ユニクロのウルトラライトダウンの洗濯・乾燥方法と臭いの取り方
更新日:2020年08月28日
進化するユニクロのウルトラライトダウン
今やユニクロの冬の定番商品のウルトラライトダウンですが、もはや知らない人はいないのではないでしょうか。また、持っているという人もかなりの数いるかと思われます。ウルトラライトダウンは、カラーやデザインもバリエーション豊富で、どんなシーンでも使える万能タイプのダウンです。
高い防寒性と、軽量ですっきりとしたシルエットでコートやジャケットの下に着る事ができ、アウターとしてもインナーとしても着回しができるのことでもです。また、縫い目をなくした新タイプのウルトラライトダウンシームレスパーカも登場し、防風性が向上し、さらにシルエットがすっきりとした印象になりました。
さらに今年、ウルトラライトダウンがさらなる進化を遂げました。襟を低くし顎に触れないようしたことで、襟元への化粧付着を防ぐよう工夫を凝らしました。またウエスト部分の切り替えしにより腰回りがすっきりとし、より女性らしいシルエットになりました。
年々進化し続けるウルトラライトダウンですが、まだまだは続きそうです。
ウルトラライトダウンは家庭で洗濯できるのか?
クリーニングか手洗いか?
そんなのユニクロのウルトラライトダウンですが、タイプによって金額も変わりますが、ジャケットなどは大体6,000円位の値段で購入できます。もしもダウンジャケットをクリーニングに出した場合、約2,000円前後ぐらいが相場になります。こうして見ると、クリーニングに出すのは勿体ないと感じる人は多いのではないでしょうか。
ところが、ウルトラライトダウンの洗濯表示を見ると、「手洗い可・漂白剤不可・アイロン不可・ドライクリーニング不可・日陰のつり干し」となっています。むしろ、クリーニングではなく手洗いを推奨しています。
ダウンジャケットの素材は水鳥の羽毛のため水に強く、またナイロンやポリエステルも洗濯しても傷みにくく手入れがしやすいことから、どれも自宅で洗える素材となっています。
素材
表地:ナイロン100%(一部ナイロン65%、ポリエステル35%)
中綿:ダウン90%、フェザー10%
裏地:ナイロン100%
ウルトラライトダウンはカラーやデザインによって違いはありますが、大体はこのようになっています。さらに個々の素材について説明すると、下記のとおりです。
ナイロン:合成繊維で、摩耗に強くしなやかな感触を持っています。吸湿性が低く速く乾き、しわになりにくく型崩れすることがほぼありません。薬品、油などにも強い素材です。
ポリエステル:吸湿性が低く速く乾き、耐久性が高くしわが付きにくく型崩れしにくい素材です。一方高めの温度にも耐えられるので、低い温度であればアイロンも大丈夫という特徴があります。
ダウン:たんぽぽの綿毛のようにふわふわとした、芯のないもの。水鳥の胸に生えるもので、吸湿発散性に優れ、軽くて空気をたっぷり含んでいます。
フェザー:湾曲した羽軸のある羽部分。弾力性があり、型崩れしにくくクッションなどにも使用されています。
ウルトラライトダウンのダウン90%・フェザー10%という割合は、実は羽毛布団と同じ割合となっており、温かいのも肯けます。
ウルトラライトダウンは家庭で洗濯できる!
