可能です。
このように、最初の部分で方向が悪いネジと、正しく刻まれるネジとが干渉してネジ山の一部が潰れてしまったり、あるいはネジを使用する場面で、最初にまがった方向でねじ込み始めたためにネジ山の一部が潰れてしまう、ネジや工具がそれ以上進まなくなってしまうことを「齧(カジ)る」、「齧った」と言い、ネジのトラブルの代表的な種類になります。
「ナメル」とは?
「齧る」と似た使い方をするトラブルで「舐(ナ)める」、「舐めた」があります。これはネジを使用する場面でドライバーの抑え方が弱かったり、締め付けが強すぎたためにドライバーが滑ってネジ頭の十字穴やすり割りをつぶしてしまうことを言います。
ネジの頭部のナメは意外に厄介なトラブルで、ねじ込まれたままで回せなくなったネジを除去するには特別なノウハウが必要になります。端的な対処法としては潰れたネジ頭に新たに溝を削って再びすり割りを設け、マイナスドライバーで回せれば事なきを得ることができます。
ネジ切れとは?
「舐める」と同じく、固いネジを無理に回そうとするとネジの頭部が首の部分やネジの途中からちぎれてしまうことがあります。これを「ネジ切った」と言います。
これは雄ネジの軸の強度を上回った力でネジを回そうとしたときに起こり得るトラブルです。ネジの強度を支えているのは谷の底部分の直径なので、その太さを見誤ることがあります。また、溝が切ってあることで破断のきっかけが用意されてるため、意外と簡単にちぎれてしまいます。その意味で転造によるネジは強度の部分で少し有利になります。
「ハダン」とは?
ネジで締結された部材や構造物の重さ、そこに係る応力がネジの強度を上回ったり断続的に繰り返す応力でネジに金属疲労が発生するとネジが切れてしまう場合があります。ネジの破断は、構造物の崩落につながることもあり、人命にもかかわる重大なトラブルです。安全率を確保した綿密な強度計算は欠かせません。
ネジの表面処理(メッキ)にはどんなものがある?
ネジのメッキの種類は主に亜鉛メッキとニッケルメッキがあります。
亜鉛メッキ
亜鉛メッキ後の仕上げにはさらにユニクロ処理とクローメート処理の2種類があります。
ユニクロ処理
初回公開日:2017年11月18日
記載されている内容は2017年11月18日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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