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無水エタノールとは|成分/価格/用途別使い方/販売店/保管方法

更新日:2020年08月28日

無水エタノール、ご存知ですか?これが1本あれば、掃除用洗剤から虫除けスプレー、化粧水など、私たちが日常生活で使うさまざまなものが自宅で簡単に作れちゃう優れものです。無水エタノールを使って、清潔で安全なエコライフ、始めてみませんか?

無水エタノールとは|成分/価格/用途別使い方/販売店/保管方法

要するに、無水エタノールから消毒用エタノールを作るということです。冒頭で「無水エタノールそのままでは殺菌・消毒効果はほとんどない」と書きましたが、それはなぜかというと、そのままだと揮発性が高すぎて、殺菌・消毒の効果を発揮する前に蒸発してしまうからなのだそうです。なので、ほかの成分と混ぜ合わせて適切な濃度にすれば、その能力は格段にアップします。

「最初から消毒用エタノールを買えばいいじゃないか」というツッコミは一度脇に置いてください。

無水エタノールから消毒用エタノールを作る

消毒用エタノールはエタノール成分が80パーセント含まれるもの、ということなので、無水エタノールと水道水を4:1の割合で混ぜ合わせます。より清潔さを求めるなら、精製水を使用してください。

ちなみに、精製水もドラッグストアやホームセンターで購入できます。すべてのお店がそうではないですが、大抵は消毒薬コーナーかコンタクトレンズ用品のコーナーに置いてあります。

80パーセントに希釈した無水エタノールをスプレーボトルに入れて、消毒したいものに吹きかけてください。家具・カーペット・カーテン・ベッド、さまざまな場所に使えます。

前述したとおり、エタノールはすぐに蒸発する・後に成分が残らないので、乾いてさえしまえば安心・安全。だから口に入れる食器にも使えます。市販の消毒用エタノールは、メタノールやイソプロパノールなどの毒性のある成分が含まれていますので、それより無水エタノールから消毒用を作った方が安全ですし経済的なのでです。

消毒用エタノールはウィルスにも効く

なんと、エタノールは菌だけではなく、ウィルスも不活性化してくれます。死滅まではできませんが、エタノールによりウィルスの感染能力がほぼゼロになりますので、死ぬのと同義です。

ちなみに最近まで、エタノールによる消毒はインフルエンザウィルスや食中毒のウィルスには効くが、ノロウィルスには効果がない、ノロに効くのは熱湯か塩素系漂白剤のみ、とされてきました。

しかし、近年の研究によって、エタノールがノロウィルスにも有効だということがわかってきました。厚生省のガイドラインからも「エタノールはあまり効果がありません」の文言が削除されました。

ノロウィルス対策としては、水で手を洗ったあと、きちんと乾燥させてから消毒用エタノールを手に擦り込みます。そうすることで、手洗いの効果が非常に高くなります。

また、便座の消毒としても、エタノールの二度拭き(消毒用エタノールを染み込ませた布で一度拭いて、15秒ほど置いてからもう一度拭く)が有効だとされています。感染経路になりやすいドアノブの消毒なんかにも使えます。

無水エタノールで感染予防

日頃からエタノールで殺菌・消毒して身の回りを清潔に保てると、ウィルス感染の危険がどんどん低くなります。インフルエンザもノロウィルスも定期的に流行するので、エタノールで予防するに越したことはないでしょう。日常的に使うなら、無水エタノールから消毒用を作った方がコスパがいいといえます。

カビ対策に

カビ対策にも無水エタノールが活躍します。まずは水で濡らして固く絞ったきれいな雑巾でカビを拭き取ります。無水エタノールを精製水で80パーセントに希釈して、スプレーボトルに入れて、カビを拭き取ったあとに吹きかけます。それだけで、エタノールがカビの根っこまで分解してくれます。

