枕・枕カバーの洗濯方法|そば殻/羽毛/ウレタンフォーム
更新日:2020年08月28日
枕カバーを洗おう
枕カバーの洗濯頻度の目安を知りたい
枕カバー、気にして洗濯していますか。毎日使う枕は特に、汚れやすい理由がたくさんあります。
・人の身体は、寝ている間にコップ一杯分の汗をかいている
・特に頭は汗と脂の分泌が多い部位なので、枕が脂汗をどんどん吸い込んでいく
・フケ、肌の角質、髪の毛などで毎日汚れは溜まっていく
・枕カバー自体が、汗や脂を吸いやすい素材でできている
脂汗を吸った枕カバーは、雑菌やダニが繁殖したり、臭いの原因となります。頭皮のかゆみ、ニキビや抜け毛などで悩んでいる方はもしかしたら枕カバーが原因の可能性があります。
枕カバーは、寝具の中でも1番汚れやすい環境にあるので、私たちの肌着のように毎日交換することがベストです。枕カバーを毎日洗濯していられない、枕カバーの替が少ない方は、週1回からでもいいので定期的に枕カバーの洗濯をします。
枕カバー洗濯前にチェックすること
汚れ・黄ばみ・臭いが気になるときは、漂白剤を使うと効果的です。(漂白剤の使用が可能な場合)。
まず、洗濯表示マークをチェックします。「水洗いマーク」 か「手洗いマーク」 がついていたら、ご自宅で洗うことができます。
「水洗いマーク」の場合は洗濯機でも洗うことができます。
「手洗いマーク」の場合は洗濯機の1番やさしい洗い方の「ドライクリーニングコース」か手洗いのみによって洗うことができます。
漂白剤マークに×が付いていなければ、漂白剤も使用できます。漂白剤は除菌効果、汚れの色素を科学的に分解する効果があります。
・白い枕カバーの場合は、特に汚れがひどければ「塩素系漂白剤」を使用しましょう。
・色柄ものの枕カバーの場合は、「酸素系漂白剤」を使用します。
漂白剤と洗濯洗剤は一緒に使うとより効果が高まります。
さっそく枕カバーを洗おう
まずは使用する洗剤を選びましょう。
・水洗いマークに「中性」と書いてある場合は、デリケート用のおしゃれ着洗剤を使います。
・特に指定がないときは、一般的な洗濯洗剤を使います。汚れが気になるときは、粉末タイプの洗濯洗剤の方が洗浄効果が高いのでします。
洗濯機での洗い方
・洗濯表示マークの「水洗いマーク」で弱め洗い指定(桶のマークの底と平行に線がある)は、洗濯機の「標準コース」か「ドライクリーニングコース」で洗います。
・洗濯表示マークの「水洗いマーク」で特に洗う強さの指定がない場合(桶のマークの底と平行な線はない)は「しっかり洗浄コース」から「ドライクリーニングコース」まで設定できます。
汚れがひどいときはどうする?
汚れがひどいもの
・枕カバーに黄ばみ
・茶ばみ
・しみ
・臭い
があるときはつけおき洗いをしましょう。
つけおき洗いのやり方
ぬるま湯に洗濯洗剤と酸素系漂白剤を混ぜ合わせて、30分から2時間くらい洗濯機や洗い桶で置いておきます。そのあとに洗い桶でつけおきしたときは、軽くすすぎ、洗濯機でつけおきしたときは、そのまま洗濯を開始します。つけおきをするだけでも水の色が黒っぽく変わるくらい汚れは落ちます。
洗濯の際に使う柔軟剤はふっくらと肌ざわりよく仕上げるだけでなく、種類によって「除菌効果」「消臭効果」が高いものもあるので、好みに合わせて柔軟剤を選びましょう。
素材別の枕の洗濯方法とは?
そば殻枕
そば殼とは?
そば殼とは、ソバの実を取り除いたあとに残る殻のことを言います。日本では古くから枕に使われている素材です。
そば殼の特徴は、とても通気性が高いため、寝ているときは枕と頭部に熱がたまりやすいのですが、その熱を外に放出してくれます。特に、ムレて眠りにくい方、寝ているとき頭皮がかゆい、頭皮に吹き出物ができやすい方に良い素材と言われています。
また、汗などをしっかり吸収してくれる作用や、使用していない間に水分を外部へ放出してくれているという、枕に最適な機能を持った素材です。
そば殻枕は洗える?
