Search

検索したいワードを入力してください

【種類別】アジサイの育て方|冬/鉢/万華鏡/霧島の恵み

更新日:2020年08月28日

じめじめしたお天気が続き、気分までスッキリしない梅雨時期に咲く爽やかなあじさいは、まだ花の少ない3月から店頭に出回るの高い花種です。今回は母の日のプレゼントにものあじさいと、購入後の育て方のポイントについてご紹介します。

【種類別】アジサイの育て方|冬/鉢/万華鏡/霧島の恵み

種類別あじさいの育て方

梅雨時から初夏にかけて見ごろを迎える紫陽花(あじさい)は、日本に自生する「額あじさい」を原種とする落葉低木で、古くは万葉集にも読まれた花です。アジアと北アメリカに30種類、日本でも10種類が栽培され、各地で梅雨を彩る名物として親しまれています。丈夫で育て方も楽なものが多いのが特徴です。

私たちが一般に「あじさいの花」と呼んでいるの、雄しべと雌しべが退化した萼(がく)の部分で、「装飾花」とも呼ばれています。その中心部にある「両性花」には、目立ちませんが雄しべと雌しべがあり、こちらが花の本体です。

あじさいの名前の由来には諸説ありますが、藍色の花が集まった「あづさあい(集真藍)」が訛ったという説が有力です。「紫陽花」という当て字は、本来ライラックを意味する中国語でしたが、今ではこちらの方があじさいの名前として一般的になっています。今回は、そんなあじさいの育て方を種類別にご紹介します。

万華鏡

流通の時期がちょうど母の日に重なることから、さまざまな品種が見られるようになったあじさいですが、特に島根県の「アジサイ研究会」によって開発された「万華鏡」中心から広がるグラデーションがの品種です。5号鉢で8,000円ほどで販売されています。

「ジャパンフラワーセレクション2012~2013」の鉢物部門では、日本フラワーオブザイヤー2012(最優秀賞)を獲得した比較的新しい品種のあじさいで、色はピンクとブルーの2種類。八重咲きながら軽やかで可憐な印象ですが、母の日に合わせて促成栽培されているため繊細で、水切れしやすい傾向があります。

来年もきれいに咲かせる育て方のポイントは、花が枯れる前に剪定することです。具体的には、花の位置から2番目の芽が付いている節の手前です。切り過ぎてしまうと株が弱りますので注意しましょう。新しい品種は高価なので、育て方に注意して長く楽しみたいものです。

霧島の恵み

額あじさいの一種である「霧島の恵み」は開花時期が長いことで知られ、地域や育て方によっては10月まで楽しめる品種としてです。地植えで大株にしても美しく、新枝にも花を付けるので鉢植えにしてもバランスの良いあじさいです。

「額あじさい(ガクアジサイ)」とは、花房の中心に両性花が集まり、その周りを装飾花が額縁のように囲むことから付けられた呼び名で、すべてのあじさいの原種とされています。あじさい特有の大きな花弁が少ないことからやや寂しげな印象がありますが、落ち着きのある佇まいから近年はが高まっています。

育て方としては、土の表面が乾いてからたっぷりの水を与えるのが基本ですが、長く楽しむためには水やりを抑えすぎて花をからさない育て方を心がけましょう。もしも水不足で元気がなくなってしまったら、葉に霧吹きをしたり受け皿に水を溜めるなどして給水します。

フェアリーアイ

フェアリーアイは、2006年に日本フラワー・オブ・ザ・イヤーの最優秀賞を受賞した額咲き品種で、アンティークカラーに変化する「秋色あじさい」として有名です。装飾花が開花すると同時に両性花が隠れ、八重でボリュームたっぷりの装飾花が付きますが、花の色が控えめなので優しい印象です。

育て方のポイントは、他のあじさいと同じく水切れに弱いので、落葉するまで土が乾いたらたっぷりの水を与えます。真冬と真夏を除いて植え替えが可能ですので、鉢が小さくなって水切れを起こしやすくなったら大きめの鉢に植え替えます。

碧の瞳

中国原産の「碧の瞳(あおのひとみ)」は、椿のような丸みを帯びた葉と、ビーズのような蕾、花後に付く丸い実が特徴的なあじさいの近縁種で、装飾花がなく、両性花だけが集まったように咲きます。あじさいとは異なり常緑植物ですが、花の様子があじさいに似ていることから常緑あじさい・常山あじさいなどと呼ばれることもあります。

育て方は難しくありませんが、一般的なあじさいに比べて土の乾燥に弱いので半日陰に置くのが理想です。株が小さいうちは実を付けにくいので、花が終わったら早めに剪定しましょう。

シュガーホワイト

「シュガーホワイト」は、オランダ育ちの西洋あじさいで、両性花がなく装飾花が手毬状に咲く美しい花姿が特徴です。花自体は一重咲きですが、一般的なあじさいのように装飾花が開き切ってしまわず、花弁の先がレースのように切れ込んでいるためフリルのようにゴージャスに見えます。

土の性質によって色が左右されず、花が大きいので枝が垂れ下がることがあります。折れる心配はありませんので育て方は難しくありませんが、花色が真っ白なので痛むと黄色に変色してしまいます。直射日光も避けましょう。季節がすすむと、純白だった装飾花は緑色に変わります。

育て方のポイントは剪定です。色が変わり始めてからでは遅いので、来年もきれいに咲かせるためには7月に剪定を済ませておきたいところです。

チボリ

鮮やかな色合いの装飾花に白いラインのコントラストが鮮やかな「チボリ」は、「チボリブルー(むらさき)」や「チボリレッド(ピンク)」など、品種独特の色味が特徴です。多くのあじさいよりもやや小ぶりの花付きなので、鉢植えの育て方に向いていますが、寒冷地を除いて地植えの育て方も可能です。

また、一般的なあじさいに比べてやや寒さに弱い面があるので、冬場の管理に注意することも育て方のポイントです。あじさいは土の酸度によって色が変わります。酸性に傾くほど青色が出やすく、アルカリ性ならピンク色のはなが咲きます。購入時の花色を維持したい場合は、育て方のほかに土の酸度にも気を配る必要があります。

マジカルコーラル

次のページ:あじさいの冬の育て方

初回公開日:2018年01月09日

記載されている内容は2018年01月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

Related