シルクの洗濯方法と洗濯機での洗い方・失敗したらどうなるか

シルクはデリケートな素材のため、専用の中性洗剤があります。シルクは動物性タンパク質でできていて、アルカリ性に触れるとタンパク質が溶けやすくなるという弱点があります。そのため、弱アルカリ性の洗剤を使ってしまうと、タンパク質が溶けてしまい、シルクがだんだん黄ばんでいってしまう原因になるので、シルク専用の中性洗剤を使うことをします。

シルク専用でなくても、オシャレ着用洗剤もあります。こういった洗剤は、繰り返し洗濯しても色あせやヨレ、縮みなどのダメージが少ないのが特徴で、デリケートなシルクにも使用することができます。

オシャレ着用洗剤の代表として、「エマール」があります。エマールは、デリケートな素材もドライコースの使用で色あせ・縮み・伸び・ヨレなどの洗濯ダメージを防いでくれます。シルクも普通の洗剤や柔軟剤ではダメージの原因になってしまうものも、エマールの使用でダメージを軽減することができます。

エマールは、オシャレ着用洗剤ではありますが、一部の素材には使用できない場合もあるので、使用の際は裏面の取り扱い注意をよく確認するようにしましょう。

中性洗剤やエマールを使用しなくても、実はシャンプーで代用することもできます。シルクと毛髪は同じタンパク質で形成されているため、シャンプーで洗濯することも可能です。シャンプーを使う場合は、無香料のものを使用するようにしましょう。

シルクは洗濯だけでなく、保管方法も他の素材に比べて注意が必要になります。正しい保管方法で、シルクを長持ちさせるためにも、ここではシルクの基本的な保管方法をご紹介していきます。

シルクは汚れをすぐ落とし、日光や蛍光灯などを避け、湿気の少ない涼しいところに保管するようにしましょう。汗じみがある場合は絞った布で叩き落とすように汗の濃度を薄め、すぐにクリーニングに出すか、手洗いできる場合は洗濯で落としておきましょう。

クローゼットに収納するときは、クリーニング店のビニール袋は外すようにしてください。溶剤が揮発せずに、シルクの生地を傷めてしまったりカビが繁殖する原因になります。

また、防虫剤は必ず使用するようにしましょう。シルクは湿気に弱く、虫に食われやすいです。ハンガーで吊るす時はビニール袋ではなく、不織布や和紙などでできた袋でカバーするなどすると湿気を防ぐことができます。

シルクをアイロンがけする際は、必ず綺麗な水で霧を吹き、当て布をして110℃～120℃程度で素早くかけるようにしましょう。スチームアイロンの場合、水の汚れが輪じみになりやすいので、はしません。自宅で洗濯できるシルクに関しては、洗濯後に一緒にアイロンがけをするのがです。半乾きの状態でアイロンがけをするとシワが伸び、仕上がりが綺麗になります。

シルクは、昔は高級素材で自宅でのお手入れが大変というイメージがありましたが、いまでは自宅で手軽にお手入れができるシルクも増えてきています。ウォッシャブル加工されているものや、他の素材との混紡も増え、自宅で洗濯ができるものも多くなってきています。

ですが、シルクは他の素材に比べてデリケートな素材ではあります。自宅でお手入れするときは、取り扱い絵表示をよく確認し、手洗いできるのかどうかを見るようにしましょう。手洗いマークがあれば、自宅で洗濯できますが、ないものはクリーニングに出すようにしましょう。

シルクは品のある光沢感に艶やかな素材で、オールシーズン使えるのが魅力です。大切なシルク製品を長く愛用するためにも、お手入れや保管方法はあらかじめ確認して正しい方法で取り扱いをしましょう。