ジーンズの洗濯の頻度と対策方法｜色落ち/縮む/色移り
更新日：2020年08月28日
ジーンズの洗濯に頻度
カジュアルにも、ドレッシーにも着こなせるジーンズですが、洗濯はどの程度の頻度で行うのが良いものでしょうか。
ジーンズ愛好家の方たちの中には、「洗わない」という方も多くいらっしゃいます。ですが、ジーンズは生地が厚手だということもあり、通気性もあまりよくありませんので、汗をかきやすいものとも言えるでしょう。
汗をかいたジーンズをそのままにしておくと、強いにおいを発します。ジーンズに染み込んだ汗が酸化することによって、カビや雑菌が繁殖したり、生地の劣化にもつながります。
ジーンズの清潔さを保つためにも、1か月に1度か2度は洗濯ましょう。それではどの程度の頻度で洗濯をするのが正しい方法なのか、色落ちを防ぐ洗濯方法についてもお話ししましょう。
大切なジーンズを長持ちさせるために
ジーンズの洗濯をすると、確かに多少は生地が劣化してしまいますが、それはジーンズだけに限ったものではありません。
しかもジーンズは通気性もあまりよくありませんので、しみこんだ汗が参加すると生地の傷みが進んでしまい、結果的に洗濯をするよりもジーンズの寿命を早めてしまいます。
ビンテージジーンズを洗濯する場合には
ビンテージジーンズの愛好家は多くいらっしゃいますが、今の風合いが好きという方も、少し考えてみてください。今のお好みの風合いは、選択されたことでもつくられた風合いです。
また、そんなに頻繁でなくとも、洗濯をすることで変化していく様子を楽しむことも可能です。今の風合いが好きで買いたくないという方も、せめて1カ月から2カ月に一度は洗濯しましょう。
なぜ洗濯が必要なのか
なぜ洗濯が必要かということについてですが、一番の問題はにおいです。においは自分ではなかなか気づきません。それもご自分の匂いともなるとなおさらでしょう。人は他人の匂いには敏感ですので、なるべくであれば清潔さを保ちましょう。
またにおいは、他の布地にも移ります。車のシートやクローゼットにしまっている他のお洋服にも、においのほかにカビ菌や雑菌が移ってしまいます。
天日干しにすると菌は死滅するのか
ジーンズを天日干しにしておけば大丈夫、という方もいらっしゃいます。ですが天日干しをすることで、ある程度の雑菌であれば死滅させられますが、天日干しだけでは一度ジーンズに染み付いたにおいはとれません。
また、ジーンズから甘ったるい、何とも言えないにおいが発生する場合もあります。長い期間選択していないジーンズは、雨にぬれることで、強いにおいを発します。
一度染み付いたジーンズのにおいはなかなか取れるものではありませんので、においが気になりだす前に、洗濯することを心がけましょう。
ジーンズを洗濯機で洗っていいかどうか
洗濯機でジーンズを洗うときには、ほかの衣類と一緒に洗わないでください。また、洗濯槽に入れる前にはジーンズを裏返し、ジッパーやボタンをしっかり留めてから洗濯ネットに入れましょう。
ジーンズは衣類同士がこすれ合うことでも生地の傷みが進んだり、色落ちの原因となりますので、洗濯機でジーンズを洗うときには、ジーンズだけを洗濯機に入れましょう。
ジーンズを手洗いにする際には
ジーンズの洗濯には手洗いが一番生地を傷めず、色落ちを防げます。ジーンズお手洗いするにはまず、ジーンズの生地を傷めないためにジーンズを裏返してから水に浸しましょう。
ジーンズでも手洗いする場合には、ジッパーやボタンは止めておかなくても構いません。しわがつかないようにジーンズを裏返した後には、パンパンと軽く広げ、形を整えておきましょう。
洗濯機、もしくはたらいを用意したら、お酢とお塩を大さじ一杯ぶんずつ入れ、きちんと水に溶かすためにしっかりとかき混ぜておきます。洗濯した後にもう一度少し濃いめの塩水に入れ、浸けておきます。
