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洗濯機を使わずに手洗いをする方法・洗濯表示とは・洗剤

更新日:2020年08月28日

少量の洗濯物や手洗いマークの衣類などは、なるべくご家庭で洗いたいですよね。でも正しい方法で手洗いしないと、大切な衣類を傷めることになりかねません。この記事では、手洗いの正しい手順のほか、干し方や洗濯表示の見方、あると便利な手洗い洗濯グッズをご紹介しています。

洗濯機を使わずに手洗いをする方法・洗濯表示とは・洗剤

洗濯機を使わず手洗いする方法

オシャレ着やニットを自宅で洗えたら、とても便利です。「手洗いは難しい」「失敗したらどうしよう」と思うかもしれません。けれども正しい手順を守れば、手洗いでの洗濯に失敗することはほとんどありません。手洗い洗濯の正しい手順やコツをご紹介しましょう。

手洗い洗濯の手順その1|洗い

洗い桶に適量の水またはぬるま湯と洗剤を入れて洗います。洗う前に、次の2点をチェックしておきましょう。

1.衣類にシミや汚れがついていないか
目立つシミやひどい汚れがあるときは、その部分だけ先に洗剤で洗っておきます。

2.洗剤で衣類が色落ちしないかどうか
衣類の裏側やすそなどの目立たない部分に洗剤の原液を塗って下さい。5分以上時間をおいても色が変わらなければ大丈夫です。

洗濯する衣類は、きつめの洗濯ネットに二つ折りにして入れます。このとき、汚れている部分が外側になるように衣類を畳んで下さい。洗う時には洗濯ネットごと手のひらで押して洗い桶の底に沈めます。衣類を傷めないために、なるべく優しく押しましょう。底に着いたら手を放して衣類が浮かんでくるのを待ちます。この「沈めて浮かせる」動作を20~30回繰り返して下さい。

手洗い洗濯の手順その2|すすぎ

十分に洗い終えたら、すすぎをします。すすぎの手順は以下の通りです。

1.洗剤液を捨てて、衣類を上から軽く押さえて水を切る
2.新しい水またはぬるま湯を洗い桶に入れる
3.衣類を洗濯桶に入れて、底まで沈める
4.浮いてくるのを待つ
5. 3~4の手順を繰り返して泡が出てきたら水を替える

洗剤の量などにもよりますが、大体2~3回すすぎを繰り返したら泡が出なくなります。水がきれいになったら脱水にうつりましょう。

手洗い洗濯の手順その3|脱水

脱水は、洗濯機にかけると早く済みます。洗濯用ネットに入れて10~30秒ほど回すと丁度よいくらいです。あまり長い時間脱水すると、衣類が傷むので注意しましょう。洗濯機にかけることができないシルクのブラウスや飾りのついたオシャレ着などは、以下の手順で脱水して下さい。

1.バスタオルを1枚平らな場所に広げる
2.その上に衣類を広げる
3.バスタオルを二つ折りにするかもう1枚用意して、間に衣類をはさむ
4.バスタオルの上からそっと衣類全体を均等に押す

2~3回この手順を繰り返して、衣類からしっかり水気を拭き取って下さい。バスタオルに水が染み込んで濡れたら、新しいバスタオルに替えましょう。十分に水気がきれたら脱水完了です。

柔軟剤はいつ入れるの?

柔軟剤は、最後のすすぎのときに入れて下さい。洗いのときに洗剤と一緒に入れる人もいますが、効果が半減してしまいます。柔軟剤の成分は、洗濯後もなるべく洗濯物に残るようにしておく必要があるのです。洗いの時に柔軟剤を入れるとその後のすすぎで柔軟剤の成分が流れて、せっかくのいい香りや柔らかい手触りが感じられなくなってしまいます。

手洗いで洗濯するコツ教えます

衣類を傷めないためのコツは?

手洗いでニットやシルクなどを洗うときには、衣類を傷めないようにするためのちょっとしたコツや注意が必要です。

・汚れのひどいときには、汚れている部分に洗剤を染み込ませて手のひらで軽くつかみ洗いする。揉み洗いやこすり洗いはしない。
・シルクや麻などのしわになりやすい素材は、水に浸けた状態で衣類の中心を持ち、前後左右にゆらゆらとゆらす「振り洗い」で洗う。
・干すときには日当たりのよい場所は避ける。

大切な衣類を長持ちさせるために、気をつけましょう。

ちょっとした節約方法教えます!

