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スーツのクリーニングの出し方・クリーニングの料金比較

更新日:2020年08月28日

知っているようで、以外と知らないスーツのクリーニングについてご紹介します。大切なスーツを長持ちさせてぱりっと着るための賢いスーツのクリーニング方法や、日頃の家庭でのスーツのお手入れ方法、また、家庭でスーツをクリーニングする時の方法などもご紹介しています。

スーツのクリーニングの出し方・クリーニングの料金比較

スーツのクリーニングについて

日頃、仕事で着る機会の多いスーツですが、ずっと着ていると、袖口や襟元が汚れたり、食べこぼしや、いつのまにか料理のソースが飛び散っていたということもあるでしょう。また、焼肉やたばこ、汗の匂いが気になった時、皆さん、どうされていますか。

ここでは、知っているようで知らないスーツのクリーニングについてご紹介します。

クリーニング表示

皆さん、日頃着ているスーツのクリーニング表示はご覧になったことがありますか。すべての衣類には、裏地のところに、どのように洗濯をすればよいのかを指示するクリーニング表示(洗濯タグ)が付いています。主婦ならクリーニングの際にしっかりと確認をする習慣がついているでしょうが、主婦ではない方は、なかなかクリーニング表示を確認する習慣はついていないのではないでしょうか。

皆さんが日頃身につけているスーツにももちろん、クリーニング表示は付いています。スーツを洗濯したいなと思った時には、まずこのクリーニング表示を見て下さい。このクリーニング表示を見ることで、スーツに使用されている素材、その素材に最適なクリーニング方法が分かります。

実は、スーツに使われる素材にも色々あって、使用されている素材によってクリーニング方法も大きく違ってきます。

例えば、スーツの生地には、「ウール100%」「羊毛100%」「毛100%」などと表示されたものが多いですが、これらは天然素材といって、縮みやすい性質があります。家庭でうっかり洗濯してしまうと、縮んでしまうことがあります。

また、Tシャツ生地などにも使われている「綿100%」と表示されたものなら、家庭でも洗えることがありますが、縮みやすくシワになりやすい性質があるため、注意が必要です。

このような縮みやすい生地でできているスーツについているクリーニング表示は、ドライクリーニングになっていると思います。家庭でスーツを洗うのは、生地が縮んだり毛羽立ち、色落ちといったリスクがあるので、クリーニングでプロにお任せした方が安心です。いずれにせよ、素人判断は危険ですので、大切なスーツを守るために是非、クリーニング表示をご覧下さい。

とはいっても、クリーニング表示をあまりご覧になったことがない方は、どんな表示があるのか、どんな風に表示を見たら良いのか分からないと思います。そのような方のために、クリーニング表示についてご紹介します。

新しくなったクリーニング表示

これがクリーニング表示です。マークと説明書きを照らし合わせれば、よく分かると思います。平成28年に50年ぶりにクリーニング表示が、上記のように新しくなりました。以前よりは、随分分かりやすい表示になっています。

このクリーニング表示を見れば、自宅で洗えるのか、クリーニングに出した方が良いのかが分かります。分からない場合は、自己判断はせずにクリーニング店に持っていき確認しましょう。

上記のクリーニング表示で、「家庭洗濯」の表示がついていたら、自宅で洗えるかもしれません。ただし、縮み、色落ち、毛羽立ちなどのリスクがあることを覚悟した上で行って下さい。

ご家庭のお財布事情によっては、なかなかクリーニング料金を捻出できないということもあるかもしれません。どうしてもご家庭でクリーニングに挑戦したいという方のために、ご家庭でのスーツクリーニングの仕方についてご紹介します。

家庭でのスーツクリーニング

家庭でスーツの洗濯をするのはあまりお勧めできませんが、経済的な理由でクリーニング料金を節約したい、どうしても汚れが気になる、今すぐ洗いたいという方もいらっしゃいますよね。そんな時には、上記に記したように、まずクリーニング表示を確認して「家庭洗濯」の表示があれば、家庭用洗濯機、もしくは手洗いで洗えることがあります。ただし、トラブルが起こらないという保証はできませんので、十分お気を付け下さい。

家庭でのスーツクリーニング方法

それでは、スーツを家庭で洗濯する時の方法をご紹介しましょう。以下の手順で行います。ここでは、家庭用洗濯機でのスーツクリーニングをご紹介します。

1.まずは家庭で洗って色落ちしないかどうか、スーツの裏側など目立たないところに洗剤の原液をつけてチェックします。5分ほど放置して、ティッシュなどで抑えてみて下さい。ティッシュに色がつかなければ大丈夫です。色がついたら、色落ちの可能性大です。諦めてクリーニング店にお願いして下さい。

