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【サイズ別】蛾の種類・色・毒・蝶との違い・日本|北海道

更新日:2020年08月28日

蛾の種類について、大きい小さいといった大きさや、白い黒いといった色での分類や、毒を持つ種類や大量発生する種類などについて解説。また、日本に生息する蛾の種類や、北海道に生息する固有種などについても解説し、不快なだけじゃない蛾の仲間の世界についても解説。

【サイズ別】蛾の種類・色・毒・蝶との違い・日本|北海道

同じように翅に鱗粉を持ち、鱗翅目という昆虫の仲間に分類される蛾と蝶ですが、日本に生息している蛾と蝶の場合、その違いにいくつか特徴があります。

まず触角ですが、蛾の仲間は先端へ行くにしたがって細くなっている形状であるのに対し、蝶の仲間は、先端部がマッチ棒のように膨らんでいる種類が多く見られます。なお、蛾の触角は、種類によって細い毛でおおわれていたり、羊歯の葉のような形になっているものなどがいます。

また、一部の種類を除き、蛾の活動時間が夜であるため、翅の色彩が地味であるのに対し、蝶は活動時間が日中なので翅の色彩が華やかなものが多くいます。

蛾は翅を屋根型にたたんで止まるのに対し、蝶の仲間は、「アゲハ」や「タテハ」の種類名が示すように、翅を立てて止まります。蛾は繭を作るのに対し、蝶は繭を作りません。

毒をもつ蛾の種類

ドクガ科の属する蛾の種類は、その名の示すとおり、毒をもつ蛾の種類になります。スギドクガや、チャドクガなどがその種類に入ります。

前述の、白い蛾の仲間の項であげられたモンシロドクガは、毒を持つ種類のひとつとして挙げられます。モンシロドクガは毛に毒が含まれており、その毛が風に乗り人間の肌に触れただけで、腫れなどの炎症を起こします。

また、マイマイガのように成虫期には毒を持っていなくても、幼虫期に毒を持っている種類などもいます。幼虫期を毛虫で過ごすその個体の毛に毒を持ち、死骸となった個体の毛が飛散して触れても炎症などを起こす場合もあります。

対策として、駆除する際は手袋や長袖を着用し、炎症やアレルギー反応を防ぎましょう。

日本にいる蛾の種類

世界で大きな蛾の仲間とされているヨナグニサンをはじめ、ヤママユやクスサンなどの大型の種類から、シャクトリガやドクガの仲間のように小型の種類まで、日本にはさまざまな大きさや種類の蛾が生息していますが、果たして何種類が生息しているのでしょうか。

日本に生息する鱗翅目(チョウ目)に分類される昆虫は、3500種類ほど知られており、その中でもチョウと呼ばれる種類は250種類に過ぎず、残りの3250種類ほどはすべて蛾に分類されます。また、世界的に見ても、蛾はチョウの20~30倍生息していると考えられていることから、鱗翅目の多くは蛾の仲間ということになります。

北海道

北海道に住む蛾の仲間は、クスサンやヒメヤママユ、オオミズアオといった他の地域にも生息している種類や、エゾシモフリスズメやエゾエグリシャチホコなどのように全国で見られるものの、北海道での発見が由来となる名前を持つ種類、中には北海道でしか見られないような固有種などもいます。

北海道固有種の中でも、コレクター憧れの蛾の種類にシベチャキリガという種類がいます。見た目はスギタニキリガに良く似ていますが、色合いはシベチャキリガの方が上品さがあり、気高く高貴な印象を受けます。湿地性の大型の蛾で、個体数が少ないという点と、北海道固有種という点が、の理由となっています。

大量発生する蛾の種類

日本において、大量発生する蛾の種類にマイマイガという種類がいます。このマイマイガは非常に大量発生する蛾で、大量発生している濃い茶色の蛾を見つけたら、ほぼ、このマイマイガと判断してよいでしょう。

このマイマイガは、大量発生するのは10年に一度と言われていますが、発生してからの数年間、そのまま発生し続けるという厄介な蛾でもあります。また、幼虫期(毛虫の頃)には毒を持っているので、自治体によっては、注意喚起を促す回覧などを回すこともあります。

殺虫剤の類も、あまり効果を期待できないようなので、手間にはなりますが、駆除する場合は、叩き潰すなどの方法が一番有効となります。

不快なだけではない、奥の深い蛾の仲間の世界

蛾の仲間というと、不快な昆虫の仲間と思われがちですが、不快と思い込んでいるのは、私たち人間の方なのかも知れません。

言わずと知れたカイコガは、作り出された繭から絹糸が紡がれ、衣類などに使用される益虫として利用されています。また、大型の蛾の種類であるヤママユの繭から採取される糸は「天蚕」と称され、その緑色の絹糸は、普通の絹よりも高級品として取引されます。

蛾の種類でありながら、昼間に活動し、蝶に負けないくらいの美しい翅を持つ、ミズジシロエダシャクガやニッコウアオモン、シンジュツバメガやサツマニシキガなどといった種類は標本としても鑑賞に耐えうる色彩を持っています。

もし、昆虫標本や昆虫図鑑などに接する機会があるようでしたら、あなたも不快なだけじゃない、蛾の仲間の世界を垣間見てみましょう。

初回公開日:2018年01月27日

記載されている内容は2018年01月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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