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刀の手入れ方法・手入れに必要な道具・手入れの頻度

更新日:2020年08月28日

日本刀の凛とした美しさには心を打たれますが、あの美しさを保つ手入れの方法はどのようなものでしょう。日本刀の手入れに必要な道具やその使い方、入手法、手入れの頻度や保管するときの注意点などを日本刀に関連した事項を含めて紹介しましょう。

刀の手入れ方法・手入れに必要な道具・手入れの頻度

刀の手入れの頻度は?

刀の手入れの頻度は、その保管・保存方法の良否や刀の古さ・新しさにもよっても異なります。新作刀や研ぎ上げた直後の刀は錆びやすいので、半年ぐらいの間は特に注意が必要です。ひと月に最低一度、できれば10日に一度は手入れすることが望ましいでしょう。

その他のもの、古い研ぎの刀は、そう簡単には錆びないものですが、最低でも春秋の2回ほどの手入れは必要でしょう。

手入れ不足や手入れ不良で、刀が万一錆びてしまった場合は、素人では修復できず、専門の研師のお世話になることになるので、適切な頻度で手入れをするようにしましょう。

刀の保管方法で注意すること

刀は手入れも重要なことですが、保管・保存には、錆びさせないこと、疵(きず)などをつけないようにすることです。そのためには次のようなことに注意する必要があります。

■定期的な手入れ:手入れの頻度のところでも説明しましたが、半年に一度、あるいは月に一度などの手入れが欠かせません。手入れは刀と向き合って、愛情をこめてていねいに行ないましょう。

■鞘にも気を配る:刀身が鞘に接触する「鞘当たり」という症状で錆びることがあります。また、古い鞘の場合は、鞘の内部に錆や汚れが残っていて、そこから刀身に錆が発生することもあります。鞘師(さやし)に相談して直すか、新調する必要があるでしょう。

■白鞘に入れて保管:拵(こしらえ)という外出用の装具で保管するのではなく、普段は白い鞘、白鞘に入れて保管するのが理想です。白鞘で錆が出た場合は、直ちに割って中をきれいにすることが出来ます。もちろん、ご飯粒を練った糊などで簡単に付け直すことができます。

■湿度の低いところに:保管は湿気の少ない場所で横にして置くのが良いでしょう。刀箱や布の袋に乾燥剤を入れて桐箪笥の上段に保管すれば理想的でしょう。

日本刀の価値、価格は

有名な名刀正宗など、国宝級のものは数千万円から億がつく価格のものもあります。鑑定書などがあるものは、数十万円から300万円ぐらいが相場のようです。

日本刀の価格は、時世や種類に応じて変動がありますが、基本的に次のような点を鑑定して査定されます。

・作者・時代・製作地など
・サイズ(大刀、脇差などの種別)
・細工や拵えの有無
・状態:肉眼で発見出来ない傷やヒビ、波紋の出方や錆の有無など

鑑定書の類では、日本美術刀剣保存協会が発行している保存刀剣、特別保存刀剣、重要刀剣、特別重要刀剣というランクがあります。このランクで言えば特別重要刀剣が一番価値があって、価格も高くなるものです。

ネットなどのオークションで取り扱われるものは10万円前後~20万円ぐらいのものがほとんどのようです。手の届かない価格ではないですし、部屋に日本刀がある世界というのも経験してみたい気もしますね。

日本刀の魅力で心も清々しく

日本刀には、武士の魂がこもった独特の魅力や文化が秘められています。一切の無駄を省いた機能美に心ひかれる人も多いでしょう。本来は武器なのですが、日本刀と向き合うと研ぎ澄まされたその美しさ、魅力にひきつけられてしまいます。

日常のなかで刀を観賞できることはあまりありませんが、博物館や資料館、神社などで文化財としての日本刀に対峙するときに感じる心の清々しさを忘れないようにしたいものです。古代から日本の刀剣文化をはぐくんできた歴史のなかの先人たちにも感謝をささげましょう。

初回公開日:2017年09月25日

記載されている内容は2017年09月25日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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