ゴアテックスの洗濯方法とおすすめの洗剤|ノースフェイス/靴
更新日:2020年02月14日
ゴアテックスの洗濯方法とおすすめの洗剤
アウトドア好きには欠かせない、防水透湿素材のゴアテックスを愛用されている方も多いでしょう。ゴアテックスのお手入れはどうされていますか。劣化が怖くていまだに洗ったことがないという方、そもそも手入れの方法が分からないという方もおられるのではないでしょうか。今回は、ゴアテックスの洗濯方法とおすすめの洗剤などを紹介します。
ゴアテックスとは
ゴアテックス(Gore-Tex)は、アメリカのWLゴア&アソシエイツ社が製造、そして販売している防水透湿性素材の商標名のことです。
ゴアテックスは、ポラトラフルオロエチレンを延伸加工したフィルムとポリウレタンポリマーを複合化して作られました。1平方センチメートルに14億個もの微細な孔を含んでいます。
ゴアテックスの一番の特徴は、防水性と透湿性を両立させている点にあります。つまり、水蒸気は通し雨は通さないということです。
一般的に、ナイロンなどの生地でゴアテックスを挟んで使用するのですが、表面生地の撥水性が落ちたり完全に水没している場合は、表面に水の膜ができるため水蒸気を通さなくなり蒸れてしまうので注意が必要です。
ゴアテックス洗濯前に準備すること
ゴアテックスを自宅で洗濯する場合、洗濯機や手洗い、ドライクリーニングなどどんな洗濯もできます。また、洗濯を始める前に準備することがありますので紹介します。
洗濯表示の確認
洗濯を始める前に、ゴアテックスについているタグを確認します。洗濯機で洗えるものなのか、手洗いのみなのか必ず確認しましょう。また乾燥機の使用が可能であれば、乾燥機も使いましょう。
洗濯ネットの用意
洗濯機で洗う場合は、必ずゴアテックスを洗濯ネットに入れて洗いましょう。
ファスナーやベルクロは閉じる
ゴアテックスを洗っている最中に、生地を傷つけたり何かしら負荷がかかり破損を避けるため、ファスナー、ベルクロは全て閉じてから洗濯しましょう。
収納フードを広げておく
ゴアテックスの収納フードを取り出して広げます。また、コードも全て緩めておきましょう。こうすることで、選択による汚れ落ちのムラや汚れ残しを防ぐことができます。
ゴアテックスの洗濯に使う洗剤
ゴアテックスを洗濯する際に使う洗剤は、液体にしましょう。石鹸を使った場合、石鹸の化学反応により新たな汚れが作られる可能性があります。次に、ゴアテックスの選択にお勧めの洗剤を紹介します。
エマール
エマールは、大切な衣類のダメージを守りながら、スッキリ洗い上げるおしゃれ着用洗剤です。繊維ケア処方使用により、まるでおろしたてのような仕上がり感をキープしてくれます。お洗濯中に繊維の切れや抜けを防ぎ、ニットはふんわり、シャツはシャキッと仕上げます。毛羽立ちや型崩れそして色あせも防いでくれます。
発売以来使っています。おしゃれ着洗いはいろいろ他も試しましたが、やはりここに戻ってきてしまいます。仕上がり感、香り、信頼しています。
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NIKWAX(ニクワックス) とは
ニカワックスは、ゴアテックスの洗濯に人気のイギリスの老舗メーカーの洗剤です。日本でも大変人気で、たくさんのユーザーに使用されています。もちろん、ゴアテックス以外の撥水性機能のあるウエアの洗濯に使用できます。
さらに、ニクワックスの撥水剤を合わせて使うことで、撥水機能を回復させ長く使えます。
NIKWAX(ニクワックス) LOFTテックウォッシュ
NIKWAX(ニクワックス) LOFTテックウォッシュは、防水、撥水布地専用洗剤です。レインウエア、ジャケット、スキーウェア、フリース、テント、ロープなどのお手入れに使えます。合成界面活性剤は使用しておらず、撥水性は落とすことなく汚れだけを落とす洗剤です。
レインジャケットやスキーウェア等防水する必要のあるものはこれを使ってきました。しっかりと防水できます。しかも容量が多いのでスプレー式のものと比較してもコスパがよい。
出典: https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1XG3QADCKHQ... |
NIKWAX(ニクワックス) TX.ダイレクトWASH-IN
ゴアテックスの低下した撥水力を回復させてくれる撥水剤です。撥水スプレーを使われたことがある方もおられるでしょう。こちらは、つけ置きタイプの撥水剤になります。洗濯機でも利用できます。
雨の多かった今年はレインウエアが大活躍。登山中は汚れますし、重宝してます。
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洗濯頻度
ゴアテックスは、どのくらいな頻度で選択すれば良いでしょうか。ゴアテックスは、切る度に洗濯する必要はなく、汚れを感じたときに洗濯するのが基本です。機能性を高く持ち続けたいのであれば、定期的に洗濯しましょう。