ウルトラライトダウンの洗濯表示のタグには、下記のとおり注意事項が記載されています。
・液体の中性洗剤を使用
・漂白剤や蛍光剤の入った洗剤は使用しない
・家庭用洗濯機・脱水機は避ける
・直射日光を避け日陰干しをする
手洗い(洗面器マーク)が可になっていることから、手洗いで洗濯することができることが分かります。なお、家庭用洗濯機・脱水機は使用しないと注意事項でも記載されていますが、ちょっとしたコツを知っていれば、失敗を防ぐことができます。
ウルトラライトダウンを洗濯する時の洗剤の選び方
洗剤は中性洗剤を使用
粉末のアルカリ洗剤はたんぱく質を分解するので、しっかり汚れを落としたい普段の洗濯ならば使用できますが、ダウンを洗濯する場合は衣類に負担の少ない中性の液体洗剤を選びます。粉末に比べると液体の方がすすぎ回数が少なくてすむため、より衣類への負担を減らすことができます。
そこで、ウルトラライトダウンの洗濯で使用する洗剤は、アクロンやエマールなどのデリケート衣類やおしゃれ着洗い用の洗剤を使用するとよいでしょう。またはナノックスなどの除菌効果や消臭が期待できる中性の液体洗剤も使用できます。
ウルトラライトダウンの洗濯方法
手洗いの場合
1.洗う前にダウンの表面に付着しているほこりやごみなどを落としておきます。
2.型崩れを防ぐためにファスナーは全部閉めておきます。また、フードがある場合は外しておきます。
3.タライ、または大きめの洗面器に、30℃くらいのぬるま湯に洗剤を溶かします。
4.袖や襟元の汚れが目立ってひどい場合は、前もって洗剤をつけた歯ブラシなどでこすり洗いをしておきましょう。
5.ウルトラライトダウンの洗濯の場合は、たたんだ状態で優しく押し洗いします。たたんだ状態で押し洗いする理由は、型崩れを防ぐためです。
6.手洗い後、軽く絞って洗濯ネットに入れたら、洗濯機で1分程度の脱水、またはバスタオルなどに挟んで水気を切ります。脱水は長くやりすぎると傷む原因となるので、注意してください。
洗濯機使用の場合
1.ダウンの汚れが目立つ襟や袖口は、前もってブラシでこすり洗いをします。
2.フードなどは取り外しておき、型崩れを防ぐためファスナーを閉めます。
3.汚れている方を表にしてたたみ、生地の傷みを防ぐために必ず洗濯ネットに入れます。小さいネットだと汚れが落ちにくくなるので、やや大きめのネットを使うことをします。ウルトラライトダウンの場合、軽くて浮いてしまうので、重しの代わりにバスタオルなどを一緒に入れておくといいでしょう。
4.洗濯機の洗浄タイプをドライコース(ウール洗い用)にして洗います。脱水は1分程度、またはバスタオルなどで挟んで水気を切ります。
5.洗濯終了後、しわ・型崩れを防ぐためにもすぐに干してください。
汚れがひどい場合
【黒ずみ汚れ】
頑固にこびりついた黒ずみは、中性洗剤だけでは落ちにくくなっています。そのため、通常の洗濯の前に皮脂汚れ=油汚れを落とすために台所用洗剤を使用します。皮脂汚れ部分に洗剤をつけ、ブラシなどでしっかり下洗いします。
台所用洗剤でも落とせない頑固な汚れの場合は、化粧落とし用のクレンジングオイルが効果があります。コットンなどにオイルをつけて、襟元などについた汚れを叩くようにして馴染ませます。汚れを落とした後はそのまま洗濯するか、範囲が小さい場合は水を染みこませたスポンジやタオルでクレンジングを落とすとよいでしょう。
【ファンデーション汚れ】
ファンデーションの汚れも、皮脂汚れと同様に台所用洗剤でも落とせますが、それでも落ちにくい場合は洗濯用の固形石鹸を使用します。汚れた部分にしっかり塗り込みブラシでこすると、ファンデーションなどの汚れもすっきり洗い落とすことができます。
ウルトラライトダウンを洗濯した後の乾燥方法
ウルトラライトダウンの洗濯で失敗しやすいのがボリュームの復元です。そのため、洗濯成功させるには、乾燥と干し方が重要と言っていいでしょう。脱水後は中の羽毛は縮んでしまっているので、ここで手間をはぶくとせっかく洗濯しても失敗してしまいます。そのため、下記で上げるポイントは必ず守るようにしてください。
