セーラー服の襟の意味と理由・襟の由来と作り方|ライン/色
更新日:2020年02月13日
セーラー服の襟の意味
セーラー服を着たことある人は結構いるでしょう。日本ではセーラー服を制服に起用することが多く、幼稚園の時や、女性なら中高生の時に着ていたと人は多いと思われます。ご存知のとおり、セーラー服は軍服であり、後にヴィクトリア女王が子供や女性のファッションとして確立しました。
セーラー服の大きな特徴と言えばあの襟です。フロント部分はV字となっており、後ろは背中を覆うような四角い襟があります。この大きな襟には役割もありますし、名前もあります。
襟の名前
セーラー服のセーラーとは「Salor」と書き、水夫や水兵さんの事です。英国海軍の制服というのはご存知のとおりです。起源は下級船員の乗船服、甲板衣として登場しました。19世紀に確立したともいわれていますが、原形となったのセーラー服は1600年代には登場していると言われています。
さて、セーラー服の襟の名前は、現在はセーラーカラーと言われています。カラーは襟の事なので、そのままです。そして、日本ではセーラー服の襟を「ジョンベラ」と呼んでいた時期がありました。これはイギリス人を意味する「John Bull」が由来という説と、「junper」が訛った説があります。
セーラー服の呼び方自体は軍服として初めは、「水火夫服」と言われ、水火夫とは水夫のことで、後に「フロック」と呼ばれるようになりました。フロックとは礼服という意味があります。
襟の役割
セーラー服の大きな特徴である、大きな襟には役割があります。元々は甲板服と言われているだけあって、甲板上で大きな風が吹いたときに襟を立てて集音の手助けとしたりするという説がありますが、定かではありません。
そして、もう一つの説はセーラー服が起用された当時の船乗りのヘアスタイルは長髪が基本で、その髪を束ねポマードといった整髪剤で固めるのが主流でした(タール漬けの豚の尻尾)。しかし、海上では洗髪や洗濯ができないため、上着が汚れないようにするため襟が大きくなったという説があります。
しかし、セーラー服の発祥国の英国はこの長髪説は否定しています。なぜなら、豚と尻尾と呼ばれるヘアスタイルは1815年以降に急速に廃れ、記録に残っているのは1827年が最後で、大きな襟が登場したのは1830年以降で、そのため時期が合わないとしています。他にも海に落ちたとき襟を掴んで救助するためという説もあります。
セーター服の襟がある理由・役割
セーラー服は軍服であるため、動きやすくできています。そして、襟にもその軍服時代の名残が残っています。ここではその襟について説明します。
ライン
制服のセーラー服の襟にはラインがあります。大体、スカーフと同じ色のラインがあり、大体3本のラインが多いでしょう。これは、英国軍が3本線だったためというのが有力だといわれています。
世界各国の水兵の軍服がセーラー服を起用しているので、襟のラインといった細かいところに工夫を凝らすことで、各国の個性をだしたことが始まりと言われています。ちなみに米軍は星のマークが襟にあります。
色
学生服のセーラー服には服と襟が同色のものがあったり、違った色のものがあります。各国の軍服にもそのような傾向がありますが、襟と服の色が違うセーラー服の襟の場合、青色の襟が圧倒的に多いと思われます。(しかし例外もあり、ポパイは黒いジャケットに赤い襟です)
最初にセーラー服を軍服とした英国海軍のセーラー服の襟は、濃紺色をしています。この色はインド藍によるもので、ヴィクトリア朝時代の英国植民地だったインドから得た当時は貴重な染料でした。この藍色(インディコ・ブルー)は海軍のセーラー服に採用されたために、ネイビー・ブルーと言われるようになりました。
よって、このような背景から、セーラー服の襟が青系が多いのだと思われます。
セーター服の襟の由来
英国軍がセーラー服を起用する以前は、船員たちは全員ばらばらの服装で、各々の艦の艦長が自身の好みの制服を船員たちに着せていました。しかし、費用がかかるため人目に付く艦長艇の船員のみに揃える場合があったといわれています。
セーラー服を起用する前の時期、1808年の水兵を描いたエッチングには、ナポレオンジャケットのような青いジャケットに、首にネッカチーフ。そして白いパンツ姿というのが典型的な水兵の服装だといわれています。
襟が特徴的なセーラー服のデザインの始まりとなったのは、エドワード7世が着た服と言われています。
子供服がセーラー服の起源
初回公開日:2018年03月08日
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