手洗いで衣類を洗うのは、案外手間がかかるものです。時間と水道代を節約するちょっとした節約方法をお教えしましょう。それは洗いに使用する洗剤を、界面活性剤が少ないものにすることです。

家庭用洗剤には必ずといっていいほど界面活性剤が入っています。界面活性剤は洗剤の洗浄成分でもあり、汚れを落とすために必要な成分といえるのですが、同時に洗剤の泡立ちに拘わる成分でもあります。界面活性剤のパーセンテージが高い洗剤はそれだけ泡立ちがよく、汚れもよく落ちるのです。

こう書くと界面活性剤がたくさん入っている方がいいようにも思えますが、泡立ちがよいということは反面すすぎにたくさんの水が必要になるということでもあります。汚れがひどくてしっかり洗いたいというなら別ですが、そうでないなら界面活性剤が少なめの洗剤を使ってみて下さい。すすぎの回数を減らして、水と時間を節約することができます。

手洗いマークがついていても洗濯機で洗えるの?

この記事では手洗いで洗濯するためのコツや正しいやり方をご紹介しています。しかし、衣類によっては手洗いの洗濯表示がついていても洗濯機で洗えるものもあるのです。どんな衣類が洗濯機で洗えるのか、洗濯機のどんな機能でどういう方法で洗えばよいのでしょうか。

洗濯機のドライ機能を使ってオシャレ着を洗う方法

「手洗い30」のマークがついているオシャレ着などでも、洗濯機のドライ機能を使って洗えます。ただし飾りボタンやスパンコールなどの装飾品が付いている衣類や、絹・レーヨン・キュプラ・アセテートなどの傷みやすい生地のものは避けて下さい。飾りがとれて洗濯機を傷めたり、生地がしわになったりすることがあります。

また洗濯表示で手洗いが指示されている衣類を洗濯機で洗うときには、必ず洗濯ネットを使用して下さい。衣類を二つ折りにして少しきつめの洗濯ネットに入れれば、洗濯機のドライ機能を使って洗うことができます。脱水も洗濯機でできますが、10~20秒の短時間で済ませるようにして、すぐに風通しのよい日陰に干すようにしましょう。

手洗いした後はどこに干す?

こんなところが|屋外

手洗いするようなデリケートな衣類を屋外に干すときには、日当たりのよい場所は避けましょう。紫外線で退色・変色したり、しまうおそれがあります。外に干すときには軒下や庇のあるベランダなど風通しのよい日陰を選んで干して下さい。

また、セーターやカーディガンは袖がよれてしまわないために、平らな状態で干すことをします。洗濯物を干すためのハンガー付きの専用ネットが市販されています。物干し竿に吊るして使えば、衣類のよれを気にせずにどこにでも干すことができるので便利です。

こんなところが|室内

室内で洗濯物を干すのに最適の場所はお風呂場です。湿気が多い場所ではありますが、大抵の場合、お風呂場には換気扇があります。窓を開けて換気扇を回しておけば、比較的早く乾かすことができるのです。また、手洗いしたニットなどはよれを防ぐためにもなるべく平らな所に干したいものです。お風呂場なら、浴槽のふたの上に平らに衣類を干すことができます。

浴室以外では、エアコンの風の当たりやすいところや、部屋の真ん中に干すのがです。人の動きに連れて空気が動くので、洗濯物に風がよくあたります。屋外に干すときと同じく、吊るして使う洗濯用ネットなどを使うと平らに干せます。

手洗い洗濯の洗剤

手洗いには中性洗剤が!

手洗いで洗濯する衣類は、大変デリケートな素材でできているものがほとんどです。生地を傷めないためには洗剤にもこだわる必要があります。手洗いする衣類には、「おしゃれ着用洗剤」といわれる中性洗剤がです。普段着洗いの弱アルカリ性の洗剤と比べると洗浄力は落ちますが、その分生地を傷めずにすみます。

石鹸

合成成分を使わない無添加の洗濯石鹸は、肌に優しいためがあります。確かに洗濯石鹸は手洗いでも汚れがよく落ちます。無添加のものなどは衣類に成分が残っていても、かぶれやかゆみを起こしにくいのでしたいところです。が、残念ながら洗濯石鹸はおしゃれ着の手洗いには不向きです。

洗濯石鹸は弱アルカリ性ですから、綿や合成繊維などの普段着の手洗いには使えます。しかしニットやシルクなどの生地は、弱アルカリ性の洗剤で洗うと、手洗いしても縮んだり縒れたりしてしまうのです。ニットやシルクなど傷みやすい生地や、洗濯表示に「中性」と表示してある衣類は、きちんと中性の洗濯用洗剤で手洗いして下さい。

洗濯表示とは?