陰干しでしっかり乾かす
1.洗濯直後のウルトラライトダウンは羽毛が絡まり団子状になっているので、干す際に軽く手で叩いて羽毛をほぐしてから太めのハンガーにかけて陰干しします。太めのハンガーが無い場合は、ハンガーにタオルなどを巻いて太さを調整するといいでしょう。また、ハンガーだと不安という人は、セーターなどの平干しネットなどで陰干ししてください。
2.乾いた後、羽毛に空気を含ませるように上下に振りさばき、中綿をほぐします。
洗濯直後のウルトラライトダウンはぺたんこでヨレヨレの状態なので、元に戻るか不安になりますが、中の羽毛までしっかり乾燥させることで元に戻るので安心してください。
乾燥機を使う場合
ウルトラライトダウンはキルティングの間隔が狭く、羽毛がほぐれにくい特徴があります。そのためしっかり陰干しで乾燥させても、所々羽毛が団子状態になり、ボリュームが戻らないという場合もあります。その場合は、さらにふっくらと膨らませるために乾燥機を使います。
10~20分ほど乾燥機にかければ温風と回転により羽毛がほぐれ、また羽毛が空気を含むことで、全体的にボリュームアップします。自宅に乾燥機が無い場合は、コインランドリーを使用するといいでしょう。
ダウンは空気を含んでふっくらとしていると、保温性が上がります。そのため、ウルトラライトダウンの洗濯において、一番重要なのがこの乾燥の工程です。
ウルトラライトダウンの洗濯しわの取り方
アイロンを使用する場合
【スチームアイロン】
温度は高温に設定し、スチームを使用します。アイロンを直接ウルトラライトダウンにあてないように注意し、1㎝ほど浮かせてスチームだけをあてます。ゆっくりと移動させながらスチームをあてていくと、綺麗にしわが伸びます。
【ドライアイロン】
霧吹きでウルトラライトダウン全体に水を吹きかけ、低温に熱したアイロンで表面を撫でるようにあてます。生地が傷むことが心配な場合は、ダウンジャケットの目立たない場所で試しがけをするか、しわが伸びにくくはなりますが、ガーゼやハンカチなどをあててからアイロンをかけると安心です。
その他の方法
【浴室につるす方法】
軽いしわならば、ダウンを入浴後の浴室に30分ほどつるすとよいでしょう。その後湿気を多く含んでしまった場合は、陰干しで乾燥させます。
【乾燥機を利用する方法】
しわがついていたり、ぺたんこになってしまったウルトラライトダウンは、乾燥機にかけてふっくらとさせるとキレイになります。
1.しわを取りたい場合は霧吹きで水分を万遍なく全体にふりかけ、タオルでしわを伸ばします。
2.ファスナーを閉め、金具が壊れないように裏返し、丸めたタオルまたはランドリーボールと一緒に乾燥機に入れます。タオルなどを一緒に入れるのは、羽毛をたたくことでよりふんわりとさせるためです。ランドリーボールは実はテニスボールでも代用できます。
【しわとりスプレーを使用する】
衣類用しわ取りスプレーを、しわの気になる部分にしっとりと濡れる程度にスプレーします。その後、しわ部分を縦・横・斜めと繊維を引っ張って伸ばすようにし、ハンガーで吊るしておきます。とても簡単な方法ですが色落ちの心配があるため、目立たない場所で試しにスプレーをし、色落ちの有無を確認してから実際に使用すると安心です。
ウルトラライトダウンの洗濯での臭いの取り方
天日干しで脱臭
汗臭い程度の臭いならば、天日干しだけでも効果があります。また、ウルトラライトダウンの生地に負担をかけたくないなどの場合は、2~3日間ほど天日干しをします。日光を利用して臭いの元である雑菌が増えるのを抑え脱臭します。
露などで濡れないように夜間は部屋に取り込み、次の日再び外で天日干しをするようにしてください。
消臭用スプレーで脱臭
市販の衣類用消臭スプレーを吹きかけたあと、数日陰干しすることで消臭できます。色落ちが気になる場合は、目立たないところで試しにスプレーしてみるとよいでしょう。色落ちの恐れがあるならば、内側からスプレーします。
