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居酒屋でも広島の日本酒|銘柄別/おつまみ別

更新日:2020年08月28日

あなたは日本酒が好きですか?銘柄や産地にこだわりがありますか?日本の三大酒所のひとつ、広島産の日本酒は、甘口でソフトな口当たりが特徴で、女酒と呼ばれます。日本酒に馴染みのない人にも飲みやすく、です。今回は、広島で親しまれている日本酒をいくつか紹介します

居酒屋でも広島の日本酒|銘柄別/おつまみ別

なぜ広島は酒所と呼ばれ日本酒が美味しいのか?

広島市の隣に位置する東広島市が「日本三大酒所」と呼ばれているのを知っていますか。JR山陽本線西条駅の周辺には、昔ながらのレンガ造りの煙突、白壁やナマコ壁が美しい「酒蔵通り」があります。昔は、西国街道の要所として栄えた場所です。

「酒蔵通り」と呼ばれる理由は、多くの蔵元、酒造メーカーが存在しているからです。東広島市・西条で造られるお酒は、全国酒造鑑評会でも高い評価を受けています。

毎年10月には「酒まつり」が開催され、20万人を超える人が国内外から集まります。広島産の日本酒だけでなく、日本各地の1,000を超える銘柄の日本酒を飲み比べることができます。

東広島・西条が酒都になったワケ

広島は、お酒造りには向いていない土地柄と、長い間言われていました。古くからお酒造りが盛んな兵庫の灘や京都の伏見は、硬水の湧く土地で、それはお酒造りに適したものでした。しかし、広島の水は軟水で、それも超軟水で、お酒造りには適しませんでした。

明治31年、安芸津町三津の酒造家である三浦仙三郎氏が、広島でのお酒造りが上手くいかない原因は軟水であることを突き止めます。その結果「軟水醸造法」を開発し、お酒造りが大きく変化します。その醸造法を元に「広島流吟醸造り」へと発展していき、最高水準のお酒が、西条、安芸津、竹原などで誕生します。

酒造家たちはお酒造りに向いていない広島の軟水を使い、それを逆手に取って造りだしたのが「吟醸酒」や「純米酒」です。大正時代になると、広島県外で行われるお酒の品評会で、西条のお酒が基準酒として使用されるようになります。「酒都は灘から西条に移った」とまで言われ、「日本酒の革命児」として広島産の日本酒は扱われます。

広島産の日本酒は「女酒」

軟水を使って仕込まれる広島産のお酒は「女酒」と言われ、滑らかな口当たりと豊かな味わいが特徴です。もちろん、蔵元によっては、スッキリとした辛口の日本酒も造られています。

日本酒造りに不可欠なのは、お米と水です。海抜200~300メートルの西条盆地は、酒米の仕込みの時期の気温が4~5℃になり、理想的な気候となります。そして、周囲の山からの伏流水が井戸水となって湧き出ています。さらに、西条には精米メーカーの「サタケ」がありました。美味しい日本酒を造る条件が、元来、揃っていた土地だったと言えます。

酒造メーカーの敷地内にある井戸の水は、実際に日本酒を仕込む際に使われている水です。狭い地域に点在していますが、水質が井戸によって異なります。蔵元を巡る町歩きツアーなどで飲むことも可能で、ペットボトルに入れて持ち帰る観光客もいます。

酒所広島のしたい日本酒の銘柄

広島市中区には、中国地方随一と言われる歓楽街があります。いわゆる「夜の街」として知られている地域で、居酒屋、バー、クラブ、飲食店などがひしめき合っている独特の雰囲気の場所です。美味しいものが全国から集まる場所には、当然、美味しい日本酒も集まります。

日本のウイスキーの父が造った「竹鶴」

竹鶴酒造は、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝氏の生家として知られる酒蔵です。安芸の小京都と呼ばれる竹原市の重要伝統的建造物群保存地区にあり、現在も酒造メーカーとして存続しています。

竹鶴酒造が造る日本酒は、どちらかと言えば個性的なタイプです。味の濃い辛口純米酒は、日本酒らしい日本酒造りを貫いてきた結果と言えます。全商品が米や水の特性を活かし、添加物を加えず、ろ過もしないというこだわりです。

竹鶴のコンセプトは一切ブレません。それは、食事に合う飲み飽きない日本酒です。冷やの時と燗の時で、驚くほど味が変化するのも竹鶴が造る日本酒の特徴です。

藤井酒造の創業銘柄「龍勢」

文久3年創業の藤井酒造が、代々造り続けている日本酒が「龍勢」です。龍頭山の水を仕込み水として使ったことから命名されています。しっかりとした味わいが特徴で、麹の甘みとお米の深みを感じる日本酒です。「広島産では最高の純米大吟醸」の呼び声も高い日本酒で、のある銘柄です。

藤井酒造で製造されている日本酒は、純米吟醸、純米酒が全体の7割を超えており、酒造好適米である八反錦を100%使用しています。「龍勢」は、第一回全国清酒品評会で、日本でとなったお酒で、食事との相性もよく、冷やでも燗でも飲み飽きない日本酒としてファンの多い銘柄です。

純米にこだわった逸品「宝寿」

「宝寿」は、「龍勢」と同じ藤井酒造が製造している純米大吟醸です。こちらは山田錦米を50%に精米して使用している生原酒で、ぜいたくな造りの日本酒です。味わいはフルーティーで、人によっては桃のようだ、と表現されます。全体的には濃いめの味で、酸味も少しあります。「龍勢」に比べると麹の風味が押さえられているので、日本酒初心者や女性にも取っ付きやすい銘柄です。

熟成されているため黄色がかった見た目が特徴的で、少し温めて飲むとのど越しがよく、優しい口当たりが飲みやすい日本酒です。

コストパフォーマンスに優れている日本酒なので、広島のお酒を試してみたい人にです。同じ酒蔵の日本酒、「龍勢」との飲み比べも一興です。

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初回公開日:2017年11月13日

記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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