2.次にスーツをきれいにたたんで洗濯ネットに入れ、洗濯機に入れます。洗濯ネットに入れることで、スーツの生地へのダメージが少なくなるので、できるだけ目が細かいものをお使い下さい。

3.洗濯機の洗濯コースを選びます。ドライコースや手洗いコースなど、スーツに付いているクリーニング表示に沿って選んで下さい。

4.洗い終えたら、すぐにスーツを洗濯機から出して下さい。そのまま放置しておくと、型崩れやシワの原因になりますので、気をつけて下さい。干すときには、厚みのあるハンガーにかけて陰干しします。針金ハンガーのように、細いハンガーだとスーツが型崩れしやすいので、気をつけて下さい。逆にハンガー幅が太すぎても型崩れを起こしますので、スーツの肩幅にあったハンガーをお使い下さい。また、干す際には、スーツが直射日光に当たらないようにして下さい。直射日光に当たると、生地が焼けて色落ちすることがあります。

5.干し終わってスーツが乾いたら、スーツのシワになったところをアイロンで伸ばします。この時にアイロンを当てすぎると、スーツの生地がテカるので、アイロンのかけ過ぎには注意してください。必ずあて布をして下さい。あて布をしないと、生地がテカります。アイロンは、ついてしまったシワを伸ばす程度にして、強くかけすぎないようにして下さい。

以上のような方法で、素材によっては家庭でもスーツのクリーニングができますが、縮んだり、シワになったり、色落ちしたりといったトラブルを招くこともあるので、ご自宅でのクリーニングには十分お気をつけ下さい。

先ほどから、スーツを家庭でクリーニングできる生地があるとご紹介してきましたが、次の項では、スーツに使われる生地にはどのようなものがあるのか、またそれぞれの生地の特徴をご紹介します。洗濯の際のご参考にしてください。

スーツの生地ー天然繊維ー

羊毛(ウール)

保温性・伸縮性に優れている為、スーツ生地によく使われる生地です。シワになりにくく型崩れもしにくい性質のため、家庭洗濯の表示がついているものもありますが、縮みやすいという性質もあるので、家庭でのクリーニングには要注意です。

通気性、吸湿性、発散性に優れている為、着ていて涼しく夏のスーツの素材によく用いられる生地です。ただ、シワになりやすく、毛羽立ちやすいという性質があるので、家庭でのクリーニングには適していません。

綿

通気性、吸水性に優れています。熱に強くて生地も丈夫ですが、縮みやすくシワになりやすい性質があります。手触りがよくTシャツなどに用いられることが多いですが、カジュアルなジャケットなどにも用いられることがあります。

Tシャツなどは、家庭用洗濯機で洗いますが、ジャケットに用いられている綿素材の家庭でのクリーニングは、短所でもある縮みやすくシワになりやすいという性質を十分考慮して行って下さい。

絹(シルク)

光沢があり、肌触りがよいのが特徴です。保温性・保湿性に優れていますが、シミになりやすく縮みやすい生地でもあります。熱、水、害虫にも弱いというかなり繊細な生地ですので、取り扱いには注意が必要です。シャツブラウスや、シャツジャケットなどに用いられますが、家庭でのクリーニングは避けて下さい。

スーツの生地ー化学繊維ー

アクリル

ウールに近い素材で、ウールよりは値段も手頃です。ウールと同様弾力性があり、シワになりにくいですが、ウールよりは軽い素材です。静電気が起こりやすい素材でもあります。ウールとアクリルの混合生地として、冬用のカジュアルジャケットに用いられたりします。

ポリエステル

シワや型くずれを起こしにくく、丈夫な素材です。濡れても乾きが早いのでブラウスやワイシャツなどに用いられています。女性の夏用のジャケットやスカートなどにも用いられます。綿との混合素材として使われることも多いです。

レーヨン

光沢があり肌触りが良いが、水や摩擦に弱く、洗濯の際に縮んだりシミになることがあります。ブラウスや夏用のジャケットに用いられることも多くあり、他の化学繊維との混合生地として用いられることもよくあります。

キュプラ

吸湿性がよく丈夫で縮みにくので裏地としてよく用いられています。摩擦には弱いので毛羽立ちやすい生地です。

ナイロン

シルクに手触りがよく似ている合成繊維です。弾力性があり、シワになりにくく丈夫ですが、静電気を起こしやすく、熱に弱いのが弱点です。シャツやブラウスジャケットなどに用いられたりします。家でのクリーニングは可能の表示がされている場合が多いですが、熱に弱いのでアイロンをかけるのは控えるか、軽くシワを伸ばす程度にして下さい。

