雑草の種類と特徴|水田/庭/田んぼ/つる性/見分け方
更新日:2020年08月28日
ガーデニングを趣味にしている方にとって雑草は面倒な存在です。Webでも雑草対策についてのサイトがたくさん見受けられます。駐車場の雑草対策にマットを敷いたり、砂利を引き詰めたりします。また畑に生えると作物の栄養分を横取りする厄介な存在です。
でも、とても身近なその雑草は野生のハーブだったりします。草刈りをする前に、少しだけ雑草のことを調べてみませんか。
なお、薬物散布の可能性がある公園や駐車場に生えている雑草は飼料や食用にできませんので注意が必要です。
ハコベ
ハコベ(繁縷)は、田畑やあぜ道などに生えている、ナデシコ科の雑草です。ユーラシア原産の外来種、別名をハコベラといい、春の七草のひとつです。多年草で背丈は10~20cmになり、花は2月~8月に咲きます。小さく丸い葉でインコなどの小さな鳥が好きな雑草です。
ホトケノザ
ホトケノザ(仏の座)は、畑や道端などに生えています。シソ科でシソに似た小さな唇型の花を3月から6月に咲かせます。高さは10~30cm、別名サンガイグサ(三階草)なのは、茎が段々に付くことからです。春の七草のひとつです。
アザミ
アザミ(薊)は、空き地や草原・土手など日当たりのいい場所で生えて、花は春から秋に咲きます。葉の先端に刺がありますが、切り花用に栽培されている寺岡アザミという種類もあります。
夏から秋に採った根を干して漢方薬として利用されているなど、アザミの種類のほとんどは芽と葉、根が食用になります。アザミは、スコットランドの国花で国歌にも歌われています。ノアザミ・ノハラアザミ・オニアザミなど、日本に生えているキク科アザミ属は150種類もあります。
ドクダミ
ドクダミ(毒痛み)はドクダミ科で、日陰で湿った所を好む野山や空き地に生える雑草です。6月から7月に花を咲かせますが、白く開いているのが本当の花ではなく、その中央にある黄色い土筆の頭のようなものが小さな花の集合です。八重咲のヤエドクダミや葉に赤や班の入ったゴシキドクダミなど、栽培されている種類もあります。
特有の匂いと薬効成分があり、乾燥したものをお風呂に入れたり、葉を体に当てたり、煎じて飲んだり(どくだみ茶)して漢方薬(十薬)として利用されています。
セイヨウタンポポ
セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)はキク科でヨーロッパ原産の外来種です。高さは10~30㎝、花は直径3~5cmになり、道端や空き地に生えています。元々は食用や飼料用として用いられていましたが、その後、繁殖力の強さを武器に在来種タンポポの領土を侵入しつつ広がりました。
タンポポはハーブの扱いで葉をサラダに、根を焙煎してコーヒーにして利用されています。タンポポコーヒー(タンポポ茶)はカフェインが取れない人向けに販売されています。
エノコログサ
エノコログサ(狗の尾の草)は犬ころの草と呼ばれていましたが、今はなぜか通称ネコジャラシと言います。イネ科で日当たりのいい庭や荒れ地に生えます。昔は雑穀として食用にされていたこともありますが、脱穀が必要な種類です。
ツワブキ
ツワブキ(艶蕗)は、キク科の常緑多年草です。岸の岩場や崖に生え、葉はツヤがあり丸く直径20㎝ほどで、若葉は食用になります。小菊に似た花は秋から冬に咲きます。
セイタカアワダチソウ
セイタカアワダチソウ(背高泡立草)は、北米原産の帰化植物です。蜜を持つため養蜂業者が持ち込んだといわれています。花粉は蜂などの虫が運ぶ種類なので風で花粉を運ぶことはなく、花粉症の原因になるというのはウソということになります。
川原や空き地など好む条件がススキと同じため、旺盛な繁殖力でススキの生える場所に侵入しています。毎年秋の野原では、セイタカアワダチソウとススキの勢力争いが繰り広げられています。
初回公開日:2017年12月21日
記載されている内容は2017年12月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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