丸一日程度塩水につけ終ったら、もう一度ジーンズをよく濯いで塩を落して下さい。
正しいジーンズの干し方とは
ジーンズを干す時には、ジーンズを裏返してから逆さにして乾燥させます。ジーンズといったパンツは、膝の曲げ伸ばしにより、膝の部分の生地がくの字に変形している場合があります。
逆さにすると、この伸びて変形した部分を矯正することが可能です。ただし、ストレッチ素材のジーンズは、逆に生地が伸びてしまい、生地を傷めてしまいますので、ストレッチ素材のジーンズと通常のジーンズは干し方が違うということを覚えておきましょう。
ジーンズの洗濯で心配なことの対策方法
ジーンズの洗濯には心配ごとがつきまといます。ジーンズを選択するにあたって、まず始めに頭を悩ますのが、ジーンズの色落ちについてでしょう。
また、洗濯の仕方に気をつけないと形が崩れてしまったり、縮んでしまう場合があります。特にビンテージジーンズは高額なものでもありますので、正しい方法を覚えて、ストレスなく清潔なジーンズをはきこなしましょう。
ジーンズの色落ちの防ぎ方
ジーンズの色具合にこだわる方のほとんどは、購入された時の色合いをずっと保っていたいとお考えになることでしょう。そのため、洗濯しないという極端な方法を選んでしまっている方も少なくありません。
しかし、どんなに色味の良いジーンズを履いていたとしても、においのするジーンズはいかにも不潔です。また選択していないジーンズは、雑菌やカビが繁殖しているため、健康的にも害を及ぼす危険があります。
では、色落ちを防ぎながら洗濯する方法はないのでしょうか。実はジーンズの色落ちは、どこのお宅にもあるものを使って簡単に防げます。
ジーンズの洗濯手順
色落ちを防ぐためのジーンズを洗濯方法と、洗濯する手順については、洗濯機を使うか手洗いにするかによっても多少異なります。
洗濯機で洗濯をされるのであれば、洗濯槽に水をため、塩と酢をそれぞれ大さじ一杯ずつ投入します。洗濯槽に入れる水の量は、ジーンズが十分に浸る程度の量をいれましょう。
手洗いをされる時には、まず洗面器かたらいに水をためます。そのまま30分から1時間ほど浸けおきします。浸けおきにする前には、塩と酢がたまってしまわないよう、よくかきまぜておきましょう。
洗濯機の洗い方は洗濯のコースが選べるのであれば、手洗いコースといったやさしく洗いあげる方法を選んでください。
型崩れを防ぐには
ジーンズの型崩れを防ぐために、洗濯し終わった後の乾燥のさせ方にも注意が必要です。ジーンズを洗濯機で洗った時には、脱水される前に、一度洗濯機から取り出します。
平らな所にジーンズを置いたら手を当てて体重をかけ、十分に水気を抜いておきましょう。あらかじめ、少しでも水分を抜き取っておかないと、脱水気にかける時間が長くなる分、ジーンズの生地を傷めてしまいます。
縮みを防ぐ方法
ジーンズは、洗濯の方法や乾燥のさせ方によって、縮み具合が異なります。直射日光に当てて天日干しにしたり、温度設定を高めにして乾燥機にかけてしまうと、2サイズ程度余計に縮んでしまいます。また、お湯を用いてジーンズを洗濯するときにも、生地が縮んでしまう場合があります。
ジーンズの縮みを防ぐためには、直射日光を避け陰干しにしたり、洗濯するときは、水を使って洗って下さい。汚れが激しい時は、水は温度の高い方が汚れを落としきれますが、色落ちや型崩れを防ぐためにも、水の温度はせいぜい 40 ℃以下に抑えてください。
また、コインランドリーの乾燥機は ご自宅の乾燥機よりも設定温度が高いため、温度調節には注意が必要になります。ジャストサイズのジーンズにするために、「わざと縮ませたい」という方の場合には、これと逆の方法を取っていただければ、簡単に縮ませられます。
ですが、その場合にはある程度の色落ちを覚悟しておいてください。
色移りを防ぐには