お手入れをせず着用し続けていると、表生地が水を弾く撥水性が劣り、次第に水を弾かなくなり、ウエアが濡れたようになってしまいます。このように、撥水性が落ちたと感じたときが洗濯のタイミングでもあります。
その他、縦走の山道を長時間歩いた時、汗をたくさんかいた時やどれ汚れが付いた時、野外で調理中に油などがついてしまった時などは、洗濯のタイミングです。
ブランド別ゴアテックスの洗濯方法
ブランド別、ゴアテックスの洗濯方法を紹介します。
ノースフェイス
ノースフェイスのゴアテックスは、軽量で水蒸気は逃すが雨や風は通さない防水透湿素材です。機能性が高いため、特に厳しい登山を登る人向きです。
手洗い、洗濯機どちらの方法でも洗濯できます。洗濯時には、専用の洗剤または中性洗剤を使いましょう。すすぎは、十分に行いましょう。もしすすぎが不十分で洗剤が生地残っていたりすると、機能の低下につながります。脱水はごく軽めに、強く絞らないように注意しましょう。
洗濯後、ハンガーにかけ日陰で風通しの良いベランダなどに干しましょう。ポタポタと水が滴り落ちますが脱水不足というわけではありません。
乾燥後、撥水スプレーを満遍なく吹きかけます。次に、低温のアイロンをかけることで効果がアップします。
シマノ
釣り道具で知られるシマノも、ウエアなどにはゴアテックスを採用しています。小まめなメンテナンスで機能を低下させず長く愛用できます。
ファスナーやボタンなどはすべて閉じ、収納式のフードは広げ洗濯ネットに入れて洗濯します。ゴアテックス専用の洗剤を使用し、手洗いモードで洗いましょう。
すすぎは、標準よりも2倍程度十分なすすぎが必要です。すすぎの後は、軽く押すように水を切りましょう。風通しの良い日陰で自然乾燥させます。乾燥後は、当て布をゴアテックスにあてて、中温のアイロンを掛けます。シワがなくなり撥水性も回復します。
モンベル
モンベルのゴアテックスは、多雨多湿で寒暖差が激しい日本の山間気候に沿った機能性を持たせています。ゴアテックス、ウエア内側の洗濯表示を確認します。ファスナーなどの付属品によっては、洗濯機が使えないものもあります。その場合は、手洗いしましょう。
洗濯は、ぬるま湯を使用しODメンテナンスクリーナー、または中性洗剤を使って洗濯します。標準の2倍ほど十分にすすぎましょう。脱水は、軽く押して水を切る程度で良いでしょう。風通しの良い日陰にハンガーにかけて干します。自然乾燥後、撥水性能を回復させるために、ゴアテックスに当て布をして中温でアイロンを掛けます。
ゴアテックスの手洗いでの洗濯方法
ゴアテックスの手洗い方法を紹介します。
ぬるま湯に中性洗剤を!
大きめの桶を用意し、40度以下のぬるま湯に中性洗剤100㎖を混ぜ合わせます。お湯は、たっぷりと要しましょう。
目立つ汚れがある時
目立った汚れがある場合、ぬるま湯と液体洗剤で集中的に汚れた部分を洗ってから、通常の手順で洗濯します。しみ抜き剤は使用しないでください。また、袖口の黒ズミや襟元の化粧汚れには、少量の液体洗剤を直接つけて軽く揉むと汚れが落ちやすいです。
じゃぶじゃぶ洗ってつけ置き
泡立てながら全体をじゃぶじゃぶ洗います。この時、揉み洗いはしてはいけません。じゃぶじゃぶ洗った後は、汚れを落とすために15分ほどつけ置きします。
ぬるま湯でよく洗い流す
たっぷりのぬるま湯で、しっかり洗い流しましょう。お湯に泡立ちがなくなるまで何度かお湯を入れ替えてすすぎます。
脱水
ゴアテックスは、絞ると生地を傷めてしまう恐れがあります。軽く水を押して切るようにしましょう。
コーティング
つけ置きタイプの撥水剤でコーティングする方法を紹介します。
ゴム手袋の着用
撥水加工の作業には、ゴム手袋をして行いましょう。
ぬるま湯に撥水剤をとく
撥水剤は、ぬるま湯で溶きます。お湯に入れる前に、撥水剤のボトルをよく振ってからお湯に溶きましょう。
つけ置き
10〜15分ほどつけ置きし、撥水剤をウエア全体にコーティングしていきます。
すすぎはしっかり
水が濁らなくなるまで、しっかりすすぎましょう。
陰干し
風通しの良い日陰で、自然乾燥させます。
アイロン掛け
自然乾燥後、低温でアイロンを掛けます。ウエアに当て布をし、ウエア全体にアイロンを掛けましょう。アイロンの熱により、撥水効果がアップします。
洗濯後のお手入れ
手洗いも洗濯機洗いもゴアテックスを洗い上げた後のお手入れは、共通しています。次に、すすぎ以降のお手入れの方法を紹介します。
乾燥機
ゴアテックスは、乾燥機も使用可能です。乾燥機を使用する場合、ウエアを洗濯ネットに入れて乾燥機に入れましょう。完全に乾燥したら、さらに温風の乾燥機で20分くらい回しましょう。
ゴアテックスの撥水性は、使っているうちに低下します。生地に熱を加えることで撥水性が胃回復します。
日陰干し
ゴアテックスは、脱水はしません。ゴアテックスは、水を通さないので、サッと水を切ったら風通しの良いところで日陰干しし自然乾燥しましょう。