また、消臭スプレーの代わりに重曹を溶かした水を霧吹きで吹きかけても消臭効果があります。白く粉っぽいものが残る場合もあるので、重曹は少なめの方がいいでしょう。なお、霧吹きで濡らした後に拭き取れば、軽い汚れ程度ならば取り除ける場合もあります。
中性洗剤液につけ置きで脱臭
羽毛が獣臭いなどの臭いを発している場合は、洗剤が羽毛までしっかり浸透しないことで臭いが取れないことが原因です。ウルトラライトダウンの洗濯で記載した手洗いの押し洗い作業途中に、以下のポイントを追加します。
1.ウルトラライトダウンを揉んだりして完全に空気を抜ききり、洗浄液に羽毛まで浸透するように押し入れ、そのまま押し洗いをします。ダウンの空気が抜けきるころには、洗浄液が汚れで濁るはずです。いったん汚れた洗浄液を捨てて再び新しい洗浄液を作り、水が汚れなくなるまでダウンを再度揉み洗いします。
2.新しく作った洗浄液にウルトラライトダウンを30分~1時間ほどつけ置きします。水に浮いてしまう恐れがあるので、重しをしてしっかりとつけ置きします。
3.乾燥機などを利用して、中の羽毛までしっかり乾燥させます。乾燥機から出した後、さらに天日干しをすることで脱臭効果を高めます。
重曹液につけ置き
洗浄液のつけ置きでも臭いが取れない場合は、最終手段として重曹とクエン酸を使ってつけ置き洗浄をします。
1.30℃くらいのぬるま湯に大さじ1杯程度の重曹を溶かし、ウルトラライトダウンの空気を抜きながら揉み込み、30分程度つけ置きします。浮き上がらないように重しをして、しっかりとつけ込みます。
2.つけ置き後、洗濯機で軽く1分程度の脱水をします。
3.ぬるま湯に大さじ1杯程度のクエン酸を溶かし、ダウンジャケットを臭いがなくなるまで浸して押し洗いをします。
4.普通のぬるま湯でダウンジャケットをしっかりすすぎます。
5.乾燥機などを利用して、しっかり中の羽毛まで乾燥させます。
ウルトラライトダウンの洗濯失敗例と対処法
乾燥の項目でも軽く触れたとおり、ウルトラライトダウンなどのダウンジャケット洗濯の失敗の多くは、乾燥で失敗してしまうケースがほとんどです。失敗の多くは、羽毛が玉になってしまったり、ぺたんこのままなかなか膨らまないなどでしょう。
ウルトラライトダウン洗濯で失敗をしないためのポイントは下記のとおりです。これは確実に守るようにしてください。
1.しっかりと水を切る。
脱水を軽く2回に分けて行うか、バスタオルなどでしっかり水を吸い取りましょう。
2.団子状態の羽毛を伸ばす。
ハンガーに干す際、羽毛が団子状態になっているのでパンパンと叩いて広げます。
3.脱水後すぐに、しっかり乾燥させる。
脱水後はいつまでも置いておかずにすぐに乾燥させます。乾燥機が無いなどの場合は乾燥機付き浴室に干すか、冬ならば温風ヒーターに近い場所に干してもいいでしょう。
陰干しなどでぺたんこのまま元に戻らない場合は、やはり乾燥機を利用するとよいでしょう。熱を加え空気を含ませることで、ふっくらとしたダウンに戻ります。
コツを知っていれば家庭での洗濯も怖くない!
ウルトラライトダウンなどのジャケット類は、冬に活躍するアイテムです。ところが冬場についた汚れは一冬を越え春に向かう間、時間が経つにつれどんどん汚れがこびりつき、頑固な黒ずみになっていきます。
ユニクロのウルトラライトダウンの場合は手洗いができるので、できる事ならば汚れがひどくなる前にこまめに洗濯をするか、洗濯まではしなくても部分洗いだけでも汚れは落ちやすく、きれいにかつ衛生的に保てるはずです。また、経済的にも助かるのではないでしょうか。
普段使いでもウルトラライトダウンが活躍するこの季節、汚れやすい袖口や襟周りは人の目にもつきやすいです。人の目を気にする前に、もしもの時にはご家庭で洗濯をしてみてはいかがでしょうか。
初回公開日:2017年11月25日
記載されている内容は2017年11月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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