ジーンズを誤って他のものと一緒に洗濯してしまった場合、色移りしてしまったものをあきらめて捨ててしまわず、次の方法を試してみてください。
色移りしたものが綿といった生地であった場合には、まだ色移りを落とせる可能性があります。白色のシャツや、ブラウスといったお洋服にジーンズの色移りをしてしまった場合、お湯を使ってを洗濯をすると、だいたいのものは色移りを落とせます。
洗濯でジーンズの色が色移りしてしまった場合には、煮洗いをしてみましょう。まず深めの鍋にお陽沸騰させ、粉末状の洗濯洗剤を60gから70g程と、でんぷんのりを80g程度溶かし入れます。
50 ℃から60 ℃を目安にお湯を沸かし、その中に粉末状の洗濯洗剤を入れます。ここで色が落ちる場合もありますので、色が落ちたかどうかをよくみておきましょう。
これでも色移りが落ちないのであれば、酸素系の漂白剤を投入したぬるめのお湯につけ、半日ほどおき、洗濯機で洗い流します。ジーンズの色が色柄物のお洋服に色移りしてしまった場合には、本来であればクリーニング店にお願いするのが一番良い方法です。
色柄物の場合には、漂白剤を用いると本来の色身を落してしまうので使用しないでください。ご自宅で可能な方法としては、洗濯物が乾き切る前に、もう一度洗い流すといった方法しかありません。
生デニムの洗い方
生デニムはジーンズを形作る際に付いた糊がまだついている状態です。糊が付いているジーンズは、生地が硬く着用しにくいものですので、洗い流さなければいけません。
それでは糊を落とすには、どういった方法で取ればよいのでしょうか。糊をとるには、まず 60℃程度のお湯を洗濯機かたらいに入れ、30分から40分ほどつけておきをします。
糊が取れたら、ジーンズを天日干しにして乾かしましょう。糊がとれたかどうかの目安については、お湯につけておくと、糊が浮き上がってきますのでわかります。
生デニムとは
ジーンズの種類の一つに、生デニムというジーンズがあるのをご存じでしょうか。生デニムはまだ加工が施されていないジーンズのことです。
私たちが一般にデニム、またはジーンズと呼んでいるものは、洗濯をする際に生地が縮むのを防ぐため、防縮加工が施されているもののことを言います。生デニムは、加工とよばれるものは一切されていないため、初めは糊がついてこわごわした肌触りをしています。
ですが、加工されていない分、色合いやサイズを自分好みに変えていけるという魅力があり、ファッション通の方に非常にの高いジーンズです。
ジーンズの洗濯に洗剤
ジーンズを選択する際には、漂白剤や蛍光増白剤と表示のあるものは使用しないでください。漂白剤や蛍光増白剤とは、漂白剤は色素を破壊して黄ばみを白くする薬剤のことを言います。
蛍光増白剤は漂白剤とは違い、染みなどに多い黄色い色を打ち消して、白く見せられる薬剤のことを言い、ジーンズに使用すると変色してしまいます。
ジーンズの洗濯に洗剤
「ジーンズの汚れは落としたいけれど、なるべくであれば色落ちをさせたくない」という方の方が多いでしょう。
色身を長持ちさせたいのであれば、漂白剤や蛍光増白剤は入っていない洗濯を用いるのが鉄則です。ジーンズを洗濯する際には、これらの成分が含まれていないかどうかを確認しましょう。
また、ジーンズの色落ちにこだわるのであれば、ジーンズ専用の洗濯洗剤をします。
その他の洗濯洗剤には
ジーンズの洗剤には、色合いをたもつために蛍光増白在を使用せず、界面活性剤が少量に抑えられているものもあります。
これは、自然分解しやすい原料を使っているもので、人にも環境にも優しい洗剤なので、ジーンズ以外のものを洗濯する場合にも用いられます。
また、ジーンズの色合いを防ぐために、ジーンズの色を保護するための成分が含まれたものもあり、汚れを落としてもジーンズを肌触り良くやわらかくしあげてくれる成分も配合されていますので、洗い上がりの着心地を大変良くしてくれるものもあります。
