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正月花・羽子板など正月飾りはいつまで飾る?

更新日:2020年08月28日

今回のテーマは「正月飾りはいつまで飾るか?」です。毎年何気なく飾っている正月飾りですが、その由来や歴史には面白いエピソードも隠れていました。正月飾りをいくつかピックアップして由来を紐解きながら、各地域の正月飾りの飾る期間についてご紹介します。

正月花・羽子板など正月飾りはいつまで飾る?

鏡餅をいつまで飾るかについては松の内後となります。昔の正月(旧正月)は1月1日から15日、鏡開きは1月20日でした。ところが、徳川家光が4月20日に亡くなったため、現在の関東圏内で20日が忌日として扱われてしまいました。

このような歴史的な背景により、関東が鏡餅をいつまで飾るかの日程が変更されてしまいました。現在、関東はいつまで飾るかというと、1月11日まで飾ってこの日に鏡開きをします。北海道はいつまで飾るかというと、関東と同じ日を鏡開きとしています。

関西圏内はいつまで鏡餅を飾るのか?

一方で、徳川幕府の影響を受けなかった関西圏内はいつまでかというと、元々の1月20日であったり、いつまで飾るのかの正しい日程が伝わらず1月15日とばらつきがあります。京都が一番独特で、いつまで鏡餅を飾るのかというと、1月4日を鏡開きの日としています。

九州はいつまで鏡餅を飾るのか?

九州はいつまで鏡餅を飾るかというと、関東圏内や北海道と同じ、1月11日までとしています。関西圏内は別の日程が多いのに、南にある九州は同じ日程というところも徳川幕府の影響範囲が違うというところが垣間見られて面白い点です。

鏡餅にどういう意味があるのか?

毎年、年末から年明けにかけてよく見かける鏡餅ですが、鏡餅について改めて考えると、どういう意味があるのか気になることがあります。例えば、なぜ丸いのかとか、なぜ2つ重なっているのかなど、細かい点で気になることが多々あります。

ここからは鏡餅をさらに掘り下げてみていきます。

鏡餅を飾る意味は?

鏡餅は、豊作の神である歳神様への奉納の意味があります。鏡餅を乗せている台は三宝といいます。三宝は三方向に穴が空いているためこの名称がついています。四方という4箇所に穴があるものもありますが、三方から三宝の受け逃さないという意味があり神道では三宝が多く使われています。

三宝の上には四方紅(しほうべに)という白地に赤い縁取りをした紙を敷き、その上に裏白(うらじろ)という葉を置きます。その上にさらに御幣(ごへい)という紅白で互い違いに折られている紙を垂れ下げ、その上に鏡餅を置きます。鏡餅の上には橙(だいだい)を置き、背面には扇を添えて完成です。中には、橙の上に伊勢海老、干し柿、水引など添えるのもあります。

鏡餅はなぜ丸いのか?

鏡餅が丸い餅の意味が気になるところです。実はこの丸い形は、昔の日本で使われていた銅鏡が丸い形をしていたからです。銅鏡は、日本の歴代天皇が継承してきた三種の神器(鏡・玉・剣)の1つです。

この三種の神器は儒学伝来後に三徳を表す解釈が出てきました。鏡は「知」、勾玉は「仁(思いやり)」、剣は「勇」という意味が込められ、この鏡餅となっている鏡は「知性」の意味も含まれています。また、一説では心臓の形を表しているとも言われています。

鏡餅はなぜ2つ重ねているのか?

一般的に市場で出回っている鏡餅は2つ重なっています。なぜ、2つ重ねているのかちょっと気になりませんか。鏡餅は大きめの丸い餅の上に小さい丸い餅を重ね、最後にみかんを乗せています。

2つの丸い餅は、月(陰)と太陽(陽)を表していると言われています。中国の考え方から始まったもので、この世のものは陰と陽のバランスで成り立つという考え方です。風水でもよく言われますが、月(陰)は女性、太陽(陽)は男性の象徴であると言われています。総して、バランスよく陰と陽が重なるため、夫婦や家族円満の意味もあります。

鏡餅の飾りの意味とは?

鏡餅には飾りがついていることがありますが、言葉遊びのようなものが多く見受けられます。例えば、橙(みかん)ですが、木からなかなか落ちずに育つ理由から「代々(橙)大きくなって落ちない」という「代々」と「橙(だいだい)」をかけて縁起物として扱っています。

昆布は「よろこぶ(昆布)」、串柿は「嘉来(かき)」という語呂合わせで、喜い(嘉(よし)ことがやってくる(来)という意味を込めています。

現代の鏡餅の変化とは?

現在の住居環境により、鏡餅への考え方が時代とともに変わっています。昔は木造で風通しがよかったのですが、現在は気密性が高いマンションが多いため、カビが生える確率が高くなっています。

そのため、最近の鏡餅は真空パックに入れて販売しているものが多くなってきました。また、鏡開きの際、包丁で切らなくてはいけないのが面倒だという声が多々あり、鏡餅のパックの中に小さい丸餅が入っているものもあります。また、最近では「丸餅にこだわらなくてもいいのでは?」ということで角餅がパックに入っていることもあります。

鏡開きとは何か

歳神様を迎え、鏡餅に歳神様の魂が宿ると言われ、家族の1年の無病息災を祈る意味があります。元々武家の行事で始まった鏡開きですが、鏡開きという言葉に使われている「開く」には意味があります。一般的には、松の内まで飾ります。

縁起物である鏡餅に対して刃物で切るは切腹を連想させ、代わりに木槌で割ればば「割る」という言葉は縁起が悪いとなりました。そこで、広い意味を持たせるため「開く」という言葉を使っています。祝い事で樽酒の蓋を割ることも鏡開きというので、これも縁起物を意識した言葉の使い方です。

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初回公開日:2017年12月26日

記載されている内容は2017年12月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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