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麻の素材の洗濯方法|100パーセント/レーヨン/綿/縮む

更新日:2017年11月21日

通気性がよく吸水性にすぐれた麻は、暑い夏場に重宝する素材の1つです。しかし、洗濯をするとシワになりやすい、縮みやすい、ヨレや型崩れを起こしやすいという難点もあります。この記事では、麻の風合いを保つ洗い方のコツや干し方についてご紹介します。

麻の素材の洗濯方法|100パーセント/レーヨン/綿/縮む

麻100%衣類の洗濯方法とは?

吸水性に優れ通気性の良い麻は、汗を多くかく暑い夏に重宝する素材の1つですが、麻100%の衣類を洗濯すると「シワになりやすい、縮みやすい、色落ちしやすい、ヨレが気になる、型崩れしやすい」という問題点のある難しい素材でもあります。

この記事では、麻素材の良さを保つ洗濯方法のコツや干し方についてご紹介していきますが、その前に麻の衣類を洗濯するにあたり、他の素材と比較するとどのような特徴があるかをご説明します。

①他の素材や繊維と比べて強い(強度がある)
②ナチュラルな光沢感と涼感があり、吸湿性にも優れている
③染色しにくく、一度染色しも色が落ちやすい
④摩擦に対して弱く、毛羽立ちやシワが目立ちやすい

麻という素材にはこういった特徴があるので、これらの特徴を踏まえた上で洗濯方法や洗剤・干し方を決めることをおすすめします。

洗濯機洗いの時には迷わずドライコースや手洗いコースを

麻は汗や水分の吸収性がよく、洗濯をすれば簡単にそれらの汚れが落ちるという特徴があるので、ご家庭での水洗いは可能とされています。しかし、洗濯機洗いをする時には「ドライコース」または「手洗いコース」を選択し、優しい水流で洗濯することをおすすめします。

また、付属品や装飾品などによってはご家庭での洗濯ができない衣類もありますので、事前に洗濯表示を確認してからホームクリーニングを行ってください。

麻衣類のベストな洗い方は手洗いです

摩擦による毛玉や毛羽立ち、色落ちやシワを作るリスクを避けるためにも、麻衣類のベストな洗い方は手洗いとされています。また、初洗いの時や色の濃い衣類を洗う時には、単品手洗いがポイントとなります。できる限り衣類に負荷をかけないように、丁寧に優しく洗ってあげてください。

■おすすめの手洗いの方法
①たっぷりの水と洗濯洗剤を入れた洗い桶に、汚れた部分が外側にくるように折り畳んだ衣類を入れます。
②20~30回ほど手の平で優しく押したり、持ち上げながら衣類を洗います。
③折り畳んだ状態のまま洗濯機で約30秒脱水します。
④洗い桶にすすぎ水をたっぷりと入れ、②と同じ方法ですすぎます。
⑤水を取り替え、④と同じ方法で再度すすぎます。
⑥最後に洗濯機で約30秒脱水すれば洗濯は完了となります。

洗濯水の温度は30℃以下のぬるま湯か水で!

高温のお湯で麻衣類を洗濯をすると、麻特有の繊維縮みを起こしてしまいます。そのため、30℃以下のぬるま湯や水で洗うようにしましょう。

麻衣類の洗濯をするのにベストな洗剤は?

麻の洗濯におすすめなのは中性洗剤

麻の洗濯におすすめなのは、エマールで知られるおしゃれ着用の中性洗剤です。中性洗剤はアルカリ性洗剤と比較して、洗濯時に与える素材への影響が少なく、色落ちを防止するだけでなく風合いを保ってくれるので、おしゃれ着用の中性洗剤を使用を使用して、洗濯機や手洗いで洗濯するのが麻の洗濯で成功させるポイントになります。

麻衣類で悩まない!おすすめの洗濯方法

麻は他の繊維と比べて圧倒的に縮みやすいことを知るべし!

麻という素材は、他の繊維と比較しも圧倒的に縮みやすいという特徴があります。布地の縮みやすさを計る数値に「縮率」があり、それぞれの縮率は下記となります。

・化学繊維:0~1%
・綿100%:2~3%
・麻100%:10%前後

つまり、麻はポリエステルなどの化学繊維や綿の衣類服よりも、10%近くも素材として縮みやすいことがわかります。そのため、麻の縮みを最小限に抑えるため、洗濯の際は下記の6点にご注意ください。

①洗濯ネットを使用する。
②おしゃれ着用中性洗剤を使用する。
③洗濯機洗いの場合は、水流が弱い手洗いコースまたはドライコースにする。
④手洗いの場合は、擦らずに押し洗いをする。
⑤脱水はできる限り短い時間にする。
⑥タンブラー乾燥はしない。

この6つのポイントを守り優しく丁寧に洗うと、衣類の縮みは最小限に抑えられます。ただし、麻衣類の縮む性質は洗濯を繰り返す中で止まる時がきますので、より丈夫でしっかりとした風合いになるというメリットもあります。

チクチク感の軽減には期待できない?