濃い色のジーンズはお好みという方は、3種類の酵素が含まれており、汚れをしっかりと落しながらもジーンズの色を保ち、洗うと同時にジーンズの色を染めることで、色落ちを保つ洗濯洗剤も販売されています。
洗い上がりがコットンに似た肌触りにしてくれる洗濯洗剤もあり、多種多様な洗濯洗剤が販売されていますので、ご自分のジーンズがどういった色合いであるのか、どういった肌触りがお好みであるのかに合わせて洗濯洗剤を選びましょう。
ジーンズの洗濯はネットに入れるべきか
ジーンズの汚れは、天日干しでは当然落ちません。また、塩や酢はジーンズの色落ちを防ぐためのものですので、それだけではジーンズのにおいや汚れを落としきれません。
ジーンズについた雑菌やカビを落とすためには、必ず洗濯洗剤を使って洗濯をしましょう。洗濯洗剤は、ジーンズ専用のものがありますので、色落ちや縮みを防ぐためにも、なるべくであればジーンズ専用の洗濯洗剤を使用して下さい。
どうしてもジーンズ専用の洗濯洗剤が用意できなかったという方は、通常の洗濯洗剤を使っても構いません。
ただし、ジーンズの洗濯をする場合には、漂白剤や蛍光剤の入った洗濯洗剤を使用してはいけません。洗濯洗剤を選ばれる際には、成分表示をしっかりと確認してから購入して下さい。
ジーンズの選択後乾燥機にかけてもいいのか
乾燥機は、わざとジーンズを縮める場合にも使われます。「ジーンズをを縮めて履きたい」、という方の場合には、コインランドリーの乾燥機がめです。
コインランドリーの乾燥機は高温のため、わざと縮めて履きたいというのであれば、コインランドリーを利用されると良いでしょう。
洗濯洗剤の入れ方
ジーンズの選択をする際には、洗濯洗剤を入れるタイミングにも気をつけなければいけないということをご存じでしょうか。
洗濯洗剤を用いて洗濯をすると、気をつけてはいても多少は色落ちをしてしまいます。その色落ちや洗濯洗剤による色むらを最小限に抑えるためにも、洗濯洗剤を入れるタイミングを覚えておきましょう。
洗濯洗剤は水を入れてから投入し、そのあとにジーンズを洗濯機に入れます。ジーンズを入れてしまってからその上に洗濯洗剤を入れてしまうと、洗濯洗剤のついた部分が、ほかの部分よりも余計に色落ちしてしまう可能性があります。
ご家庭で洗濯する場合の洗濯方法は
ご家庭の乾燥機を使用するという場合には、生地を傷めないためにジーンズを裏返してから乾燥機に入れましょう。
また、ジーンズを入れる前には洗濯ネットに入れてから乾燥機に入れ、あまり長い時間乾燥させてはいけません。そのほか、生地の痛みを防ぐためにも乾燥機に入れる際には、使わないタオルを数枚、クッションとして入れておきます。
乾燥機から出したばかりのジーンズはまだ濡れていますので、タオルに色移りする可能性があります。そのためタオルはもう使わなくなったものを使いましょう。
乾燥機に入れると、洗濯の度ごとに生地がくたくたになってしまいますので、なるべくであれば、ジーンズは天日干しにして乾燥させてください。
こまめに洗濯をして清潔なジーンズを履きこなそう
どんなにおしゃれをしていても、においがついて不潔なジーンズをはいていては台なしです。ジーンズをまったく色落ちさせずに選択する方法はありませんが、できる限り色落ちを防いで洗濯する方法はあります。
ジーンズは着用すればするほど自分の体になじみ、それだけ愛着もわきます。洗濯をしないで着用し続けると痛みが進み、着用できなくなってしまいますので、せめて1カ月に一度は洗濯をして大切なジーンズを長持ちさせてくだい。
初回公開日：2017年12月03日
記載されている内容は2017年12月03日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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