バスタオルの臭いの原因と取り方・対策・洗剤等まとめ
更新日:2020年08月28日
バスタオルの臭いの原因
洗濯したてのふわふわのバスタオル。柔らかくて、ほんのり暖かくて、そして洗剤のいい香りのはずが、あれ、臭い。よく見るとタオル地一面にピンク色のシミにポツポツと黒い点。これは雑菌が繁殖してしまっている証拠です。バスタオルの臭いの原因で考えられるのは、
・雑菌の繁殖
繊維に隙間に入り込んだ雑菌が、体を拭いた後の皮脂や石鹸カス分解し繁殖します。雑菌の中には「モラクセラ菌」というのがいて、この菌が増殖する際に雑巾のような悪臭を放つ物質を作ります。バスタオルの臭いの原因はそう、この「モラクセラ菌」の排泄物が原因なのです。これら雑菌は、湿気が大好き。バスタオルを濡れた状態で放置すると、あっという間に繁殖してあのくさい臭いを生成してしまうのです。
・汚れが落としきれていない
洗濯しても臭いが取れない。そんな時は、汚れが落としきれていないのかもしれません。皮脂や石鹸カスは繊維の隙間に入り込んでしまい、容易には取れません。もう一度洗濯方法を見直してみましょう。
・洗濯機の洗濯槽がそもそも汚れている
いくら正しい洗濯方法で洗っても、洗濯槽がカビていたら、菌で菌を洗う状態になってしまいます。洗濯槽は掃除していますか?
大きく分けてこの3つがあの嫌な臭いの原因になっていることが多いのです。
バスタオルの臭いの取り方
まずは熱湯消毒
前述した通り、あのイヤーな臭いの原因は雑菌によるものが大きいです。そしてこの雑菌、熱に弱い。大体50℃以上の温度で死滅するといわれています。洗剤を買い込む前に、一度試してみるのも手です。軽いピンク汚れや臭いなどはこれで落ちる場合もあります。
電子レンジを使用する方法
やり方は簡単。蒸しタオルをレンジで作ったことはありますか。方法はそれと同じです。
1.バスタオルを水で濡らし、軽く絞る。
2.ラップできっちり包む。
3.電子レンジで(500w)で1分から2分加熱。
4.ラップから外し、洗濯機で洗う。
この時、ラップの中はとても熱くなっています。バスタオルを取り出す時は火傷に十分注意してください。また、レンジから出した後はすぐに洗濯機で洗ってください。そのまま放置するとカビや雑菌の温床になってしまします。ただし、電子レンジを使用する場合は綿100%のタオルのみにしてください。
鍋を使った煮沸消毒
次は鍋を使った方法を紹介します。
1.大きい鍋にお湯を沸かす。
2.沸いたら、バスタオルを入れ時々かき混ぜながら20分くらい煮沸する。
3.鍋から出し、洗濯機で洗う。
食事を作る鍋を使うのはちょっと抵抗がある‥という方は、洗面台や大きめのタライや、バスタブを使用してバスタオルをつけておくのも良いでしょう。
一度にたくさんのバスタオルを洗う場合は、バスタブかタライを使った方法が良いでしょう。煮沸する代わりによく沸騰したお湯をバスタブかタライにバスタオルが浸るくらいに注ぎ入れ、つけ置きます。1時間か2時間ほどつけ置いた後、洗濯機で洗います。
どちらも洗濯が終わったら素早く干し、乾燥させてください。
洗剤に頼ってみる
熱消毒じゃいまいち効果が出なかったという方は洗剤に頼って見ましょう。ここでは「酸素系漂白剤(粉末)」を使用する方法を紹介します。
1.まずはバスタオルの汚れを落とすために洗濯機で洗います。この時柔軟剤は入れないでください。
2.お湯を用意します。つけ置きするためのお湯を用意してください。バスタオルの洗濯表示を見て特に指定がなければ40〜50℃程度のお湯を用意してください。バスタオルに温度指定がある場合は洗濯表示に従ってください。