そば殻は洗うことができない素材です。洗ってはいけない理由は、
・そば殻は穀物の殻なので水洗いすると腐りやすくなる
・洗っても乾きにくく、湿っている部分から腐り始める
・雑菌が繁殖しやすくなる
そば殼枕のお手入れ方法は?
洗わずにそば殼をお手入れする方法は、枕の中身を全部出し、しっかり日光に当てる天日干しをするのがです。日光に当てることによって殺菌効果、除湿効果があります。大きな容器や新聞紙などにそば殻まんべんなく日光が当たるように広げて、しっかりと天日干しをします。
その他にも、天日干しをすると虫除け効果もあります。干すときは、そば殻を叩かないようにしましょう。そば殻が割れて粉が出てきてしまいます。
どうしてもそば殻を洗いたいときは、大きい鍋でそば殻を煮沸洗浄を行ったあと、ザルにそば殻を取りしっかりと水をきったあとに天日干しをします。そば殻が完全に乾いたら、目の荒めなザルに入れて粉になった蕎麦がらを振り落とし分けてから枕に戻します。
そば殻を買い換えるという手段もあります。
羽毛枕
羽毛枕とは?
羽毛枕とは、水鳥の毛(アヒルやガチョウなど)を使用した枕です。ダウン(水鳥の胸に生えている毛のこと。羽の軸がなくタンポポの綿毛のようにフワフワとした毛)やフェザー(羽の軸がある部位の羽根のこと。この羽軸から両側にやわらかな毛が生えています)が配合されて中に使用されているのですが、羽毛枕といえば柔らかな弾力とふんわり感です。
柔らかい弾力が頭部を包み込み快眠へと導いてくれます。一般的にダウンの割合が高いほど高級品となります。
羽毛枕に使われている羽根は、水鳥の羽根を洗浄消臭することで作られる天然素材です。水鳥の体温調節にはこの羽根が大きく関わっていて、高い通気性と保温効果にもすぐれていて、吸湿性、また発散性もそなえています。冬場は首元があたたかく、夏場は温度がこもらずムレにくいというメリットがあります。
羽毛枕は基本的には洗濯しない
羽毛枕の丸洗いは、メーカーにもよりますが一般的に禁止していることが多くみられます。基本的なお手入れの方法は、一週間に一度ほどの陰干しです。直射日光の当たらない、風通しのよい場所に干してください。湿気は下にたまりやすいので、両面とも干してください。干した後は枕の中の羽毛をもむように(羽根を折らないように気をつけながら)ほぐしていきます。
直射日光を当てた天日干しは絶対に禁止というわけではありませんが、羽根枕についてはふわふわとした膨らみ感が落ちてしまうことがあるので、長くても1時間ほどにしておいた方が無難です。枕の表面のホコリが気になる時は、叩いて落とすか、ブラシ付きの掃除機を使ってお手入れしましょう。
どうしても羽毛枕を洗いたいとき
どうしても羽毛枕を水洗いしたいときには、おしゃれ着用の中性洗剤を使って「押し洗い」や「もみ洗い」などの手洗いをしてください。やさしく洗った後、しっかりとすすぎましょう。すすいだ後、洗濯機で脱水をしてから、乾燥機は使わずに天日干しや風通しの良いところで自然乾燥させます。
しっかりと中まで乾燥させなかった場合、カビが発生したり臭う原因になってしまうので気をつけましょう。定期的に裏返して両面ともまんべんなく乾かしましょう。
羽毛枕は完全に乾燥するのに最低2日はかかるので、天気の良い日が数日続く日や、時間に余裕のあるときに手洗いするようにしてください。
洗う頻度はどれくらいがいい?
羽毛枕は洗濯をしすぎてしまうと、ふかふかとした弾力感がだんだんと失われていってしまいます。ご家庭での羽毛枕のこまめな洗濯は控え、1年に多くても2回を限度にしましょう。
ふだんから羽毛枕のお手入れとしては、定期的に陰干しをすることです。ふだんからお手入れをしていればニオイやへたり感が気になるということもないでしょう。
ウレタンフォーム素材の枕
ウレタンフォーム素材の枕とは?