麻衣類でチクチクした感じがする場合には、リネンではなくラミーという繊維を使用している可能性が高いと言えます。このラミーは、繊維が太くコシが強いので、リネンと異なり何度洗濯しても柔らかくならないのが特徴です。そのため、洗濯を繰り返しもチクチク感が緩和する可能性は低いので、チクチク感が和らぐことに高い期待をしないことをおすすめします。

ラミー(苧麻チョマ)

東洋で使われてきた麻で、太く長い繊維は天然繊維の中で1番強いとされています。ハリやコシが強く多少チクチク感があります。洗濯後に風合いが柔らかくなることはほとんどなく、リネンよりシワになりにく、絹のようなしっとりとした光沢があるのが特徴です。

麻特有の風合いやシワを活かすための乾燥方法は?

洗濯によってできてしまったシワを伸ばすためには、十分な水分が必要となりますので、洗濯後の脱水は必要最小限に抑え、形を整えてから干すと麻衣類のシワを軽減させることができます。また、アイロンは生乾き状態または霧吹きなどで水分を含ませてから、ドライアイロンで行います。

麻衣類を上手に乾燥させるためのポイントは2つです。

①脱水は最短で
最もおすすめなのは、脱水をしないことです。衣類の水分を軽く切り、濡れた状態で干すとシワができにくく、ほどよくシワが伸びます。また、麻の魅力でもあるくたっとしたカジュアル感も演出できます。麻特有の風合いを活かしたい方は、ノーアイロンで着用できるので余計な手間もかかりません。

②手で全体を整形
縫い目を両端から引っ張り、軽くシワを伸ばします。水分を含んだ状態で干すので、衣類にはそれなりの重みがあり傷む可能性がありますので、幅広のハンガーを使って型崩れを抑えます。

異素材×麻の洗濯方法は?

麻は摩擦による毛羽立ちや色落ち、シワを作るなどの洗濯リスクがありますが、麻混紡別の場合には洗濯方法にどんな違いがあるのでしょうか。

麻×レーヨンの場合

レーヨンは水に浸しただけで大幅に縮む素材です。そのため、「洗濯機のコース選択、手洗い、洗濯洗剤の種類」などを問わず、水に浸けることそのものがリスクになります。そのため、麻とレーヨンの衣類を自宅で洗濯する場合には、想像を超えた縮みを起こす可能性が非常に高いと言えます。

生地の織り方によっては、酷くは縮まないケースも決してない訳ではありませんが、どのような衣類もホームクリーニングができるという保証がありませんので、基本的に麻とレーヨンの混紡はクリーニングに出すことをおすすめします。

麻×綿の場合

麻と綿の混紡衣類の場合は、洗濯表示の確認後に手洗いか洗濯機かを把握することはできますが、基本的に手洗いを選択することをおすすめします。

【手洗いの場合】
水に浸して軽くもみほぐし、短時間の脱水または水切りをして風通しの良いところで陰干しします。おしゃれ着用中性洗剤を使う場合には、衣類の目立たない部分で色落ちテストを行ってから使用してください。

【洗濯機の場合】
洗濯機での脱水は強いシワを助長するので、洗濯後は脱水をせずに軽く水切りをしてから陰干しします。

麻衣類にある洗濯表示を確認してから洗濯を

麻そのものは水に強い繊維なので、水洗いは可能です。ただし、麻は脱色しやすく、シワになりやすく、縮みやすい、という扱いにくい性質がありますので、洗濯表示に「水洗い不可マーク」がある場合は特にホームクリーニングは避けた方がいいと言えます。

どうしてもホームクリーニングしたい場合には、前述したように優しい手洗いと簡単な水切り、生地を軽く引っ張ってシワを伸ばしで陰干しすることをおすすめします。

麻の特徴を活かしたナチュラルな風合いに仕上げるために

麻は通気性が良く吸水性に優れた素材なので、暑い夏場に重宝する素材の1つですが、シワになりやすい・縮みやすい・色落ちしやすい・よれたり型崩れしやすいという難点を併せ持つことをご理解いただけたでしょうか。

今回ご紹介した洗濯ポイントを抑えた上で、洗濯機洗いや手洗いをしていただくと、ご自宅で麻の特徴を活かしたナチュラルな風合いに仕上げることができますので、この記事をキッカケに正しいお手入れ方法を身に付け、お気に入りのお洋服を長く着られるようにしてください。

初回公開日:2017年11月21日

記載されている内容は2017年11月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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