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赤味噌と白味噌の違いと地域での違い・レシピでの違い

初回公開日:2017年11月02日

更新日:2020年02月13日

記載されている内容は2017年11月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

毎日の料理に欠かせない味噌。色も違えば味わいも風味も違うさまざまな味噌が各地で造られています。でも冷蔵庫にある味噌は1種類か2種類だけというご家庭が多いのではないでしょうか。豊かな味噌文化を毎日の食卓にもっと取り入れてみませんか。

赤味噌と白味噌の違いと地域での違い・レシピでの違い

赤味噌と白味噌って色が違うだけなの?

色の濃いのが赤味噌、淡いのが白味噌ということは知っていても、味にどう違いがあるのか、原料に違いがあるのかといったことまではよく知らないという方も少なくないのではないでしょうか。

身近なのに知らないことも多い味噌について、赤味噌と白味噌とを比較しながらご紹介していきます。

味噌の色は味を示している

味噌の味わいは甘口、辛口、中辛口といったように分類されます。そうした味わいの違いはどのようにして生まれるのでしょうか。味噌の色と味わいの関連性はどうなのでしょう。決め手となるのは2つの要素です。

味わいに違いを生む大きな要素のひとつが塩分量です。塩分量が多いほど辛口に、少ないほど甘口に傾きます。

塩分量は味噌の色とも関係します。例外もありますが、赤味噌は塩分量が多く辛口寄り、白味噌や淡色味噌(赤味噌と白味噌の中間の色合い)は塩分量が少なく甘口寄りという場合がほとんどです。なぜなら塩分量と色はどちらも、基本的には熟成期間に基づいて決まるからです。

長期間熟成するのであれば劣化の可能性が増すため多めの塩が必要となってきますが、短期間の熟成であれば少ない塩で問題ありません。

そして熟成期間の長短は味噌の色に影響します。味噌の茶褐色の色合いは、熟成中に起こる「メイラード反応」と呼ばれるアミノ酸と糖との反応の結果であるからです。原料の処理方法にもよりますが、熟成期間が長ければ濃く(赤味噌)、短ければ淡く(白味噌・淡色味噌)なります。

そのため赤味噌は「熟成期間が長い→塩分量が多い→辛口」となり、白味噌は「熟成期間が短い→塩分量が少ない→甘口」となる傾向があります。

味わいに違いを生むもうひとつの大きな要素が麹歩合(麹の比率)です。麹歩合が高ければ甘味が強く、低ければ甘味が弱くなります。

つまり、塩分量と麹歩合の兼ね合いにより味わいは変化するということです。

ただし、一般的に麹歩合が高いほど塩分少なめに、低いほど塩分多めに仕込まれます。そのため「麹歩合が高い→塩分量が少ない→短い熟成期間を想定→白〜淡色で甘口」「麹歩合が低い→塩分量が多い→長い熟成期間を想定→濃色で辛口」という傾向です。ですからこれも例外はあるものの、色の濃い赤味噌には辛口が多く、色の淡い白味噌や淡色味噌には甘口が多いと考えて概ね差し支えないでしょう。

赤味噌でも白味噌でも主原料は同じ

味噌の主原料は大豆です。ここに麹を加えて発酵させるのですが、この麹の原料として米・麦・大豆の3種類があります。何から作った麹を加えているかにより米味噌・麦味噌・豆味噌と名称が変わります。

麹の種類は味噌の色に直接的な影響を与えないので、原料によって赤味噌になったり白味噌になったりするわけではありません。

現在日本で生産される味噌のおよそ8割を占める米味噌には、熟成期間に応じて白味噌から赤味噌まであります。一方、麦味噌は大半が淡色〜やや赤い範囲に収まります。そして、豆味噌は赤味噌ではありますが色合いとしてはほとんど黒に近い茶褐色です。

色の違いは塩分の違い

熟成期間を軸として味噌の色と塩分量とが関連しているということは前述のとおりですが、それぞれの味噌の塩分濃度の目安は以下のとおりです。

甘口白味噌(米味噌):塩分濃度5〜7%
甘口淡色味噌(米味噌):7〜12%
辛口淡色味噌(米味噌):11〜13%
辛口赤味噌(米味噌):11〜13%
甘口麦味噌:9〜11%
辛口麦味噌:11〜13%
豆味噌:10〜12%

色が違ってもカロリーはほぼ同じ

商品により異なりますが、100g当たりのカロリー目安は以下のとおりです。赤味噌か白味噌かによるカロリーの差はあまりないと考えてよいでしょう。

甘口白味噌(米味噌):217kcal
辛口淡色味噌(米味噌):192kcal
辛口赤味噌(米味噌):186kcal
麦味噌:198kcal
豆味噌:217kal

色によって値段が決まるわけではない

他の多くの食品と同じように、味噌の価格設定の二大根拠は「原材料費」と「商品化に要する時間」です。これは赤味噌でも白味噌でも同じですので、赤味噌だから高いとか白味噌だから安いといったようなことはありません。