3.洗剤をお湯に溶かす。必ず洗剤の容量用法に従ってください。「つけ置き」表示の分量を確認して、お湯の量に合わせて量を調整します。
4.バスタオルを入れ、お湯が冷めるまでつけおく。大体1〜2時間ほどつけ置きします。
5.よくすすぎきちんと乾かす。すすぎは洗濯機にかけても、手絞りでも構いません。できれば天日に干してしっかり乾燥させてください。
簡単な雑菌による臭いは、大体これで落ちます。
バスタオルの臭い対策
ふた通り雑菌や臭いの取り方を紹介しましたが、どちらも少なからず生地を傷めてしまいます。長くふわふわなバスタオルが使いたいのなら、雑菌を繁殖させない対策が必要です。バスタオルの臭いの原因となる雑菌は湿気が大好き。バスタオルを使った後は、洗濯かごや洗濯機に丸めて入れるのではなく、翌日洗う予定でもきちんと干して乾かしておく。それだけで雑菌は繁殖しにくくなります。
また、部屋干しは風の通りも悪く乾きにくいため雑菌が繁殖しやすくなります。できるだけ天日干しをし、難しいのなら除湿機や乾燥機を活用するのも良いでしょう。
洗剤
洗濯洗剤の売り場に行くとたくさんありすぎて、どれを使えばいいのかわからない、ということもあるでしょう。雑菌汚れや臭いを落とす洗剤を選ぶ目安としては、
①粉末タイプ
液体タイプの方が溶け残りもないし使い勝手はいいですが、実は粉末タイプの方が成分が濃縮されていて効き目が強いので、購入するなら粉末タイプを選びましょう。
②アルカリ性の洗剤を選ぶ
バスタオルの雑菌は大体が酸性です。ですので弱アルカリ性の粉末タイプの洗剤がタオルの嫌な臭いの雑菌臭に効果があります。洗剤のパッケージ裏の「液性」の欄に掲載されていますのでチェックして見てください。
ワイドハイターは効果的か
ワイドハイター、と言っても液体タイプと粉末タイプがあります。成分表を見てみると、液体タイプは「酸性」、粉末タイプは「弱アルカリ性」となっています。雑菌に対しては「弱アルカリ性」が効果的、というのは前述の通りです。
ワイドハイターの粉末タイプは「酸素系漂白剤」。漂白や除菌に効果があります。用法用量を守って、ぬるま湯(40℃)でつけ置きしてから洗うと効果が実感できます。
漂白剤は効果的か
漂白剤、といえば、鼻にツンとする臭い、柄も色も落ちてしまうというイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、漂白剤も使い方をきちんとすればあの嫌な臭いの雑菌臭にもよく効きます。
衣料用に使用する漂白剤は「酸素系」のものを使用します。台所などにある漂白剤は「塩素系」で除菌や殺菌力が大きいものの、生地を大変傷めてしまいます。また、色素を破壊してしまうため、色柄ものには使えません。
衣料に使える「酸素系」は生地を傷めることなく汚れを落とし、色柄ものにも使うことができます。また殺菌や除菌もできます。ただし「塩素系」よりは効果が落ちます。
衣料用に使える漂白剤といえば「過炭酸ナトリウム」ですが、過炭酸ナトリウムを使用する前はしっかりと洗濯槽のお掃除をすることをお勧めします。
ワキガの人のバスタオルの臭いの取り方
臭い成分は皮脂やたんぱく質で作られています。これらを通常の洗い方で落とすのは至難の技。一度着いてしまった臭いはなかなか落とすことはできません。通常なら、酸素系漂白剤を使って落とすことができますが、それでも取れない臭いがついてしまったら、煮沸+酸素系漂白剤でのつけ置き洗いをお勧めします。
方法は煮沸消毒と同じですが、火にかけたお湯に「酸素系漂白剤」を入れ、溶かしてからバスタオルを入れ、弱火で10分ほど煮ます。急に泡立つので吹きこぼれないように注意してください。その後火を止め、触れるくらいお湯が冷めるまでつけ置き、あとは軽くすすいで洗濯機にかけます。