スーツのクリーニングの出し方

仕事で毎日スーツを着る人にとって、スーツのクリーニングは悩みの種ですよね。タバコや焼肉の匂いがついたり、たっぷり汗をかいて汗臭くなったりすることもあると思いますが、上記の生地のご紹介のように、なかなか自宅で洗える素材のものは少なく、クリーニング店に出すとなると頻度も少なくなりますよね。

しょっちゅう、クリーニングに出すとクリーニング代もかかるから、自宅で洗おうとチャレンジして、縮んだり色落ちしたり、変なシワになって取れなくなったり、型崩れしたりして、二度と着られなくなってしまったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「それでは一体、スーツのクリーニングってどうすればいいの?」という方のために、適切なスーツクリーニングについて改めてご紹介します。これを読んで、スーツクリーニングの達人になっていただきたいと思います。

また、社会人1年生の方や就活中の方でまだまだスーツの扱いに慣れていない方も、家庭用洗濯機で洗ってしまって大失敗してしまう前にスーツのクリーニングについて知識を深めて、すてきな社会人の第一歩にして下さいね。

スーツクリーニングの頻度

皆さん、スーツのクリーニングは、どのぐらいの頻度で行っていますか。通常着る洋服は、毎日自宅で洗ったりこまめにクリーニングに出したりしますよね。しかし、普段着のように、スーツを頻繁にクリーニングに出す人もしくは、家庭でクリーニングをする人は少ないと思います。

でも、スーツの汚れ、ふとしたときに気になりませんか。夏場に気が付くと、襟元や袖口が白くなっていたり、変色していたりしたことはありませんか。夏場は特に汗をかいたりしますので、そのままにしておくと襟元や袖口についた汗や皮脂で変色などを起こし、スーツに大きなダメージを与えます。すぐに汚れを落とせば落ちるものも、しばらく時間が経ってしまうと、落ちにくくなります。このようなことを防ぐため、スーツはどのぐらいの割合でクリーニングに出すのが良いのでしょうか。

一般的に、汗の量が多くなる夏場は2週間に1回、冬場は1シーズンに1回クリーニングするのが目安とされています。頻度はそんなに多くはないもののスーツのクリーニングは特殊なものだからとクリーニング料金が気になって、なかなかクリーニングに出せないという方もいらっしゃるでしょう。そんな方の為に、スーツのクリーニング料金についてご紹介します。

スーツクリーニングの値段・相場

スーツクリーニング料金は、地域や店舗によって多少異なりますが、全国平均1,200円前後です。スーツ上下を別にクリーニングに出す場合のクリーニング料金は、それぞれ500円~1,000円ですが、クリーニングをお願いするときには、上下別々ではなく、一緒に出すのをお勧めします。

プロのクリーニングにお任せするので、ほとんど心配はありませんが、残念ながら、まれに若干色落ちしていることがあります。スーツの上下を別々にクリーニングに出していると、いつの間にか色が違っていたということもありますので、気をつけて下さい。

スーツクリーニングにかかる日数

スーツのクリーニングの場合、ドライクリーニングを利用されると思いますが、ドライクリーニングの場合、仕上がりまで通常2~3日を要します。

店舗によっては、もっと早く仕上がるコースもあります。

即日仕上げ

上記に記したのは通常のクリーニングにかかる日数ですが、仕上がりを急いでいる場合は「即日仕上げ」のコースを選ぶと便利です。10:00までに出せば、その日の夕方18:00には仕上がります。

「即日仕上げ」の時間などその他の条件については、各店舗によって異なりますので、お急ぎの方は、利用するクリーニング店に直接お問い合わせ下さい。

店舗によって、名称も「特急仕上げ」やその他の名称で呼ばれている場合もありますので、お気を付け下さい。

宅配クリーニング

これまではクリーニングといえば、お店までクリーニング品を持っていって、出来上がったらお店に取りに行くというのが普通でしたが、最近では、各店舗宅配クリーニングというサービスを行っています。なんと、家に居ながらにしてクリーニング品を集配、仕上がれば、また自宅まで届けてくれるという大変便利なサービスです。

仕事で忙しい人や、子育てや介護などで家を空けることが困難な方、クリーニング店が遠いという人には、特にお勧めです。

宅配クリーニングの値段・相場

宅配クリーニングは、通常の店舗に直接持ち込むクリーニングと違って、集配・配達の手間がかかる分、店舗クリーニングより少し割高になります。スーツ1着、全国平均1,300円前後です。

宅配クリーニングにかかる日数

通常クリーニングの場合は、仕上がりまで2~3日を要しますが、クリーニング業者が自宅まで集配に来てくれ、配達してくれる宅配クリーニングだと、仕上がりまで5~7日かかります。