アイロンを掛ける
自然乾燥後、ゴアテックスに当て布を当てアイロンを掛けます。中温くらいの温度が良いでしょう。温めることによって、撥水性能が回復します。
当て布ですが、100%綿のハンカチなら代用できます。ただ色うつりなどの心配があるので、色の薄いものを当て布として使いましょう。
自宅に1枚くらい使っていない手ぬぐいはありませんか。手ぬぐいはサイズもあり薄手で使い勝手が良です。ただし、色が濃いデザインのものなどは色うつりする恐れがあるので、そう言った手ぬぐいは避けましょう。
また、台所に一つくらいはあるクッキングシートも、アイロンの当て布として代用できます。クッキングシートは、そもそも高温のオーブンでも焼けることがありません。そのため、アイロンのような高温の熱を当てても大丈夫です。そして、クッキングシートは半透明ですから、生地が透けて生地を確認しながらアイロンを当てることができます。
撥水スプレーを吹きかける
アイロン後は、撥水スプレーをゴアテックス全体に薄くかけます。乾燥させて、またスプレーします。この工程を4〜5回繰り返しましょう。もし、スプレーをかけすぎてシミができたら、直ぐにアイロンで熱を加えましょう。シミを薄く延ばせます。
モンベル(mont-bell) SRスプレー
モンベル(mont-bell) SRスプレーは、水だけでなく油も弾くので、防汚性にも優れた撥水、撥油スプレーです。テントやタープはもちろん、レインウエアから綿、ウール製品まで幅広く活用できます。ゴアテックスメンブレンなどの防水透湿性素材に使用しても、透湿性は損なわれることはありません。
リュック及び靴に使用しています。しっかり乾かして惜しみなく2度塗りすれば、雨は水滴として弾きまくります。ちょっと他の防水スピレートは比べ物になりません。これ以外買えなくなりました。嫁も絶賛です。
出典: https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R1L5DI1XQ6OT... |
着用後のお手入れ
ゴアテックスは、毎回使用後の洗濯は必要はありませんが、汚れは濡らした布などで拭くか、ホースで水をかけるなどして汚れを落とします。そしてハンガーにかけて保管しましょう。
また収納ケースやバックに入れっぱなし、あるいは車のトランクなど、高温多湿、直射日光の当たるところに置きっぱなしにしないよう保管には気を付ましょう。
ゴアテックスの靴・シューズの洗濯方法
靴の外側の汚れを布やブラシを使ってぬるま湯で落としましょう。革靴の場合は、レーザー専用のクリーナーや保護オイルなどを使います。靴の中の土や砂利、ホコリも残さず落としましょう。もし、中敷きが取り外せるなら外しましょう。そして中の汚れを振り落とします。
靴を傷める恐れがあるので、塩素系漂白剤は使わないでください。洗濯後は、自然乾燥で乾かします。各シューズメーカーが推奨するトリートメント、ポリッシュ、コンディショナーを使うようにしましょう。
グローブ
グローブについている洗濯絵表示を確認の上、洗濯を行っていきます。少量の洗剤をぬるま湯に溶かします。手洗いします。柔軟剤は使いません。
ドライクリーニングは、避けましょう。アイロンは、掛けないでください。グローブを傷める恐れがあるため、塩素系漂白剤も使わないようにしましょう。
手洗い後、グローブの指先から手首に向けて余分な水を優しく押さえるように水を切っていきます。手首の開口部が下になるように乾燥させます。直射日光やヒーターの上などは避けましょう。レーザーグローブの場合は、室内で乾かします。シェルグローブは、低温設定の衣類乾燥機掛けても良いでしょう。ただし、各メーカーの絵表示を必ず確認して行いましょう。
使っていると徐々に撥水効果が落ちてしまいます。定期的に市販の撥水剤を使って、撥水状態を維持しましょう。シミについては、メーカーの絵表示の指示どおりに行いましょう。
グローブ洗濯のポイント
グローブは、半乾きの時に元のとおりの形に整えます。また、湿ったままのグローブを他のウエアの上に重ねないようにしましょう。色移りの恐れがあるからです。グローブは、バックルやスキーのエッジなど鋭利なもので傷をつけないよう注意しましょう。
ゴアテックス正しいお手入れで長く使おう!
いかがだったでしょうか。今回は、ゴアテックスの洗濯方法とおすすめの洗剤などを紹介しました。ゴアテックス製品は効果ですが、使っていくうちに撥水効果も弱まってきます。紹介した内容を参考に、小まめに手入れをし長く使っていきましょう。
初回公開日:2017年12月16日
記載されている内容は2017年12月16日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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