ズボンのアイロンのかけ方やコツ|折り目/裾/おしり・注意点
更新日:2020年03月08日
ズボンのアイロンのかけ方やコツ
ズボンのアイロンがけは、安易に考えがちですが、正しくアイロンがけしないと、後で後悔することになります。では後悔しない、基本的なアイロンのかけ方やコツを詳しくご紹介します。
ズボン用アイロン台は一台は欲しいアイテム
写真の様なアイロン台が一台あれば、ズボンのアイロン掛けや、Yシャツのアイロンがけにも便利です。楽天に1,598円(送料別)という販売情報がありますが、それ程高価ではないので一台あると重宝するでしょう。
ズボンのアイロン掛けには必ず当て布を使いましょう
ズボンにアイロンを掛ける場合は、必ず当て布を使用しましょう。当て布を使用しないでアイロンをかけた場合、生地を傷つけてしまいますから、必ず当て布の使用は忘れないようにしましょう。
ズボンの折り目・ラインを正しくアイロン掛けするコツは?
ズボンは正しいラインで、キチンと折り目が付いていてこそ、見た目も穿き心地も良くなります。正しい折り目と、ラインの決め方のコツを知っておく事は、気に入ったズボンをなるべくベストの状態で長持ちさせるためには、かなり重用な知識です。
洗濯などで折り目がすっかり消えた場合は、まず正しいラインを見つけます。正しいラインは、股下から裾までの縫い目をピッチリ合わせた時に出るラインです。この時折り目が少しでもズレルと、正しいラインを見つけることはできません。
ラインがずれていると、穿いた時にしっくりしませんし、見た目も良くありません。ですからライン出しは丁寧に折り目をあわせ、真っ直ぐにラインが出せるように作業しましょう。
もし少しでも折り目が残っている場合は、残っている折り目に沿ってアイロンをかけますが、この時折り目がズレないように気をつけることが大事です。残っている折り目と新しい折り目がズレていると、穿き心地はもちろんですが、見た目も良くありません。
正しい折り目のラインを見つけたら、一度軽く押しつけるようにアイロンを掛け、ライン出しができたら、今度は強めにアイロンを押しあてます。この時アイロンを擦るように当てないことです。生地を擦ると傷めますし、テカリの要因にもなります。
ズボンの裾を綺麗にアイロン掛けするコツ
ズボンのアイロン掛けには、実はちゃんと順序があります。正しい順序は、腰⇒膝⇒裾⇒折り目⇒全体となっています。これはプロ(洗濯屋さん)が守っている基本です。まず最初にファスナーを外します。それからアイロン台にズボンをはめ込んで、腰部分をキッチリアイロンがけします。次にズボンをひっくり返して、膝部分のシワを伸ばしておきます。この作業で、出ていた膝を補正することができます。
次に裾のアイロン掛けに入ります。ズボンの裾は、ともするとアイロンがけも雑になりがちですが、裾がきちっと折り目正しくアイロンが掛かっている事はとても大事です。また裾にアイロンをかける時は、内側から掛けるようにしましょう。
ズボンの裾には、ダブルとシングルがありますが、シングルの場合は、折り目と折り目をキッチリ合わせて、内側の上から抑えるようにアイロンを当てます。この時サイドの縫い目に沿って縦に一度アイロンを押し当てます。次に裾全体にアイロンを当てます。ズボンの裾にアイロンをかける場合は、アイロンは滑らせるのではなく、押し当てる感じでやるのがコツです。
次にダブルの場合の裾のアイロン掛けですが、まずはダブルになっている部分を、一度シングルの形にします。この時ホックに注意しながら、しっかり裾に折り目をつけます。次にダブルの形に戻して、シングルの時と同じ要領でアイロンをかけます。
ズボンのおしりの部分のアイロンのかけ方
ズボンのおしりの部分(股上)は、ズボンをアイロン台にはめて、片方ずつ広げてアイロンをかけましょう。この時腰のセンター部分に、折り目がキッチリ通っている事が大事です。ジャケットを羽織れば見えない部分ですが、手を抜かずに仕上げましょう。
ズボンの股下のアイロン掛けのコツ
ズボンの股下のアイロン掛けのコツは、片方ずつアイロン台にはめて、股下のシワをしっかり伸ばすことが大事です。外側だけでなく、内側の股下のシワもしっかり伸ばしておかないと、折り目をつける時にシワを作る原因になります。
シワを伸ばす場合は、当て布の上からスチームを効かせながら、少しずつ滑らせる感じでシワを伸ばします。余り強くこすらない注意も必要です。
ズボンのアイロン掛けに霧吹きを使用するのは?