もし、黒い汚れが残ってしまったら、漂白用洗剤などでこすって落としましょう。その後に無水エタノールスプレーを吹きかければOK。

また、カビの生えそうなところにあらかじめスプレーしておけば、予防にもなります。梅雨時期に入る前に、気になるところにさっとスプレー、梅雨に入ってからも気になるところにさっとスプレーすれば、カビに悩まされることなく秋を迎えられます。

掃除用・消毒用と同じ濃度なので、無水エタノールを精製水で80パーセントに薄めたものを1本用意しておけば、掃除にも消毒にもウィルス除去にもカビ予防にも、家じゅうどこでも使えます。こんなに万能な液体、ほかにはありません。

ただし、薄めているとはいえエタノール成分は強いので、換気だけは忘れないようにしてください。

無水エタノールで消臭スプレーを作る

たとえば焼肉に行ったあと、洋服を消臭したい。汗をかいたけれど水洗いのできない洋服を消臭したい。しかし衣服用の消臭スプレーが切れてしまったとき。そんな時にも無水エタノールが活躍します。

材料は無水エタノールと水、そして重曹です。まずは重曹水を作ります。水250mlに対し重曹を大さじ1杯(15グラム)入れてよく混ぜ合わせます。そこに無水エタノールを30ml入れて、よく振って混ぜます。無水エタノールと水の割合としては1:9になります。

無水エタノールと水のみを同じ割合で混ぜたものでも消臭効果はありますが、重曹を入れた方がより高い効果が期待できます。これをスプレーボトルに入れて洋服に吹きかけてください。見事に消臭ができます。綿・麻・ウール素材なら使用しても問題ないので、水洗いできない着物やスーツ、ニット素材の洋服にも使えます。

また、殺菌効果もあるので、バクテリアが繁殖した靴の匂い消しにも最適です。帰宅して靴にシュッとひと吹きするだけでいいので、とても簡単です。

とてもエコな自作消臭スプレー

9倍に希釈して使うので、1本分を作るのに使う無水エタノールは少量で済みます。重曹はもともとおいているご家庭も多いでしょうし、ドラッグストアや100円ショップでも売っています。そうなると、市販の消臭スプレーを買い続けるよりはるかに経済的です。それでいて効果はほぼ同じ。

強いて難を挙げるなら、市販の消臭スプレーと違って香りがつかないということくらい。しかしそれも、香水やアロマオイルを数滴入れるだけで代用できます。無水エタノール消臭スプレー、とってもです。

殺虫剤として

ゴキブリにも無水エタノールがとても効きます。無水エタノールの「油脂を溶かす」という性質のおかげで、ゴキブリの体表の脂が溶け、窒息してしまうのが原因なのだそう。これはゴキブリに限らず、大抵の虫なら効果があります。

エタノールの濃度が高ければ高いほど効果があるそうですので、無水エタノールをそのままかけるのが一番効果的ではありますが、消毒用として作った80パーセントのものをかけるのも効果はあります。

スプレーなら、動き回るゴキブリを仕留めるのも、直接スリッパで叩き殺すよりは難易度は高くないでしょう。

虫除けとして

夏場、誰しも悩まされるのが、蚊。虫除けスプレーはたくさん市販されていますが、人によっては毎日使うでしょうし、山にキャンプに行くときなどは大量に必要になります。そんな時に、効き目のある虫除けスプレーを、安く、簡単に作れたら、しかもそれが人体に無害なものだったら、それに越したことはありません。

無水エタノールと精製水、ハッカ油があればそれができるんです。

スプレーボトルに無水エタノールを10ml、ハッカ油を10~20滴ほど、精製水を90ml入れてよく振る。たったそれだけです。ハッカ油の分量を増やせば増やすほど、虫除けとしての効果はアップします。衣服や身体に吹き付けてもいいですし、網戸に吹きかけても効き目があります。ベッドやソファに吹き付ければ消臭効果も期待できます。

ハッカ油はその名のとおり、ハッカの香りがします。わたしたちにとっては清涼感のある好ましい香りですが、虫はそれが苦手なので、寄ってこなくなります。

冷感スプレーとしても

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初回公開日:2017年10月28日

記載されている内容は2017年10月28日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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