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桜餅に使われる葉っぱの種類の名前・作り方・生産地・マナー

更新日:2020年08月28日

春を感じさせる色と香りの桜餅を知らない人はいないでしょう。また、桜餅独特のあの香りの元が桜の葉っぱだという事をご存知でしょうか。ここでは、桜餅の誕生の由来や桜の葉っぱが使われる理由など、桜餅の葉っぱについていろいろご説明いたします。

桜餅に使われる葉っぱの種類の名前・作り方・生産地・マナー

【抗菌作用】
ウイルスや細菌の侵入・増殖を防ぐ効果があります。

【血流の流れをよくする】
血液を固まりづらくし、血流を改善する効果があり、抗血栓薬の材料にも使われることがあります。心臓病や脳梗塞などの病気の予防やむくみの解消にも効果があります。

【脳機能の維持・改善】
脳神経を作ったり維持するために必要な「NGF」という成分の生成を助ける働きがあります。脳機能を正常に保ち、記憶力や集中力のアップ、アルツハイマーの予防・改善にも役立つと言われています。

【アンチエイジング効果】
抗酸化作用を持つため、老化の原因である活性酵素を除去する効果に優れており、体を老化や癌など疾病から守る働きがあります。

なぜ桜餅を桜の葉っぱで包むのか?

そもそも、桜餅をなぜ桜の葉っぱで包むようになったのでしょうか。桜の葉っぱで包む利点としては主のものとして下記の3点が挙げられます。

1.桜の香りづけをするため
2.餅の乾燥やホコリを防ぐため
3.塩やクマリンの抗菌効果によって、雑菌やカビの繁殖を抑える保存効果を目的としている

桜餅の歴史は古く、桜餅の誕生にも諸説ありますが、桜餅の美味しさを保つための昔の人たちの知恵や工夫なのでしょう。

食べ過ぎには注意

血行の改善や抗菌、老化などから守るなどの良い効能があるクマリンですが、一部では毒素があると言われています。

桜の木の下ではほかの植物が育ちにくいという事はよく知られています。その原因は「クマリン」にあり、雨水によって桜から生成されるクマリンが地表に落ち、その毒素が植物の生育を阻害しているという説があります。確証のある説ではありませんが、種類によっては育つ植物もある事から、効能にある抗菌作用によるものではないかとの話もあります。

またクマリンは過剰に摂取することで肝臓の機能を弱らせるなどの影響があるとして、安全性が定かではないことから、日本では香料や添加物としての使用は禁止されています。とはいえ、桜葉パウダーなども販売されおり、体に良い効能も認められていることから、桜餅に巻かれている1枚や2枚であれば全く問題はないとの事です。

桜餅に使われる葉っぱの生産地

現在では全国で使用される桜餅の葉っぱの約7割が、静岡県の伊豆半島南部に位置する松崎町で生産されてるオオシマザクラを使用しています。初夏のころに生えてくる若い葉っぱを摘み取り、柔らかい状態の葉を使用するそうです。

松崎町は風が強く吹くことがないため葉が擦れ合わず、日当たりと水はけのよい段々畑があるので、オオシマザクラの栽培に適しているとの事です。

1910年ごろから、隣接する南伊豆町の子浦で和菓子製造者用に、桜の葉っぱの塩漬けの生産が始まりました。当時、子浦では後背地の山林で木炭用にオオシマザクラが生育されており、桜葉漬けは舟運で結ばれている沼津港に出荷されていました。

その後、需要の増加に応え、隣接する松崎町でも桜の葉っぱの塩漬け生産が始まり、1932年には松崎港からも出荷されるようになりました。

桜の葉っぱの販売

桜葉の塩漬けは小売店などでも販売もされています。またネット販売でも、お菓子の材料など販売しているサイトなどで取り扱っています。

桜葉の塩漬け:真空パックや冷凍などで、塩漬けした葉の状態で販売。
桜葉ミンチ・カット:桜葉の塩漬けをミンチ状、または角状にカット加工したもの。
乾燥:桜葉の塩漬けをカットし乾燥させたもの
パウダー:桜葉の塩漬けを粉末にしたもの

自分で塩漬けを作るのが面倒だとか、新鮮な桜の葉っぱが手に入らないなどの理由から、桜葉の塩漬けが作れない場合には購入してもよいでしょう。

また、桜の花の塩漬けなども販売されており、葉っぱの代わりに香りや色どりで使用することができます。軸がついたものや花びらだけのも、ミンチ状やペースト状にしたもの、練り込んで餡にしたものなど、桜花の塩漬けにもいろいろな種類があります。

桜餅に使われる葉っぱの作り方・レシピ

桜の葉っぱの塩漬け

桜餅用の桜の葉の塩漬けを作るには、桜の葉っぱと塩だけで簡単に作ることができます。また、桜の葉は生のままだと香りがしないそうですが、湯通しするとふんわりと香るようになるとの事です。

洗った桜の葉っぱを沸騰した湯に入れて茹でた後、葉っぱと塩を重ねて冷蔵庫で保存するだけで簡単にできます。なお塩漬けなので塩の加減ではかなり長持ちしますし、冷凍して保存も利くのでたくさん作っておくと、クッキーやちらし寿司、お茶漬けにしたり魚のつけ合わせなど、色々なものにも使えて便利です。

また、葉っぱを使う際にはそのまま使ってもいいですし、飾り用に使うのであればぬるま湯に5分程度つけてから、キッチンペーパーなどで水気を取ってから使います。

桜餅レシピ

関東風桜餅

関東風の桜餅は薄力粉を使います。薄力粉と白玉粉と砂糖を混ぜ、フライパンに赤色の食紅で色付けした生地を小判形に流し両面を軽く焼きます。餡をくるりと巻き、塩漬けした桜の葉っぱを巻けば完成です。

ただし、塩漬けの葉っぱは使う前に塩抜きをします。たっぷりの水で洗い、その後しばらく水に浸けておきます。目安は10分~20分程度つけておき、その後キッチンペーパーなどで水をしっかり取ります。塩の漬け込み具合にもよりますが、好みの塩加減になるよう時間を調節するとよいでしょう。

なお、餡を白餡にしたり、子供用には塩漬け葉を使わないようにする、桜の塩漬けの葉っぱの代わりに桜の花の塩漬けにするなど、アレンジが利きます。餡の甘さを好みで調節することもでき、桜餅は自宅で簡単に作ることができます。

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初回公開日:2018年02月13日

記載されている内容は2018年02月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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