宅配クリーニングの方法

宅配クリーニングには、2種類の方法があります。それぞれの特徴をご紹介します。

クリーニング店の集配

クリーニング店によっては、集配に家庭まで来てくれ、お店でクリーニングをしてくれた後、また家庭まで届けてくれるというサービスを実施している店もあります。

この場合は、電話やインターネットで予約をするだけです。後は集配車を待つだけ。全く手間がかかりません。小さいお子さんやお年寄りの介護などでなかなか家空けられない方、高齢でクリーニング店に行くのが困難な方には、特にお勧めです。

宅配業者の集配

こちらは、宅配業者が集配を担当するパターンです。インターネットで予約をすると、専用のボックスがクリーニング店から発送されてきます。手元に専用ボックスが届いたら、その中に、洗濯物を入れて、宅配業者に持ち込む、または、荷物を家庭まで取りに来てもらい、クリーニング店に発送します。後は、クリーニングされたものを宅配業者が、自宅まで配達してくれるのを待つだけです。

こちらは、クリーニング店が直接集配するのに比べて、ワンクッションあるので、時間と手間が少しかかりますが、なかなか家を空けづらい方にはお勧めですが、高齢の方には少し手間がかかりすぎるかもしれません。

宅配サービスに要する時間と金額

宅配サービスにかかる時間

宅配業者を通してのクリーニングサービスに要する時間は、約5日です。クリーニング店の集配サービスなら、もう少し早く仕上がります。店舗に出すのと、さほど変わりはありません。

宅配サービスの料金

宅配業者による集配の場合は、スーツ1着1,000円~2,000円とクリーニング店によって料金に開きがありますが、通常のスーツクリーニングよりは、割高になります。

クリーニング業者の集配の場合は、店舗に直接持ち込むのと変わらない場合が多いです。また、地域や店舗によっても料金が違うので、詳しくはご利用のクリーニング店にお問い合わせ下さい。

家でのスーツお手入れ方法

以上のように、スーツのクリーニングも昔よりは、格安で早く仕上げてくれるようになりましたが、そうはいっても、日頃のケアをしているのとしていないのとでは、クリーニング料金も変わってきます。家庭での通常のお手入れは大切です。正しいお手入れをしているかどうかによって、長くきれいに着られるかどうかも大きく変わってきます。

ここでは、大切なスーツを長くきれいに着るために家庭で行う、日頃のスーツのお手入れ方法について、ご紹介します。

日頃のスーツのケア

毎日着るスーツですが、1着のスーツを本当に毎日続けて着てはいけません。1日着たら、2~3日休ませるというように、続けて毎日着ないことが大切です。

仕事から帰ってきて、スーツを脱いだらブラッシングをして、陰干ししておきます。その際、スーツをかけるハンガーは、針金ハンガーのように細い幅のものではなく、幅の太いものを使用するようにして下さい。幅が細いハンガーだと、型崩れする原因となりますので、注意して下さい。また、太すぎるものも避けて下さい。同じく、型崩れの原因となります。

1日中着ているスーツには、トラブルもつきものです。ここからは、よくあるスーツのトラブルの対処法をご紹介します。

テカリ取り

テカリの原因は、圧力と摩擦によるものです。圧力によって繊維が押しつぶされ、スーツの生地の表面がツルツルになった所に、光が反射して起こるのがテカリです。

デスクに、よく肘を付く人はスーツの肘部分の生地がテカっていたり、スーツや学生服のズボンやスカートのお尻部分がテカっているのは、まさに圧力と摩擦によるものです。

軽いスーツのテカリなら、家庭で処置ができます。スーツにブラシをかけ、押しつぶされた繊維を立て直したり、スチームアイロンのスチームをあてたり、それでもダメなら、布に薄めたアンモニア水をつけ、スーツのテカった部分を軽くたたきます。アンモニアは匂いがきついので、原液で使わないように気をつけて下さい。

以上のような方法がテカリ対策としては効果的です。それでは、それぞれの方法について、以下に詳しくご紹介します。

スーツにスチームアイロンをかける

①スーツの生地から浮かせて、スチームアイロンのスチームをたっぷりかける。この時、アイロンを直接スーツの生地に当ててしまうと、テカリがより一層出ますので、要注意です。

