ジンベースのカクテル・一緒に割ると美味しい飲み物
更新日:2020年08月28日
日本に初めてジンが蒸留されたのは1789年だったと言われています。当時は江戸時代後期で、この頃本国を失って帰る場所をなくしたオランダ人のために、長崎奉行所の茂伝之進が1819年(文久9年)にオランダ人の協力を得て、ジン、ブランデー、ビールを作ったのが始まりとされています。
そのでき映えは「ネズの香りが強すぎて、いいできではなかった」とヘンドリック・ドゥーフの「日本回顧録」に記されています。日本で本格的にジンが作られ始めたのは最近のことで、ビールなどよりもおそくに発達しました。今でもお店には日本製の人が並ぶことが少ないです。しかし、最近は海外から注目される和風のジンなどが登場して産業としても見直され始めています。
ジンの種類
まずはジンの歴史を紹介しました。さまざまな歴史とともに歩んできたジンですが、一口にジンと言ってもその製法にて4種類+αに分類できます。この4種類から加勢して世界各地でいろいろなジンが生まれてきました。まずはこのジンについて知っておきましょう。いろいろな種類が世界各地にあるジンですが、製法や種類を簡単に説明していきましょう。
ドライジン(Dry Gin)
ジンの歴史の中で一番古いジンです。現在一番主流となっているのがこのジンです。ロンドン・ジンやイングリッシュ・ジンなどとも呼ばれることもあるジンで、イギリス・ロンドンが主産地です。日本では2016年からジン専門の京都蒸溜所が製造販売を始めました。
「季の美 京都ドライジン」という名のこのジンはジュニパーベリーが効いたロンドンジンにゆずやきゅうりなどのフルーツや野菜などを足して日本らしい「和」のエッセンスを加えています。
プリマスジン(Plymouth Gin)
プリマスはイギリス海軍の軍港であり、海軍御用達として知られているジンです。18世紀からイングランド南西部のプリマスで作られていて、特徴的には香りが強く、ほのかに甘みのあるジンです。イギリスでジンというとプリマスジンが有名です。
ジェネヴァ(Jenever)
ジンが作られ始めた当初の原型に近いもので、現在オランダで作られています。オランダ・ジンとも呼ばれています。原料を糖化して、蒸留した液体に副材料を加える「単式蒸留」しています。そのためドライジンより香りが濃厚で風味が強いコクのある味わいが魅力の商品です。
シュタインヘーガー(steinhäger)
生のジュニパーベリーを発酵して作られるドイツ産のジンです。普段の香り付けでは乾燥したスパイスとしてのジュニパーベリーを使いますが、シュタインヘーガーは生のものを使っているのでドライ・ジンよりも控えめな風味を持っています。
オールド・トム・ジン
カクテルの「トム・コリンズ」を作るときに使われるジンです。ドライジンが作られるようになる以前に雑味を抑えるために、砂糖などで味付けをしたジンのことです。オス猫を「トム・キャット」を呼ぶことに由来しています。
スロージン
スロージンとは「ジン」と名前がついていますが、「リキュールの一種」です。厳密にいうとジンではありません。ジュニパーベリーの代わりにスローベリー(スピノサスモモ)の果実を副原料に使って作られるアルコールです。
ジンベースのカクテル
ジントニック
カクテルの由来
初回公開日:2017年11月18日
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