ウレタンフォーム枕とは、ポリウレタンを原料として作られた細かい気泡をかかえた合成ゴム素材のことです。寝具などによく使われています。寝具以外では断熱材・吸音材として使われています。
枕でいうと「低反発枕」と呼ばれています。バネの様な「弾性」と粘土やガムの様な「粘性」を兼ね備えた他にはない性質です。
この性質によって、局部的な圧迫が少なく体圧が全体に分散されるので就寝時の血流にも良く、快適に睡眠できます。ウレタンフォーム枕はそれが持っている性質で、温度が高くなると柔らかくなり、低くなると硬くなりやすくなっています。
基本的にウレタンフォーム枕は洗濯しない
ウレタンフォーム枕は洗濯ができません。合成ゴム素材なので、水に濡らしてしまうと変質してボロボロと崩れていってしまいます。
しかし、ウレタンフォーム枕は、お手入れがとても簡単な素材でもあります。定期的に風通しのよいところで陰干しをするだけですみます。ウレタンフォーム素材は、小さな気泡が連続している特殊な構造をしています。そのため陰干しをして、空気の出入りをさせると枕を清潔に保つことができます。
この特殊素材は直射日光も同じく、変質してしまう可能性があるので長時間にわたって日光に当てないようにしましょう。また、もともと付いている素材保護用のカバーは取り外さないようにしましょう。
ウレタンフォーム枕のお手入れ方法は?
もし、枕がひどく汚れてしまったときは、コットンやガーゼなどを水で湿らせて、押さえるようにしたり、ポンポンとやさしく叩くようにして、汚れを取り除いてください。
ウレタンフォーム素材は大量の水分を与えると破れやすくなるので、押さえつけるときは強くこすったり、引き裂いたりしないようにしましょう。
もし洗える表示のあるウレタンフォーム枕を洗う場合
ウレタン素材で作られる低反発枕は洗濯の方法にも注意が必要です。まずは、洗面所やお風呂場などで桶にぬるま湯をはりつけ置き洗いをします。洗剤は控えめに使用し、浸け置いたあとは洗剤分が無くなるまで優しく揉みます。
その後、ウレタン低反発枕を押しつぶすようにしっかりと水気を取るのですが、絞るようにしてしまうと、ウレタンが破れて使えなくなってしまうので注意です。一度しっかりと押しつぶしたら、今度はバスタオルなどの吸水性の高い布に包み、さらに何度も優しくウレタン低反発枕を押しつぶして、しっかり水分を取ります。
その後、天日干しをするのですが、中に水分が溜まり易いので何度も回転させましょう。衣類乾燥機や、ヒーターを使用して乾かすとボロボロになる事があるので注意です。
のブランドの枕はどう洗濯するの?
ニトリ低反発枕
ニトリの公式ホームページにはとくに「低反発枕」のお手入れ方法は記載されていません。
ですが、ニトリの低反発枕は「洗濯禁止」となっているなので、水を使った洗濯は行わないほうが無難です。定期的な陰干しをしてお手入れをしましょう。ウレタンフォーム素材を保護するために、枕カバーにさらにタオルをかけたり、枕カバーを定期的に洗うことによって清潔さを保ちやすくなるでしょう。
もし、枕が汚れてしまったときは、応急処置でコットンやガーゼなどを水で湿らせて、押さえるようにしたり、ポンポンとやさしく叩くようにして、汚れを取り除いてください。
マニフレックス
マニフレックスの枕の特徴といえば、「高反発」な科学合成素材が使われています。吸湿性や放湿性に長けています。耐久性も高いようで、公式ホームページによると枕は3年間の品質保証も行なっています。
さらに公式ホームページで枕のお手入れ法を探してみましたが、枕単体ではなく、マニフレックスの商品全般についてのお手入れ法が記載されていたので要約します。
・2週間に1回ほど、直射日光のあたらない場所で風を通すようにする。(マットレスについて立てかけて風を通すように書いてあったので、枕も立てかけたほうが良さそうです。)
・マニフレックス専用除湿シート『マニシート・ネオ』を使用する。防湿・防臭・抗菌効果が高い、高機能シートです。カビの防止や過度な湿度に良いので、湿気の多い家に住んでいらっしゃる方に良さそうです。