②ブラシで、生地を起こすように引っ張りながら、スーツをブラッシングする。

③ハンガーにスーツを吊るして、乾かせる。

スーツにブラシをかける

スーツの素材がウール素材の場合は、ブラシがけが効果的です。化学繊維の場合は、あまり効果がありません。

①まずは、スーツのテカっている部分を台所用スポンジでこすります。

②次に、エチケットブラシでブラッシングします。

③①②共に一方だけではなく、色んな方向からスポンジとブラシをかけるようにして下さい。

圧力によって押しつぶされて寝ている繊維を、再び立たせるようにします。

スーツにアンモニア水をかけブラッシング

①200ccの水に大さじ1(15cc)のアンモニアを溶かす。

②①を霧吹きに入れて、スーツのテカった箇所にかけます。

③②の処置をほどこしたスーツのテカリ部分にブラシをかけます。

匂い取り

タバコや焼肉の匂いが取れない、汗をたっぷりかいて汗臭いということ、ありますよね。そんな時手軽なのは消臭スプレーですが、乱用すると生地を傷めることもあります。大切なスーツの生地を傷めることなく、簡単にできる匂い取りの方法をご紹介します。

すぐに取りたい場合は、スチームアイロンをあてます。この時、たっぷりのスチームを生地から離して当てるようにします。高音なので、やけどしないように気をつけて下さい。

疲れてそんな時間がない、面倒くさいという人は、お風呂に入った後、湯気が立ち込めているお風呂場にスーツを5~10分干しておきます。疲れていてもお風呂には入りますよね。ついでに匂い取りやっちゃいましょう。

シミ取り

スーツのシミには、大きく分けて3種類あります。水溶性と油溶性、不溶性です。まずは、あなたのスーツについたシミの原因を突き止めて下さい。なぜなら、シミの原因によって、落とし方が違ってくるからです。

水溶性の汚れは、飲み物やインク、醤油などです。水を染みこませて生地の裏にあて布をして、汚れを叩き出します。

油溶性の汚れは、油、マヨネーズといった油分を含んだ調味料、皮脂、ボールペンなどです。汚れた部分に洗剤や漂白剤、ベンジンなどをつけ、生地の裏にあて布をして、汚れを叩き出します。洗剤や漂白剤を使う時には、一度スーツの裏側など目立たない箇所で色落ちしないかのチェックをしてから行うようにして下さい。ベンジンは引火性なので、取り扱いに注意が必要です。

不溶性の汚れは、泥やガムなどです。手もみやブラシをかけて取ります。ガムなどは、一旦固まってしまうと取れにくくなりますので、ドライヤーなどで熱を加えて、溶かしてから揉み取るようにすると良いでしょう。

しわ取り

スーツがシワになることもよくあることです。そんな時は、スチームアイロンをかけるか、シワになった部分に霧吹きで水をかけ、ハンガーにかけ一晩吊るしておきましょう。

一番良いのは、シワになりにくい素材のスーツを選ぶことです。

クリーニング店でしてくれること

以上、スーツのトラブルの家庭での対処方法をご紹介しましたが、素人が間違った処置をしてしまうと、大切なスーツにダメージを与えてしまうかもしれません。そんな心配が頭をよぎったら、プロに任せてしまいましょう。

ここからは、スーツがトラブルに合った場合のクリーニング店の対応についてご紹介します。

テカリ取り

スーツのテカリは、繊維が強い力で圧迫されたり、こすれたりすることによって、繊維の表面が寝てしまっているか、繊維自体が擦り切れていることによって生じます。

本来、繊維は表面がでこぼこしている為、光が当たってもテカリませんが、表面のでこぼこがなくなり、つるっとしていると、光に反射してテカリます。

ウール素材なら、上記の家庭でのテカリ取りでご紹介したような方法で改善できますが、テカリがひどい場合や、化学繊維などの場合は、家庭でのテカリ取りは、あまり効果がないかもしれません。

そんな時には、クリーニング店に頼りましょう。クリーニング店では、繊維表面に目には見えない粒子を付着させて、繊維表面のツヤを消してくれる処置をしてくれます。

汗抜き

汗をよくかく夏場は、スーツにも汗がべったり。塩を吹いて白くなったり、汗臭くなったりしますよね。汗は、塩と塩化アンモニウムが主成分となった油汚れです。普通の水洗いのクリーニングやドライクリーニングでは落ちにくい汚れです。

クリーニング店では、「汗抜き」のオプションがあります。このオプションをつけることによって、さっぱり爽やかに仕上がってきます。

普段の水洗いクリーニングやドライクリーニングでは落ちにくい汗が付いたまま、次のシーズンまで汗付きスーツをクローゼットにしまっておくと、翌シーズンにスーツを出した時に、汗ジミができていたり、変色していたりします。シーズンオフには、スーツの「汗抜き」をしてクローゼットにしまうようにすると、次回そのスーツを着る時に気持ちよく着ることができます。

夏場着ていたスーツは、翌シーズンまでクローゼットにしまう前に、必ず「汗抜き」をしておきましょう。

カビ

長い間、着ていなかった礼服をクローゼットから取り出してみると、カビが生えてたという話をよく聞きます。クローゼットの中にこもった湿気と、ホコリが栄養になり、カビは繁殖します。スーツについたカビは、かなり厄介です。自分では、まず落とすことができません。プロに任せましょう。