マーク

衣類や布製品についているタグには、必ず画像のようなマークが描かれています。これは「洗濯表示」といって、どのような方法で洗濯するのかをわかりやすく絵で表示したものです。2016年12月1日から日本は新しい洗濯表示マークに変わりました。画像の上の段の2つは旧マーク、下の段の2つが同じ洗濯表示の内容を新しいマークで表したものです。

洗濯表示のマークは
①桶の形で洗濯の方法を
②中に書かれている「30」や「40」の数字で水温を
表しています。洗濯をする前には必ずこのマークを確認して、衣類に適した洗濯方法・水温で洗濯するようにしましょう。

洗濯方法の表示|洗濯機/手洗い

上述したように、洗濯の方法は洗濯表示マークの桶の形と数字で表されます。
①桶と数字だけの表示→家庭用洗濯機で洗える
②桶と手の絵が描かれている→手洗いで洗う
の意味です。

また画像の左下の絵のように、桶の下に棒線が描かれている場合があります。この棒線は洗濯の「強さ」を示しています。
①棒線なし→通常の強さ
②棒線1本→弱い
③棒線2本→非常に弱い
傷みやすい衣類などはあまり強い水流であらうと、縮んだり破れたりすることがあります。洗濯する前には必ず強さも確認しておきましょう。

水温の表示|30/40

水温は30~95までの数字で表示されています。例えば洗濯機で洗う表示に「30」の数字が書かれている場合は、「30℃以下の温度のぬるま湯または水で洗濯機で洗える」という意味なのです。手洗いのマークには数字は書かれていませんが、手洗いの場合は水温が40℃以下と決まっています。新しい洗濯表示のマークの意味については消費者庁ホームページに詳しい解説が掲載されています。下記のリンクから参照してみて下さい。

これがあれば便利!選りすぐり手洗い洗濯グッズ

衣類を手洗いするときに、「これがあると便利!」という日常生活用品をご紹介します。参考にして下さい。

物干しラック

手洗いした洗濯物は、干す場所にも気を使います。写真の商品は折り畳み式で屋外・屋内どちらにも設置できる物干し用ラックです。物干し竿と違って、ニットやおしゃれ着など伸びたりしわになったりしやすい衣類を平らな状態で干すことができます。手洗いしたあとの衣類はなるべく平らな状態で干したいので、風通しのよい場所に置ける物干しラックは大変重宝します。

折り畳み式の洗い桶

手洗いするときに、洗い桶は必ずしも必要ではありません。普通の10リットル程度のポリバケツや洗面台のシンクに水を張っただけでもセーター1~2枚程度なら十分に洗えるからです。とはいえ、手洗いを頻繁にするご家庭なら、手洗い洗濯用の洗い桶が役立ちます。写真の商品は、折り畳んで使える手洗い洗濯用の洗い桶です。畳んでしまえばちょっとした隙間や壁に掛けて収納できます。収納に場所をとらずにすむのが嬉しいですね。

フック付き平干しネット

「手洗いしたあとはどこに干す?」の項目でも少しだけ触れた、平干し用の物干しネットです。上記の物干しラックは置き型タイプですが、こちらの平干しネットは吊るして使うタイプです。屋内ならタンスの引き出しや壁に取り付けたフックなどから吊るして洗濯物が干せます。屋外ならそのまま物干し竿に吊るして使うことができます。

エアコンハンガー

手洗いしたあとの衣類を早く乾かしたいときには、エアコンの風が当たりやすい場所に干すのがです。エアコンハンガーは、エアコンに直接取り付けて衣類を干す場所をつくるものですが、使わないときには折り畳んでおくことができます。上記のフック付き物干しネットと併用して使うと非常に便利です。

ただし、取り付けるためにはエアコンの両横と下にある程度のスペースを確保しておかなければなりません。また一度に干せる洗濯物の重量にも制限がありますので、よく考えてから購入しましょう。

洗濯板

おしゃれ着の手洗いには使えませんが、普段着を手洗いするときには洗濯板が便利です。使い方はカンタンです。

①洗剤と水を入れた洗い桶に、片方の手で洗濯板を固定する
②反対側の手で洗濯物の汚れを板のギザギザにこすりつける
③汚れがひどいときには洗濯ブラシを使い叩き洗いでしっかり汚れを落とす
洗濯板を使って手洗いするときには、衣類を洗濯板の大きさに合わせて畳むのがポイントです。少量の普段着の洗濯をするときに、試してみて下さい。

手洗いで衣類を傷めず大切に洗おう!

この記事では手洗いで衣類を洗う方法や、洗い方のコツ、干す場所、洗濯表示マークの読みとり方やあると便利な手洗い洗濯用グッズなどをご紹介しました。改めて手洗い洗濯の方法を見直してみると、案外工夫やこれまで知らなかったことなども出てきたのではないでしょうか。

ちょっとした普段着の汚れやご家庭で洗濯できるニットなどは、クリーニング代・水道代の節約のためにもなるべく手洗いしたいものです。しかしおしゃれ着を手洗いするときには、やり方を間違えたり力を入れすぎたりするとカンタンに衣類が傷んでしまいます。適切な手洗いの方法で洗濯すれば、大切な衣類を長持ちさせることができるのです。手洗い初心者の方は、まずは洗濯表示をしっかりチェックすることから始めてみましょう。

初回公開日:2017年10月06日

記載されている内容は2017年10月06日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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