いくら通気性の高いことをうたっている製品でも、お手入れや湿気対策を行わずに放置するとカビが生えてしまう可能性があるのできをつけましょう。
西川など
西川の公式ホームページをチェックしたところ、枕の一般的なお手入れ方法について説明がありました。
商品によって扱い方が異なるため「取り扱い絵表示」や「注意書き」にしたがって、正しい方法でお手入れをしてくださいとのことです。西川の枕はさまざまなタイプがあって、パイプ枕、棉枕、備長炭とヒノキ枕、羽毛枕、そば殻枕やポリエスレスとフェザーが混合した枕などがあります。
枕全体に共通するお手入れ法としては、
・枕を清潔に使えるように、枕にはカバーをかけ、カバーをこまめに洗濯する。
・枕は定期的に干して、湿気をため込まないようにする。
洗える素材のまくら本体を洗濯するときは、枕を洗濯ネットに入れ、枕のみで洗濯機の洗濯コースで一番弱い「ドライクリーニングコース」で洗いましょう。洗濯後は中心部までしっかり乾いたことを確認してから使用します。
使い始めは硬くて眠りが浅く感じましたが、3日目から硬さにもなれ、徐々に肩こりが軽減された様に感じます。
出典: https://www.amazon.co.jp/gp/customer-reviews/R3SD6082ZB0U45/ |
コインランドリーで枕を洗おう
洗い方
コインランドリーによって洗っていい素材、洗えない素材が記載されているお店もあります。お店によって洗濯機は違いますから、まずはお店の注意に従いましょう。
もちろん、洗えない素材はコインランドリーでも洗えません。(そば殻枕、ウレタンフォーム枕、洗濯禁止の羽毛枕)。羽毛枕は、洗っているうちにフェザー(軸付きの羽)が飛び出し、洗濯機の故障の原因にもなる場合があるので控えたほうが良いでしょう。
コインランドリーで枕を洗った後の乾かし方
枕の乾かし方も、まずは洗濯表示マークをチェックしましょう。「乾燥機のマーク」に×がついてないものは乾燥機が使用できます。乾燥機の温度も一緒に確認します。乾燥機を使うとふっくらと仕上がりますし、目に見えないダニも除去できるので乾かし方です。
乾燥機が使えないものは、「干し方マーク」をチェックしましょう。天日干しできるものと陰干し指定の表示があります。
羽毛枕を洗濯したら臭くなったときは?
なんで臭うの?
せっかく洗ったのに逆に臭ってしまったことはありませんか。原因はおもに「洗いきれてない」「乾燥不足」にあります。羽根が詰め込まれている内袋は、羽根が出ないように密な繊維なので、水も出入りしにくくなっています。なので、手洗いや洗濯機で洗っても、しっかり中心部まで洗うのが難しくなります。
そのため、人間や鳥の皮膚片などたんぱく質が劣化した臭い、汗などの臭い、ダニや雑菌などの死骸から出るガスのニオイなどが、乾燥する間に内部に残ってしまい、臭い仕上がりになったと考えられます。
臭わない洗い方
自宅で洗うときは1回洗ってみて臭いがある場合、2回、3回と洗濯をすると臭いが取れやすくなります。ただし、羽毛枕はそもそも中までしっかり洗いにくいのと、洗う回数が増えるぶんだけフワフワ感が落ちていくので自己責任でお願いします。
費用はかかってしまいますが、クリーニング業者に出すのが手っ取り早いです。
枕を洗い快眠を手に入れよう
毎日使う枕や枕カバーでも、素材によって洗濯方法やお手入れのしかたはさまざまでした。知らずに洗濯してしまい、枕が使えなくなってしまった失敗をしている人もじつは多いです。枕って旅行にも持っていく人がいるくらい、愛着が湧きやすく合う、合わないがはっきりしているアイテムでもあります。せっかくの愛用の枕を末長く使いましょう。
初回公開日:2017年12月24日
記載されている内容は2017年12月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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