「カビ取り」は、通常のクリーニング料金プラス1,000円ぐらいが目安です。

虫食い補修

久しぶりにクローゼットからスーツを出したら、虫に食われていたということ、皆さん結構あると思います。虫食いについても衣類のカビと同様、家庭での補修は難しいです。プロにお願いしましょう。

クリーニング店では、かけつぎ、かけはぎという方法で虫食い穴の補修をしてくれます。かけつぎ、かけはぎという補修方法は、特殊技能なので、専門の職人さんにお願いするので、平均1箇所3,000円からと高額になりますが、仕上がりは綺麗です。

スーツを購入した際に、付いている余り布があればなお良いです。こんな時のために、スーツ購入時についている余り布は捨てずに取っておきましょう。

会社ごとのスーツクリーニング料金比較

ホワイト急便

全国に800店舗あり、大型チェーン店の特性を生かした各種サービスも充実しています。宅配サービスは、スーツ1着1,580円で送料無料です。ホワイト急便の集配サービスは、インターネットで予約でき集配車が家庭まで洗濯物を取りに来てくれて、クリーニング後、家庭まで届けてくれます。(料金・サービスは店舗によって異なることがありますので、詳しくは店舗にお問い合わせ下さい。)

また全国チェーンという特性を活かして、自社で「全国シミ抜き王競技会」を開催して、シミ抜きの技術の研鑽を図っています。基本となる油性・水性処理は無料です。どうしても落としたいシミは、5,000円からの有料シミ抜きコースをご利用下さい。

白洋舎

全国チェーンのクリーニング店です。全国に798店舗あります。店舗へのクリーニングの持込は、スーツ1着1,800円です。ジャケットのみは1着1,160円、ズボン・スカートは1着640円です。

集配サービスを利用した場合は、スーツ1着1,950円、ジャケット1,260円、ズボン・スカートは1着690円です。集配サービスは、全国15店舗で受け付けており、電話やインターネットで申し込みできます。

宅配便サービスは、スーツ1着1,800円、ジャケット1着1,160円、ズボン・スカートは1着640円です。申し込みをすると、自宅にクリーニング宅配キットが届きます。そのキットにスーツなどのクリーニング品を詰めて宅配で送ります。

また、保管サービスも行っています。衣類をクリーニング後、4ヶ月間保管してくれるサービスです。料金は、4ヶ月1,900円です。

ローヤル21

千葉県を中心に、茨城県、埼玉県に直営店181店舗、委託営業2店舗を展開しています。安さと仕上がりの速さを売りにしているクリーニング店です。

スーツ1着645円、ジャケット1着450円、ズボン・スカート1着195円とかなり格安です。

エンパイアー

北海道を中心に全国210店舗を展開しています。スーツ1着1,728円、ジャケット1着1,112円、ズボン・スカート1着616円ですが、料金は地域によって若干異なるので、お近くの店舗にお問い合わせ下さい。また、インターネットで予約宅配OKの「eネットクリーニング」も行っています。

落ちにくいしみに対応する「ニュー特殊しみ抜き」は1,620円ですが、通常のしみ抜きなら無料で対応してくれます。「折り目加工」や「汗抜きドライ加工」などのオプションも比較的お手頃価格です。「折り目加工」は756円、スーツなどの「汗抜きドライ加工」は324円です。

クリーニング後、最大9ヶ月間は無料で預かってくれます。

スーツクリーニングで大切なこと

仕事で着るスーツは、いわば戦闘服のようなものです。戦闘服が汚れていたり、くたびれた感じだと、仕事にも支障が出てしまいます。戦闘服は、パリっとしていなくてはいけません。

そのためには、適正なクリーニングをこころがけることと、日頃のお手入れが大切です。ここでは、大切な戦闘服であるスーツを長持ちさせるためのお手入れ方法、最適なクリーニング方法について、これまでご紹介した内容なども含めまとめてご紹介します。

日頃のスーツのお手入れ

1日の仕事を終えて、家に帰ってきたらまずあなたは何をしますか。きっと、スーツを脱ぐと思います。窮屈だというのもあるでしょうし、仕事とプライベートのオンオフをきっちりしたい、というのもあるでしょう。何より、スーツを着たまま日常生活、特にお料理などをしていて汚してしまっては大変です。

まずは、スーツを脱いで下さい。そして、脱いだスーツは、必ずハンガーにかけることです。そのまま脱ぎ散らかしておいたり、椅子にかけていたりすると型崩れの原因になります。