流通量の限られた原料や付加価値の高い原料を使用する場合、そうでない場合に比べ原材料費は上昇します。そして上昇した分は商品価格に転嫁されます。例えば輸入大豆を使用した味噌よりも無農薬栽培国産大豆を使用した味噌の方が高価格となるのが通常です。

商品化に要する時間は、味噌の場合は主に熟成期間ということになります。各種コストは期間に比例して増えるので、熟成期間が長くなるほどそうしたコストも上昇します。例えば自然のままの環境下で天然醸造された味噌は、加温により発酵・熟成を促進し短期間で仕上げられた味噌に比べ高価であるのが普通です。

赤味噌でも白味噌でも造り方の基本は同じ

数多く種類のある味噌ですが、赤味噌でも白味噌でも基本となる造り方は共通です。加熱処理し潰した大豆、麹、塩を混ぜ、発酵・熟成させます。

味噌のバリエーションは、塩分量と麹歩合の他に以下のような要素により生まれます。

・ 大豆の加熱処理方法(茹でるか蒸すか)
・ 麹の材料(米・麦・大豆)
・ 製造工程
・ 熟成期間
・ 天然醸造であれば気候風土

地域による味噌の違い

日本各地に特色ある味噌があり、地元の食生活に根づいています。それはちょうどヨーロッパにおけるチーズのように、その土地の気候風土や歴史を反映し、その土地ならではの風味と味わいを醸します。

地域ごとにどういった違いがあるのかをご紹介します。

北海道地方

味噌造りのもっとも新しい歴史を持つのが北海道。開拓の歴史と重なります。

佐渡や新潟との交易が盛んだった影響で、佐渡の味噌に近い中辛口の赤味噌が代表的とも言われます。ですが、今日では北海道の冷涼な気候を背景に生まれたくせのない味わいの中辛〜辛口の赤味噌が好まれる傾向です。

移入してきた開拓民の出身地はさまざまであったため、どこの地方出身の人の口にもあうような味が工夫され、北海道独自の味噌へと進化していったと考えられます。

関東地方

辛口の米味噌が主流です。色合いは淡色から赤褐色まで幅があります。

また、赤味噌は辛口で白味噌は甘口という原則の例外的存在である江戸甘味噌が古くから造られています。色が濃い赤褐色であるにもかかわらず、白味噌並みに甘く低塩分量であるという特徴を持つ伝統的な味噌です。

東海地方

愛知・岐阜・三重の三県を中心に豆味噌が造られています。豆味噌とは豆を原料とする味噌の総称ですが、中でも八丁味噌がよく知られています。懐石料理でよく見かける赤だしはこの豆味噌を使った味噌汁です。

赤味噌か白味噌かといえば赤味噌ですが、熟成期間が1〜3年と長いため色は黒に近い茶褐色、水分の抜けた固めの味噌となり、濃厚な旨味と渋味が特徴的です。

一般に煮立てることは厳禁とされる味噌ですが、豆味噌に限っては長時間加熱しても風味が損なわれず、寧ろ煮込むことによってコクが出ます。

関西地方

今日では複数種類の味噌が使われていますが、伝統的に関西地方で造られている味噌として甘口の白味噌があります。西京味噌という通称が有名です。

米麹を多く使っているため甘味が大変強く、塩分量が少ないため長期保存には適していません。熟成期間が2週間以内と大変短いのも特徴です。

九州地方

九州といえばなんといっても麦味噌がよく知られています。米麹を使う米味噌に比べ塩分量が少なく麹歩合が高いので甘味が強く、熟成期間が短いため色は淡色〜淡赤色です。

また、中国・四国地方の一部でも麦味噌が造られています。

味噌を使ったレシピいろいろ

味噌に数えきれないほどの種類があるように、味噌を使った料理もまた数えきれないほどあります。ここでは、レシピ検索サイト「レシピブログ」から代表的な味噌料理のレシピをご紹介します。

ちゃんちゃん焼き

北海道の郷土料理です。どんな味噌を使っても美味しいですが、おすすめは合わせ味噌です。

もつ煮

敬遠されることもあるもつも味噌の風味があればしみじみと美味しくなります。しっかりとした味つけのためには赤味噌がおすすめです。豆味噌を使えばどて煮風になります。

しじみの味噌汁

どんな味噌でも合いますが、豆味噌を使えば独特の滋味深さを味わえます。

豚汁

豚肉の脂とあいまって、どんな味噌を使っても抜群のコクと旨味が楽しめます。

味噌で毎日の食卓をもっと豊かに

なくてはならない調味料として日本人に長く愛されてきた味噌は、土地ごとに育まれてきました。昔であれば誰もがその土地で造られたものだけを使っていたことでしょう。

ですが、今や全国各地のさまざまな味噌が簡単に手に入る時代です。個性あふれる各地の味噌で日本縦断旅気分というのも面白いのではないでしょうか。

いつもの赤味噌に白味噌をブレンドして合わせ味噌とするだけでも味わいはぐっと変わります。自家製味噌でなくともこれぞまさに手前味噌、我が家ならではの味噌の味を楽しんでみてはいかがでしょう。

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