無水エタノールとは|成分/価格/用途別使い方/販売店/保管方法
更新日:2020年08月28日
さらにハッカ油スプレーを肌に吹きかけると、冷感スプレーとしての効果もあります。虫除けよりもハッカ油の分量を少なめ(5~10滴ほど)にして同じように混ぜ合わせます。スプレーして風に当たるとスーッと涼しくなれるので、寝苦しい夜にです。
ハッカ油は1本800~1000円くらいで、薬局やドラッグストア、インターネットでも購入できます。敏感肌の人には刺激が強すぎるので、不安な場合はパッチテストを行ってみてください。また、目に入ると激痛を伴います。いくら涼しくなれるとはいえ、スプレーを顔に吹きかけるのはやめましょう。もし目に入ってしまったら、すぐに流水でよく洗い流してください。
化粧水を作ってみよう
化粧水は、ちゃんとしたものを買うと高くつくもの。実は、これも無水エタノールを使って自作できます。
用意するものは、無水エタノール・精製水・グリセリン(これも薬局やドラッグストアで購入できます)、それと化粧水用の容器。
まずは容器を煮沸消毒します。プラスチック製などで煮沸消毒できない場合はエタノール消毒でも構いません。化粧水を100ml作るとすると、無水エタノールを5ml、グリセリンを5ml容器に入れて、混ぜ合わせます。さらにそこに精製水を90ml入れて混ぜたらできあがり。1本あたり100円くらいでできちゃうんです。とっても簡単でとってもエコ。
実は、精製水とグリセリンだけで化粧水は作れますが、無水エタノールを入れることによって、殺菌・抗菌・防腐効果がプラスされ、さらに有効成分が肌に浸透するのを助けてくれます。ここに、お肌の悩み部分によってさらにいろんな成分やエキスをいれると、オリジナルの自作化粧水の完成です。
注意点としては、合成の防腐剤を使っていないため、腐りやすいこと。冷蔵庫保存で3週間を目処に使い切るようにしましょう。
アロマを楽しもう
無水エタノールとアロマオイルがあれば、簡単にリードディフューザーが作れます。リードディフューザーとは、アロマオイルが入った瓶に細いスティック(木の棒)が数本刺さっていて、そこからアロマの香りが広がるというものです。火も電気も使わないので安全ですが、200mlで5000円くらいするので意外と高価だったりします。
それが、自分で作ると数百円。オリジナルの調合で自分の好みにぴったりの香りを作ることもできます。
小さなガラス瓶などの容器に無水エタノールとお好みのアロマオイルを9:1の割合で入れて混ぜ、そこに竹串を数本差します。たったそれだけです。
ポイントは、無水エタノールを先に入れて、あとからオイルを垂らすこと。その時点で香りが漂ってきますので、作りながら自分好みの香りを探すこともできます。
あとは、ガラス瓶をかわいらしくデコレーションすれば立派なインテリアに。中の溶液が蒸発しきっても、容器を洗う必要はなく、そのまま継ぎ足して使えます。無水エタノールの高い揮発性のおかげで、香り成分が残らないからです。その時は別の香りを試してみましょう。
アロマオイルは多種多様な香りと効能がありますので、自分の好みや体調・気分と照らし合わせながら、その時にベストなオイルを選んでみてください。
香水を作ってみよう
なんと、香水も自分で作れちゃいます。手作り香水は、動物性香料や人工合成香料を使用していないので、100パーセント植物性のふわっとしたやさしい香り。香りの持続力は低いですが、強い香りが苦手な人も使えるのでです。
オリジナル香水の作り方
必要なものは、お好みのアロマオイル数種類と無水エタノール。それと、オイルを調合するための遮光ビン、香水用の保存ボトル、ピペット。
まずはアロマオイルをブレンドします。ベースとなる香りのオイルを遮光ビンに入れて、そこに別のオイルを少しずつ入れて、振って混ぜ合わせます。その都度香りを確かめて、自分の好みの香りを見つけてください。ブレンドし終えたら、一晩冷暗所に寝かせて香りを熟成させます。一晩経ったら、ティッシュペーパーなどにつけて香りをチェックしてみましょう。もしここで物足りないと感じた場合は、足りないアロマを足しても構いません。
そしていよいよ香水作りです。5mlの香水を作る場合、香水用の保存ボトルに無水エタノールを4.25ml入れ、そこにピペットを使ってブレンドオイルを0.75ml加えます。よく振って混ぜ合わせ、冷暗所で3~5日休ませたら完成です。
オーデコロンの作り方
さらに、オーデコロンも自作できるます。ブレンドオイルと無水エタノールのほかに精製水も用意します。15mlのオーデコロンを作るとすると、必要なのは無水エタノール12ml、精製水1.8ml、ブレンドオイル1.2ml。ちょっと計量が細かいので面倒だと思われるでしょうが、多少は誤差があっても問題ありません。
保存ボトルに無水エタノールと精製水を入れ、オイルを垂らして軽く振って混ぜて、冷暗所に3~5日寝かせればOK。こちらも簡単です。
オイルの濃度は、香水が15パーセント、オーデコロンが8パーセントになります。
ブレンドしたオイルの名前と分量をメモしておけば、それをベースに新しいブレンドも作れますし、また同じ香りが作りたいと思った時も大丈夫。それに、天然素材なので、時間の経過とともに香りが変化していくのも楽しみです。
高級ブランドの香水も魅力的ですが、こうして世界に一つしかない自分だけのオリジナル香水を作るのもとても魅力的です。
化粧品に無水エタノール
ファンデーションやアイシャドウ、チークなど、パウダーものの化粧品は、床に落としたり衝撃をくわえると割れて粉々になってしまいます。そうなると、元に戻すのは不可能と思ってはいませんか。そんな時にも無水エタノールです。化粧品はほぼすべてにエタノールが入っているので、無水エタノールを混ぜても全く問題ありません。
粉々になったパウダーに無水エタノールを加えます。まずはパウダーが浸るくらい入れましょう。よく混ぜて、折って重ねたティッシュペーパーをかぶせ、上からプレスします。小さい容器の場合は指で、大きい容器の場合は瓶の底などを使いましょう。
もし失敗しても、また無水エタノールを入れてやり直せば大丈夫。何度かプレスして、固まったらそのまま一晩放置します。そうするとエタノールが揮発して、元どおり。
エタノールプレス応用編
この方法を使うと、たとえばお気に入りのアイシャドウを集めて持ち運び用の小さいパレットを作れたりもします(パレットは100円ショップなどで売っています)。
残り少なくなって真ん中に穴が開いてしまったチークを砕いてエタノールプレスすれば、また平らにならして使い続けることができます。複数のファンデーションを混ぜ合わせてエタノールプレスすれば、理想の色のファンデーションを作ることもできます。
1点だけ注意していただきたいのが、アイシャドウを塗るときに使うチップをエタノールにつけないこと。エタノールはアクリルを溶かしてしまう性質を持っています。無水エタノールが揮発しきってから使えば大丈夫ですので、きちんと一晩は寝かせて、蒸発したことを確認してから使いましょう。
無水エタノールのトリセツ
初回公開日:2017年10月28日
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