スーツをかけるハンガーにも気をつけて下さい。クリーニング店でクリーニングをお願いした際についてくる針金ハンガーに吊るすのはやめてください。太すぎるハンガーもやめて下さい。これも型崩れの原因になります。スーツをかけるハンガーの理想はスーツの肩幅と同じ幅ぐらいのものを利用することです。

スーツをハンガーにかけたら、ブラッシングします。1日着たスーツについたホコリをとると同時に、テカリを防止する効果があります。テカリの原因は、圧力と摩擦です。圧力と摩擦がかかって寝てしまった繊維を起こす役割が、ブラッシングにはあります。

そして、ブラッシングが終わったスーツは陰干ししておきます。1日着ていると汗などの湿気を吸っていたりしますので、水分を飛ばすために、風通しの良いところで陰干しします。

スーツについた匂いが気になる場合は、消臭スプレーを使う方が多いと思いますが、消臭スプレーの多用は、生地を傷めることもあります。匂いが気になる時には、スチームアイロンを生地から離して、沢山のスチームを当ててみて下さい。匂いが緩和されます。

そして、大切なのは、毎日同じスーツを着ないということです。3、4着をローテーションして着るとベストです。

スーツを長持ちさせるためのクローゼットの除湿対策

久しぶりに着ようとスーツを出したら、カビが生えていたということありますよね。カビの生えやすい条件は、4つあります。
①暖かい温度、②酸素、③高い湿度、④栄養分
これらの条件を満たしていると、カビが発生します。スーツを保管しているクローゼットの中は、これらの条件をすべて満たしています。

スーツのカビを防ぐ為には、上記の条件を満たさないようにするのが一番ですが、①と②を満たさないようにするのは難しいですが、クローゼットの中に熱がこもらないように風通しをよくすることはできますよね。

あとは③と④です。湿度を下げる為に、クローゼットの除湿を行います。クローゼットの中は、湿気がこもりがちです。クローゼットは定期的に開けて換気をすること。除湿剤などを置くことも効果的です。

残る④の栄養分に当たるのが、汗や皮脂、食べこぼしなどです。汚れを落とさずに、クローゼットに入れてしまうと、カビの栄養になってしまいます。虫食いの原因にもなりますので、気をつけましょう。

クローゼットの風通しをよくして温度と湿度を下げ、こまめに汚れを落として大切なスーツをカビから守りましょう。

クリーニングに出すときの注意点

皆さん、スーツをクリーニングに出す際に気をつけていることはありますか。以下にスーツをクリーニングに出すときのチェックリストをご紹介しますので、クリーニングに出すときの参考にして下さい。

□スーツの上下同時にクリーニングに出しているか?
□スーツにしみはついていないか?
□スーツの上下共に、ポケットの中身を確認したか?

まず、スーツの上下同時にクリーニングに出すことについてですが、ジャケットとスカート、ズボンを別々に出した場合、若干色が変わっている場合があります。1度では分からなくても2度、3度と別々に出していると、徐々に色が変わってくる場合があります。できれば、スーツの上下は一緒にクリーニングに出しましょう。

次に、スーツにしみがついていないかどうかですが、しみに気がつかずに通常のスーツクリーニングをすると、しみは落ちません。次にスーツを着ようと出してきた時に、しみに気がついた時には、既にしみがついた時からかなり時間が経っているため、しみは落ちにくくなっています。特殊しみ抜きが必要になるかもしれません。

しみは付いて時間が立たないうちに取ってしまうことが大切です。付いてしまったしみを長い間、放置しておかないためにも、クリーニングに出す際に気づかないうちに付いてしまったしみがないかどうか確認することが大切です。

最後に、ポケットの中身を確認することについてですが、これはポケットの中に色々入ったままクリーニングしてしまうと、生地が破けたり、ポケットの中のものからスーツに色移りしたり、ポケットに入れていたものがなくなってしまうことを防ぐためです。

以上の点に注意して、クリーニング店に出すようにすると安心です。

クリーニング後にすること

クリーニング店からスーツが戻ってきたら、皆さんどうしていますか。クリーニング店では、クリーニング後、ホコリがつかないようにビニールをかけてくれますが、そのビニールそのままにしていませんか。

ビニールをそのままにしていると、スーツに残っているクリーニング溶剤でスーツが痛む場合があったり、湿気がこもりカビの原因にもなります。これを防ぐためには、まず、クリーニング店から返ってきたらすぐにビニールを外します。スーツがかかっているハンガーが針金ハンガーなら幅のある適切なハンガーに吊り変えて、一晩陰干しにします。あとは、防虫剤をいれたクローゼットに入れて保管してOKです。