ズボンにアイロンをかける場合、スチームアイロンがない時は霧吹きを使います。ズボンに限らず、アイロン掛けには湿気が必要だからです。蒸気(湿気)をシワの中に沁みらせることで、しっかりとシワを伸ばすことができるようになります。
ズボンのアイロンがけでの注意点
ズボンにアイロンをかける時には、幾つか気をつけなくてはならない注意点があります。注意点をしっかり守れば、気に入ったズボンを、良い状態で保存管理ができます。以下に幾つか注意点をご紹介しましょう。
テカリや白くならない為の注意点
ズボンにアイロンをかける場合、何度か繰り返しているうちにテカったり、白っぽくなったりすることがありますが、この原因は2つあります。一つは直がけです。ズボンにアイロンをかける時は必ず当て布を使いましょう。
テカリの原因の2つ目は、擦りがけです。テカリの原因は、繊維がねてしまうために起るといわれますから、股上や股下のシワ伸ばし以外は、なるべく上から押し付けるようにアイロンを当てましょう。
アイロンの温度はズボンの材質に合わせて調整しましょう
ズボンのアイロンがけで注意しなくてはならない点は、材質に合わせて温度調節をすることです。温度調節を間違うと、繊維質を傷めたり、上手に仕上げることができないからです。
またアイロンにはスチームアイロンと、ドライアイロンの2種がありますから、材質によって使い分けも必要です。ズボンには必ず洗濯表示が付いていますから、温度調節と一緒に、表示に従ってスチームアイロンかドライアイロンかを決めましょう。
新洗濯表示記号を確認しましょう
ズボンにアイロンをかける時に、第一に確認しておく事は、洗濯表示です。洗濯表示にはアイロンがけの時の温度や、クリーニングの仕方など色々の設定事項が記されていますから、必ず確認しましょう。
最近洗濯記号が一部改正されましたので、ズボンについている洗濯表示タグは、アイロンがけの前に必ず確認しておきましょう。
スチームアイロンに適した材質と温度
スチームアイロンを使う目的は、シワ伸ばしと折り目やズボンのライン出しです。アイロンの温度は一般的に80度~210度といわれていますが、材質によって調節する必要があります。低温でアイロンがけする材質は、アクリル、アセテートやポリウレタンです。温度は80度~120度位が適温です。
スチームアイロンで中温が適温の材質は、ウールや絹とレーヨンやナイロン、キュプラとポリエステルなどで、適温は140度~160度です。スチームアイロンで高温が適温の材質は、綿や麻などの材質で、温度は180度~210度くらいです。
ドライアイロンでズボンのアイロンがけをする時の注意点
ドライアイロンとは、スチームを出さないアイロンのことです。ズボンにアイロンをかける場合、スチームアイロンがない場合は、霧吹きを使います。この時にも必ず当て布は使いましょう。
温度もスチームアイロンの時と同じように麻や木綿は180度~210度、ウールやレーヨンは140度~160度、アクリルなどは80度~120度を守ってアイロンがけするようにしましょう。
ズボンにアイロンをかける頻度は?
ズボンのアイロンがけの頻度は、一着のズボンの使用頻度でも変わりますが、営業などの職業の人は、スーツを何着か着まわしながら、アイロンがけはその都度しているケースが多いです。
同じズボンを何回もアイロンがけすると、テカってきたり生地も痛むので、アイロンがけは半月に一度か月に一度位にして、毎日の手入れはズボン用のハンガーに、シワにならないように、折り目を消さないように工夫しながら、こまめに吊るすのもお勧めです。
アイロンを使ったズボンの裾上げのやり方は?
ズボンの裾上げは、購入時にサービスでしてくれる所もありますが、バーゲンなどで購入した場合、自分でやらなくてはならない時は、市販の粘着テープが便利です。
粘着テープの使い方
粘着テープで裾上げをする場合は、まず始めにズボンの色に合った粘着テープを購入します。購入した粘着テープとハサミと水と、アイロンとアイロン台と当て布を用意したら、実際に次の手順でアイロンをかけていきます。
初めにズボンの丈を決め、裏返しにして裾にアイロンをかけます。裾上げする部分に粘着テープを当てながら、必要な分のテープの長さを決めます。この時2㎝位はプラスしてカットします。
次にテープにしっかり水分を含ませ、水分が沁み込んだら軽く絞ります。このテープを裾上げしたい部分に置きますが、この時接着剤の付いている方を必ず下にします。表裏を間違うとテープを無駄にしてしまいますので気をつけましょう。
次にテープの上に当て布を置いてドライアイロンをかけますが、温度は140℃~160℃に設定します。アイロンは滑らせずに、10秒から20秒くらい、上からしっかり押しつけるようにアイロンがけします。
ズボンのアイロンがけもちょっとの手間暇で楽しい作業に!
ビシッと決まったズボンのライン、見た目もいいですが、自分自身も心地良いはずです。毎回毎回クリーニングに出すのは、経済的にも負担が掛かります。アイロンがけの正しい知識があれば、ちょっとの手間暇でズボンのお手入れも楽しくなるでしょう。
初回公開日:2017年12月02日
記載されている内容は2017年12月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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