この方法を試す場合は白物と色柄ものを分けてください。色移りする場合があります。これでほとんどの臭いを取ることができるでしょう。
バスタオルの臭いを防ぐ洗濯法
煮沸消毒に酸素系漂白剤の使い方等バスタオルについてしまった嫌な臭いの取り方を説明しましたが、臭いが発生する前に予防することが大切です。
臭いの正体は雑菌。と何度もお知らせしましたが、雑菌が好むのは湿度の高い環境です。ですので使った後のバスタオルを丸めて洗濯カゴにポイ、というのは雑菌が大喜びしてしまう状態。雑菌を喜ばす必要はありません。使った後のバスタオルはたとえ翌朝洗濯機にかける予定でも、必ずハンガーにかけるなり広げて干すなりして、きちんと乾燥させてください。
そして洗濯をした後はすぐに干しましょう。天日で干すのが一番ですが、できないのであれば、洗濯機の乾燥モードを使用するかコインランドリーで乾燥機を使用するのも一つの手です。バスタオルがカビてしまって臭いに苦しめられるより、多少お金がかかってもふんわりと乾燥した方が気持ちがいいでしょう。
そして洗濯機。洗濯機が汚れていたら、せっかく洗っても洗濯機の汚れが洗濯物についてしまい、雑菌がつく原因にもなってしまいます。洗濯機も時折掃除して清潔に保ちましょう。
また洗濯物をぎゅーぎゅーに詰めて洗濯していませんか?洗濯物を詰め込みすぎると、汚れは落ちません。洗濯物は洗濯機の7割程度に収めると効率的に汚れが落とせます。
大切なのは雑菌を繁殖させないこと
臭くなってしまったバスタオルの洗濯の仕方を紹介しましたが、一番はバスタオルのくさい臭いを予防することです。そのためには、
・雑菌を発生させないようにする。
雑菌を繁殖させないように湿った状態で放置しないようにしましょう。使った後は必ずハンガーにかけるか広げて乾かしてください。そしてできれば天日干しをしてください。
・洗濯機も綺麗に
せっかく洗濯をしても洗濯機が汚れていたら‥カビでカビを洗うという恐ろしい状態になってしまいます。こまめに洗濯機の掃除もしたいものです。また、使った後の洗濯機の蓋は開けておいて風通しを良くすることでカビが発生することを防ぎます。
・洗濯の仕方を見直してみる。
洗剤は多すぎても少なすぎても効果が十分に発揮できません。洗剤の注意書きをよく読み、適切な用量を守り使用してください。また洗濯機に洗濯物を詰め込まないでください。大体7割くらいが効率よく洗濯ができる量です。
・きちんと乾燥させる。
洗濯が終わったら、早めに干してしまいましょう。何度も言う通り雑菌は湿気が大好き。洗濯機の中や洗濯カゴに濡れたままの洗濯物を放置しておくと、あっという間に雑菌が繁殖して、お気に入りのバスタオルにもピンクのシミや雑菌の臭いがついてしまいます。
洗濯が終わったらすぐに、できれば天日干しが望ましいですが、天気模様や毎日遅くに帰宅する、など難しい場合は乾燥機を使用したり除湿機を使用するなりして、手早く乾燥させることが肝要です。また最近は部屋干ししても臭いがつかない、臭い戻りが少なくなる洗剤もあります。それらを上手に活用して、毎日、綺麗でふわふわないい匂いのバスタオルを使ってください。
この4つのことを意識して、バスタオルを洗濯すれば、きっとあのいやーな臭いともさよならできます。ぜひ、試してみてください。
初回公開日:2017年10月05日
記載されている内容は2017年10月05日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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