ビニールを外した時に、一通りクリーニングの仕上がりをチェックするようにして下さい。シミが取れていなかったり、シワができていたりすることもあります。必ず、自分の目でチェックすることを習慣にしましょう。

スーツクリーニングに大切な3つのこと

これまで、大切なスーツを長くきれいに着るために必要なスーツのお手入れについてご紹介してきましたが、最後にまとめとして是非実践して欲しいスーツクリーニングに大切な3つのことをご紹介します。

1.スーツクリーニングは頻度が大切

スーツのクリーニングはやりすぎると生地を傷めますし、やらないと清潔を保てません。頻度が重要になってきます。

汗をあまりかかなり冬場は、1シーズンに1回ぐらいが目安です。汗をよくかく夏場は、2週間に1回ぐらいクリーニングを実施して下さい。

夏場は汗をかくため、汚れがつきやすくなります。特に、襟元、袖口などは要注意です。汗や皮脂といった汚れをそのままにしておくと、しみになって変色します。時間が経つにつれて、汚れも落ちにくくなりますので早めのクリーニングを心がけるようにして下さい。

また夏場のスーツ着用の際には、スーツが直接肌に触れる部分をできるだけ少なくなるようにすることも大切です。スーツに肌が直接触れていると、汗をかきやすい夏場は、かいた汗がスーツの裏地についてしまいます。そのままにしておくと、匂いやしみ、変色へと繋がります。冬場は夏場ほど汗はかきませんが、皮脂汚れがつきます。オールシーズン、スーツの下には、長袖のものを身に付けることをお勧めします。

最近では、家庭の洗濯機で丸洗いできるウォッシャブルスーツもです。ウールと化学繊維が混合した素材のものと、化学繊維のみでできたものなどがあります。フォーマル感も欲しいのであればウールとポリエステルなどの混合素材が、とにかく洗いやすさを優先というのであれば、化学繊維中心の素材でできたスーツを選ぶようになります。

ウォッシャブルスーツの料金は、1万8000円ぐらいから、6万円ぐらいで購入することができます。クリーニングを頻繁にしたい方には、お勧めです。

2.スーツクリーニングはポイントを押さえていることが大切

スーツをクリーニングに出す際、押さえるポイントは3つです。スーツの上下は同時に出すこと、シミ等の汚れの確認をすること、ポケットの中身を確認すること。

クリーニングに出す時には以上のポイントを押さえることが大切ですが、クリーニングから戻ってきた時にも3つのポイントがあります。

クリーニング品にかかっているビニールを取る。幅のあるハンガーにかけ替える。一晩陰干しをする。こうすることで、クリーニング溶剤を飛ばし、湿気をこもらせないようにしてすると主に、型崩れを防ぐことができます。

経済的な理由でクリーニングになかなか出せない方は、クリーニング店のサービス券や割引日などの情報をこまめにチェックして利用してみて下さい。20%から30%割引があることもあり大変お得です。思い切って、家庭用洗濯機で丸洗いできるウォッシャブルスーツに買い変えるという手もあります。先行投資は必要ですが、クリーニング代がいらないので、トータル的にみると、ウォッシャブルスーツの方が経済的かもしれません。

3.スーツクリーニングには日頃のケアが大切

これまでご紹介したようにスーツは、他の衣類ほど頻繁に洗うことができません。ですから、限られたクリーニングの効果を最大限に引き出すため、また、大切なスーツを長持ちさせるために、日頃からのお手入れが大切です。

スーツは、家に帰ったらすぐ脱いで肩幅に合ったハンガーにかけます。細すぎても太すぎてもダメです。型崩れを防ぐためには、お持ちのスーツに合ったハンガーにかけるようにして下さい。

そして、ブラッシングします。ホコリを払ったり、生地の繊維を立たせるためです。このブラッシングが、スーツを長くきれいに保つために、かなり大切です。

ブラッシングを終えたら、陰干しします。陰干しは、スーツに含まれた湿気を飛ばす効果があります。夏場は沢山汗をかくので、しっかりと陰干しをして下さい。汗やタバコ、食べもの匂いがひどい場合は、陰干しだけでは取れないので、スチームアイロンのスチーム多めで
生地から離してしっかり、スチームをかけて下さい。

同じスーツを毎日続けて着ないことも大切です。4着から5着を着回すのが理想です。

人は見た目が80%

人の第一印象は、見た目が8割を占めると言われています。仕事でスーツを着用する人は、ビシッとかっこよくスーツを着こなしましょう。

以上のように、スーツのクリーニングのポイントを押さえて、いつでも清潔でぱりっとしたスーツを身につけていると、気分までぱりっとします。これで、あなたの仕事もばっちりです。

初回公開日:2017年10月12日

記載されている内容は2017年10月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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