ウォーターサーバーの水は雑菌が繁殖しやすいって本当?|衛生面の問題と対策法
更新日:2020年08月28日
ウォーターサーバーって便利ですね
冷たい水もお湯も、水素水まで
ウォーターサーバーは冷たい水やお湯が手軽に利用できて便利ですね。最近は水素水もできる装置も増えてきました。オフィスや店舗、一般家庭まで広く普及してきています。
ウォーターサーバーの始まりは1910年代のアメリカと言われています。思ったより歴史がある装置ですね。日本に入ってきたのは1980年代ですが、急速に広まったのは2011年の東日本大震災の時からです。放射性物質による飲料水への懸念から、安全な水ということでウォーターサーバーの需要が増えたということです。
安全な飲料水という特長で愛用されているウォーターサーバーですが、最近は雑菌の混入など衛生面での問題が指摘されていて、使用法の注意喚起や機種選定のポイントとして重要になってきています。
機種や方式もいろいろ、選ぶのが大変
現在、ウォーターサーバーを扱っている会社は約20社ほどあります。提供される水の種類やサーバー本体のレンタル料、使い捨ての容器なのか回収式なのかなど、方式はいろいろです。衛生面では、雑菌の繁殖を防ぐ自動クリーニング機構の有無やメンテナンスの頻度などの違いがどこを選ぶかのポイントになるでしょう。
ウォーターサーバーの水、供給水の水質は?
清涼飲料水には水質基準が
ウォーターサーバーに提供される水は主に水道水をRO処理したRO水、あるいは各地の有名な天然水で清涼飲料水のカテゴリーになります。RO水は、水道水などの原水に圧力をかけて逆浸透膜(RO)に通して不純物を除いたものです。砂漠などで海水などから真水を造る技術と同じで、もともとが水道水ですから水質的には問題ありません。
天然水の水質基準には、食品衛生法の「清涼飲料水の規格基準」が適用されます。一般細菌や大腸菌群の他、カドミウムや鉛などの金属成分、pH値や味、臭気など、全26項目の基準が定められています。
もちろん家庭などに提供されるサーバー水はこれらの基準を合格したものなのですが、衛生面で問題となる雑菌などに汚染されるのは、サーバーの内部などで、装置を使っているうちに雑菌が繁殖するものです。
サーバー自体の製造基準は?
ウォーターサーバーの内部に使用されている配管や部品などに特別な基準はないようです。製造方法やメンテナンス方法についても明確な法的規制はないのですが、日本宅配水&サーバー協会がウォーターサーバーに関わる管理運営基準の指針(ウォーターサーバーガイドライン)を次の通り定めています。
構造要件の指針としては、外気との接触を避ける、外気が装置内へ侵入する部分にはフィルターを設けるなど、外気の遮断を重要視しています。外気中にはさまざまな雑菌が存在しているので、サーバー内部に侵入すると増殖して衛生面での問題がでてきます。
また、製造やメンテナンスの現場は食品や医療機器などの現場と同様の識別や記録、衛生管理などの徹底を定めています。
ウォーターサーバーの内部で雑菌は繁殖する
ウォーターサーバーの雑菌、検証結果
初回公開日:2017年08月30日
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