居酒屋でも広島の日本酒|銘柄別/おつまみ別
更新日:2020年08月28日
女性杜氏が造る今田酒造本店「富久長」
「杜氏のふるさと」と言われる広島県豊田郡安芸津町にある酒蔵、今田酒造を代表する「富久長ーふくちょう」です。「八反草」というお米を酒米として使用していますが、これは、今田酒造のみが使用しているお米です。広島の酒米として「八反錦」や「八反35号」などが有名ですが、八反系酒米のルーツが「八反草」です。
「富久長」の名付け親は、広島の日本酒を救った酒造家の三浦仙三郎氏です。そして、座右の銘が「百試千改」でした。その思いを引き継ぎ、現在も試行錯誤しながら酒造りに精進しています。
辛口の日本酒なので、冷やで飲むとかなり強い印象の味です。50℃くらいの燗にすると、お米の旨みが立ってきます。燗冷ましにすると辛みよりもお米の旨みが残り、食事との相性がよく、温度の変化で楽しみ方も変わる広島産の日本酒です。
海軍の御用達「千福」
創業は安政3年、設立は大正14年の広島県呉市にある三宅本店が造る吟醸酒が「千福」です。広島ではとても知名度があり、テレビCMでも有名な酒造メーカーとして知られています。とにかく、安くて美味しい日本酒のイメージが定着している「千福」で、三宅本店という社名は表に出てきません。それは、「千福」という酒造メーカーと勘違いされるほどです。
この吟醸酒は、広島県立総合技術研究所食品工業技術センターと広島県酒造組合で共同開発した「もみじ酵母」を使用し、広島県産のお米、水、酵母にこだわった日本酒です。香りは少しフルーティーで、優しい酸味を感じる味わいは、冷蔵庫で冷やして飲むのがです。
横山大観が愛した日本酒「酔心」
酔心山根本店が醸造する軟水・辛口の純米酒が「酔心」です。万延元年に創業した長い歴史のある蔵元のひとつで、広島県三原市にあります。「酔心」という日本酒は、当初「よいごころ」という銘柄でしたが、有名になるにつれ「すいしん」と呼ばれるようになります。
「酔心」は、一日一升以上のお酒を飲んでいた日本画の巨匠、横山大観が愛飲していたお酒として知られています。神田の出店に、大観婦人が足繁くお酒を買いに来ていました。それは、大観が亡くなる直前まで続き、病床でも「酔心」を手放さなかったという逸話があります。
軟水仕込みの「酔心」は、女酒の特徴であるキメの細かさとソフトな口当たりが如実に表れた日本酒です。冷やでも燗でも食事と合い、幅広い楽しみ方ができるお酒です。
里芋や人参など、和風薄味に合うあう。ただの湯豆腐も良いものを食べている様な気になる
出典: http://amzn.asia/jeE3xao |
広島産の日本酒&おつまみ別のマッチング
あなたは、日本酒とおつまみの相性を気にしますか。一般的には、ワインにはチーズや肉料理、魚には辛口でスッキリとしたお酒が合うと言われます。味覚は人それぞれ違い、味の好みも千差万別です。
日本酒のおつまみは塩のみ、という強者もいますが、食事を美味しくするためのお酒は、欠かせません。或いは、お酒を美味しくするためのおつまみでしょうか。どんなおつまみに、どんな日本酒が合うのか、を選んでみました。居酒屋などで迷ったら、思い出してみてください。
ちなみに、日本酒に合うおつまみとして蔵元の人たちがピックアップしているのが、豆腐、チーズ、塩辛です。特に、チーズとの組み合わせを「推しおつまみ」としている蔵元が多くいます。
瀬戸内の魚はお刺身が
広島でお刺身と言えば、小イワシが代表的な魚です。あとは、「ままかり」などもあります。これは、ご飯を借りたくなるほど美味しい、という意味です。こちらも小さな魚ですが、干物などにして食します。
お刺身に合う日本酒は、一般的にはスッキリとした辛口と言われます。他には、海鮮や白身のお魚、酒蒸しなども合うとされます。素材の味を活かす日本酒を選べば、間違いなさそうです。甘口から辛口までさまざまな味わいのものがある、吟醸・大吟醸がお刺身に合う日本酒と言えます。もちろん、異論もあるでしょうが、基本的な組み合わせとしてです。
広島産の日本酒では、相原酒造の「雨後の月」や金光酒造の「賀茂金秀」などがです。
日本酒には塩辛・酒盗が似合う
塩辛と一口に言っても、その素材はさまざまです。代表的なのはイカですが、その他ではカキやエビなども美味で、お酒好きに好まれるおつまみとして知られます。似ている珍味に酒盗があり、これはカツオの内臓で作られた塩辛の一種です。こちらも、お酒好きには垂涎の晩酌のお供です。酒盗に使われる素材も色々あり、カツオ、マグロ、鮭、鯛、サンマなどです。
日本酒をじっくり味わいたいなら、純米酒と珍味の組み合わせがです。魚卵などにも合います。広島産の日本酒では、賀茂鶴酒造の「広島錦」や八幡川酒造の「八幡川」がです。
チーズは日本酒にも似合う
初回公開日:2017年11月13日
記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。